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知は力です。転ばぬ先の杖です。労働法の問題、争点を「なんだ・かんだ長屋」の 大家さん、熊さん、八っあん と一緒に考えて、労働紛争の予防に役立てませんか? 問題解決の糸口が見つかるかも。

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2009/10/18

当社の「新型インフルエンザ」対処の基本方針 て 何 ? の巻

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   労働問題 なんだ・かんだ        Vol. 025  
                                  
   ~ なんだ・かんだ と言っても "知は力です" ~      
   発行者 ひろ事務所 社会保険労務士 渡辺博正         
☆ ──────────────────────────────  ☆
* なんだ・かんだ長屋の大家さん、熊さん、八っあん と一緒に
  労働法、労働問題を考えてみましょう。 そして、
  労働紛争の解決策を探り、トラブル予防 につなげましょう。
* 労働トラブルは千差万別で、画一的に解決できるものではありません。
  ここに書いた事は、一般論ですので、個別・具体的事件を想定しておりません。
  実際のトラブルの解決に当たっては、ご自身の判断・責任でお願いいたします。
  私には、いかなる責任もなく、一切の損害賠償をする義務はない、と考えます。
* ホームページ  http//www.hirojimusyo.com/
  メールアドレス hirojimusyo@yahoo.co.jp
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当社の「新型インフルエンザ」対処の基本方針 て 何 ? の巻

「新型インフルエンザ」の情報は刻々変化をしておりますので、
個別・具体的判断をなさる時は、
その時の最新情報をお確かめの上、ご自身の判断、責任でお願いします。
私は、いかなる責任も負いません。

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登場人物:なんだ・かんだ長屋の 大家さん、熊さん、八っあん。

** その1 政府の新型インフルエンザ「基本的対処方針」 ***

熊さん:
政府の「新型インフルエンザ対策本部」から「基本的対処方針」(*HP1)、
厚生労働省から
「新型インフルエンザに関連して労働者を休業させる場合の労働基準法上の問題に関するQ&A 」
(*HP2)が発表になっているよね。

大家さん:
「基本的対処方針(2009年10月1日版)」から、
関係ありそうな部分を抜き出すとね、
『政府においては、新型インフルエンザの発生は、
国家の危機管理上重大な課題であるとの認識の下、
その対策に総力を挙げて取り組んでいるところであ』り、
『地域や職場における感染拡大を防止するため、』
『事業者や学校に対し、
時差通勤・時差通学、自転車通勤・通学等の容認、
発熱者に休暇取得を促すこと等、
従業員や児童・生徒等の感染機会を減らすための工夫を検討するよう
要請する。』
また、事業者に対しては、
『事業運営において感染機会を減らすための工夫を検討するよう』、
『従業員の子ども等が通う保育施設等が臨時休業になった場合における
当該従業員の勤務について、事業者に対し、配慮を行うよう』
要請する、とある。

熊さん:
するって~と、事業主は、政府から
従業員の感染機会を減らす方法として、
次の要請を受けている事になる。
(1)発熱者に休暇取得を促すこと。
(2)時差通勤、自転車通勤等の容認すること。
(3)その他、事業運営において感染機会を減らす工夫を検討する事。
そして、
(4)従業員の子ども等が通う保育施設等が臨時休業になった場合に、
当該従業員の勤務について、配慮を行う事。

八っあん:
「要請」は「お願い」だから法的強制力がない。
だから、従わなくてもいい、だよね~ ?

熊さん:
「促すこと」、「容認すること」、「検討」、「配慮」とあるけれど、
なんで、政府が大々的に「要請」をしているの ?

大家さん:
新型インフルエンザ問題で、国、都道府県の一連の行動の法的根拠となっているのが、
平成11年に制定された感染症法。
(正しくは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」)

「同法」概要という「厚生省保健医療局結核感染症課」
(現在は「厚生労働省健康局結核感染症課」?)
の説明文(*HP3)から引用すると

この法律は、『伝染病予防法を中心として実施してきた感染症対策を』
『医学・医療の進歩、公衆衛生水準の向上、国民の健康に関する意識の向上、
人権の尊重 や 行政の公正透明化 に対する要請、
国際交流の活発化や航空機による迅速大量輸送時代の到来等、
感染症を取り巻く状況も著しい変化を見せている。
このような状況のもと、
これまでの伝染病予防法を中心として実施してきた感染症対策を全面的に改める・・・』
『総合的に感染症対策を推進するために、
今回の感染症新法が制定されたものである。』

