野球小説アンドロメダ  RSSを登録する

野球マンガみたいな野球小説です。ホームドラマのような野球小説です。流し読みでOKの野球小説です。年齢、性別関係なく読めます。魅力あふれる若者たちの未来を想像していただければ幸いです。20XX年、新プロ野球伝説・アンドロメダ、プレーボールです。

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2009/07/31

野球小説アンドロメダ・Jと小次郎9

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 20XX年、未知なる魅力あふれる野球戦士たちが、それぞれの夢達成のゴ
ールに向かって、走り出した。それは理想の世界だろうか、それとも…。





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 球界の危機的状況を感じ取った選手会リーダー・高杉明太郎はある日、東京
グレート総務課長の村澤三四郎、マネジメント会社アンドロメダのリーダー・
大田原健太郎と出会い、未知の魅力にあふれた選手の発掘を誓う。そして舞台
は全国の高校へ。アンドロメダ球児たちの夏が始まった。





☆☆☆☆☆Jと小次郎9





 未来を夢見て没頭した。わずか数時間に集中した。新たなチャレンジがうれ
しかった。なかなかうまくいかなくても、そういう世界に浸れることが楽しか
った。進歩が実感できた時はもっとうれしかった。失敗の連続の末だっただけ
に涙も出た…。






 モデル兼高校球児の速水拳(桜福坂3年)はアンドロメダ調査員・神威小次
郎作成の練習メニューに従って、汗を流した。短い時間を効率的に使い、なお
かつ成果を出す。難しい課題に挑戦するメニューだ。






 「ジェイ!(速水の通称) 顔が苦しかごたんね。どがんしたと。もうギブア
ップね」






 時折、神威のこんな言葉が飛んでくる。パターンだ。とにかく、楽しんで練習
する、嫌々プレーしない、との基本方針があるからこその叱咤だ。不思議だった。
苦しくない、何てことない、って思うようにしたら、本当になんてことなくなっ
たような気がした。楽しい、うれしいって思いながら、取り組むとハードな練習
も本当に楽しくなった。






 そんなある日の練習後、帰りの車のなかで神威は速水にこう尋ねてきた。






 「ジェイ! ピッチングで一番覚えたかことは何ね?」。神威は投手・速水の興
味の対象を知りたかった。






 「そうですねぇ…。新しか球種ば覚えたかですかねぇ…」。 速水はちょっとは
にかみながら答えた。




 「球種? 例えば…」。 神威はちょっと戸惑いながら聞いた。






 「うーん。シュートとか。打者ばえぐるボールば投げられるようになりたかですか
ねぇ…」。速水は見かけ通り、荒々しさに欠けていた。闘争心が表に出るタイプでは
なかった。それはピッチングスタイルにも表れていた。クセがなかった。なんとなく
まとまっていた。だからシュートだったようだ。







 「……」。神威は短く沈黙した。思ってもいない希望だったのかもしれない。





 「シュート、かぁ…」。 次に神威はため息をつくように漏らした…。






 「じゃぁ、明日からやってみるね、シュートば…」。最後は思い切るように神威は
話した。


 



 翌日から始まった。速水のシュート練習が…。神威の指導は的確だった。いつも
以上にわかりやすい指導だった。






 無理もなかった。シュートは神威が選手時代にもっとも得意な球だった。という
か、シュートは神威の命綱だった。運命をともにした球だった…。





 「神威さんは投手だったとですか?」。速水は無邪気に聞いてきた。





 「もう昔のことたい」。神威は質問を避けるように答えた。

 





 昔…。






 神威は大阪の社会人野球チーム・ロックスターに所属していた。長崎戊須
高校時代は控え投手、甲子園出場なんて夢のまた夢。実績などないに等しか
ったが、戊須の卒業生がロックスターにいた縁で、滑り込んでいた。






 仲間はみんな高校時代に名前を轟かせた面々だ。神威が肩身が狭かったのは
言うまでもない。入りたてはほとんど雑用係といった感じだった。






 しかし、あるきっかけを持って立場は豹変する。先輩投手の見よう見まねで
覚えたシュート。これが「投手・神威」を一本立ちさせたのだった…。



                            つづく



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 アンドロメダの物語はフィクションです。実在の人物、地名、組織には一
切関係ありません。
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