野球小説アンドロメダ RSSを登録する

野球マンガみたいな野球小説です。ホームドラマのような野球小説です。流し読みでOKの野球小説です。年齢、性別関係なく読めます。魅力あふれる若者たちの未来を想像していただければ幸いです。20XX年、新プロ野球伝説・アンドロメダ、プレーボールです。

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2008/03/15

野球小説アンドロメダ・新組織誕生6

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 20XX年、未知なる魅力あふれる野球戦士たちが、それぞれの夢達成のゴ
ールに向かって、走り出した。それは理想の世界だろうか、それとも…。



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 球界の危機的状況を感じ取った選手会リーダーの高杉明太郎はある日、東京
グレート総務課長の村澤三四郎と知り合う。野球を愛する男の過去、6年前の
紅ドラフト事件の裏側など話は実に興味深いものだった。しかし、本題はここ
からだった。アンドロメダの大田原健太郎が、そのキーマンだった。


☆☆☆☆☆新組織アンドロメダ誕生6


 笑顔が素敵だった。何気ない仕草のなかで、さりげなく笑顔…。いろんな話
をするなかで、何か妙にタイミングよく笑顔が出ているような気がした。でも、
それが雰囲気をなごませた。そんな笑顔は難しい話の潤滑油みたいなものだっ
た、と思う…。




「ミスターXさんじゃあ、ベタすぎますかねぇ…」


 健太郎はもう一度繰り返した。



 結城会長の紹介で健太郎は、そのX氏を訪ねた、という。その人物は年齢は
60代前半で、村澤と同じ歳くらいだったとか。結城会長の古くからの友人で、
現在は某企業の名誉会長職にあるそうだ。X氏は、筋金入りのプロ野球大ファ
ン。あまりにも無用なカネがかかりすぎる実態を感じ取って断念したものの、
かつては、真剣にある球団の買収を考えたこともあったという。もっとも、こ
こ数年は興味が薄らぎ出していたとか。魅力ある選手が少なくなったことと、
その割には年俸などが高すぎる、庶民の夢とのバランスがあまりにも悪すぎる、
と考え始めたのが原因らしい。プロ野球を見るのもやめようか、と思い始めて
もいたという。




 そんなX氏は健太郎のアンドロメダ構想にすぐに興味を示した。未来のプロ
野球発展につながる事業なら協力したい、資金援助したい、と言い出した。健
太郎はお金は目的ではなかったので、そういう話ではなく、事業を行う上での
アドバイスをお願いしたい、と丁重に断ったが、もはやX氏はすっかりその気
だった。




 X氏の熱い思いは健太郎にも伝わってはいた。しかし、現段階でそこまで甘
えるのは、健太郎の精神にも反すると思った。その日はいったん引き上げた。
1週間後にもう一度、会う約束をして別れたという。




「アンドロメダは健太郎君の夢の実現を目指すものですからね。彼の場合、フ
ァントムでの貯えがあるので、当初の数年間なら、やっていけますから。それ
こそ、発掘した選手たちがプロに進んで、マネジメント業まで軌道に乗れば、
さらに、その先もやっていけるでしょう。でもX氏が提示した金額は、健太郎
君が一切、お金を使わなくても、やっていけるほどのばく大なものだったんで
す…」



「それはすごいですね」



 村澤の説明に明太郎は即座にそう返した。しかし…。



「健太郎君はX氏の申し出を断ることにしたんですよ」



「そ、そうなんですか…」



 年俸3億3000万円の超一流プレーヤーの明太郎だが、この健太郎の話は
さらに次元が違う世界のように感じずにはいられなかった。というより、も
うひとつつかめなかった…。



「Xさんには資金援助の協力者ではなく、アンドロメダそのものをお願いする
ことにしたんです。私はXさんに雇われる形ということで…。といっても、社
員は現在、私を含めて5人だけですけどね…」



 健太郎はあえてその形態にこだわったという。もっとも、今度はX氏が難色
を示した。「自分はもう第1線から引退した身だよ」と言って…。





「ここから先は、現時点ではご勘弁してほしいんですが、結局、X氏がトップで
健太郎君が一社員ということになったんです。トップなのに名前を明かせないの
はおかしい、と思われるでしょうけど、それが、ちょっとした事情でして…。そ
れは、またいつかお話することがあると思いますから…」




 村澤が微笑みながら、話した。その横で健太郎も同じく微笑んだ。



「お話はわかりました。素晴らしい構想だと思います。私にも協力ができること
があれば言ってください。もうアンドロメダプランは始まっているのですか?」




 明太郎の問いかけに2人はまた、ともに柔らかな笑みをこぼした。




「実は、もうアンドロメダは始まっているんです。スタートから今日で約1年が
経過しました。第1号選手も決まりました。大変、将来が楽しみな投手です。1
9歳で現在は米国に留学してもらっています」




 健太郎は目を輝かせ、声も弾ませた。明太郎もワクワクした。そして、その第
1号選手の名前を聞いて、さらに驚いた…。

                       つづく



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アンドロメダの物語はフィクションです。実在の人物、地名、組織には一切関
係ありません。

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