そして、
『感染症新法のポイント』
『1 対策の基本的考え方
今日、多くの感染症の予防・治療が可能になってきており、
従来の集団の感染症予防に重点を置いた考え方から、
個々の国民の予防 及び
良質かつ適切な医療の積み重ねによる社会全体の感染症の予防
の推進に基本的考え方を転換していくこととしている。

『2 事前対応型行政の構築
これまでのように
感染症が発生してから防疫措置を講じるといった事後対応型行政から、
普段から感染症の発生・拡大を防止するため、
(1)感染症発生動向調査体制の充実、
(2)国が策定する基本指針や都道府県の策定する予防計画、
(3)エイズや性感染症等を対象に国が施策の総合的な方向性を示す特定感染症予防指針
の3つの柱を軸とした事前対応型行政に転換していくこととしている。』

『4 患者等の人権に配慮した入院手続の整備
感染症患者が感染症新法に基づいて入院する場合においては、
手続保障のための数多くの規定が設けられている。
具体的には、説明と同意に基づいた入院を期待する入院勧告制度、
都道府県知事(保健所長)が72時間に限って入院勧告等を行うとする応急入院制度、
・・・』

八っあん:
『入院を期待する入院勧告制度』・・・、『期待』ね~ ・・・

21年5月頃だったか、流行騒ぎが始まった頃、
完全武装した検疫管が小走りで走る“水際作戦”のニュースが放映されたり、
おかしいな、と思ったら、いきなり医療機関に行かずに、
保健所などにまず連絡するよう求めていたから、
感染者を病院等に封じ込める、というイメージがあるけれど、

大家さん:
“エボラ出血熱”は
『感染力、罹患した場合の重篤等に基づく総合的な観点から見た危険性が、
極めて高い感染症』とされる『一類感染症』に属するけれど、
その危険性が極めて高いものでも、『主な対応・措置』は、
『原則入院・消毒等の対処措置
(例外的に、建物への措置、通行制限等の措置も適用対象とする)』
となっている。

熊さん:
“エボラ出血熱”でも、『原則入院』か~


*** その2 何故 感染症法の話をしたの ? ***

八っあん:
それにしても、労働問題を扱うブログで、
なぜ 何故 長々と感染症法の話をするの ?

熊さん:
『平成21年10月16日14時15分更新
都民のみなさんへ 』(*HP5)
『東京都は、9月25日、「インフルエンザ流行注意報※」を発令しました。
さらなる拡大が懸念されるため、みなさん一人ひとりが感染予防に努めましょう。』

『新型インフルエンザは、都内のすべての一般医療機関で受診できます。』
と 当初の頃に較べると、対応の仕方が変わってきたからね~

八っあん:
今回の新型インフルエンザの経緯をみていると、
当初は「強毒性」のものと予想していたのが、
最近は、どうも、そうでもないらしい(「弱毒性」)、と言う事になってきたみたい。

厚労省:新型インフルエンザに関するQ&A(8月31日版)(*HP4)でも、
(Q)
『新型インフルエンザは季節性インフルエンザよりも重症化しやすいのですか。』
(A)『ほとんどの方が軽症で回復しています。ただし、・・・』とある。

大家さん:
だからね、確かに、今後「強毒性」になる可能性もあるだろうから、
引き続き注意が必要だけれども、
感染症患者がでた !、 濃厚接触者が !! といって、
過剰な反応・対応は、現状では必要無い様に思われる。

この問題の話しを書き始めた当初は、
「新型インフルエンザ」の発生 → 出勤停止 →
→「使用者の責に帰すべき事由」になるか・ならないか → 休業手当の要否
とのストーリーを描いていたけれど、
感染症法の性格、政府の新型インフルエンザ対策(行動計画・ガイドライン)等
を調べるにつれて、
法的要請などによる「使用者の責に帰すべき事由」とならない「出勤停止」は、
現在の状況からすると、余りない、と思えてきた訳。

しかし、
事業主の「健康配慮義務」を含めた「安全配慮義務」、
労働安全衛生法第68条の「病者の就業禁止」、
休業手当の問題とからんでの法定有給休暇、法定外有給休暇の性質
等の問題は考えておく必要はあるので、
次の巻で考えてみたい、と思います。


引用資料

厚生労働省:健康:新型インフルエンザ対策関連情報
(*HP1)
(2009年10月1日版)基本的対処方針
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/infu091002-07.pdf

疾患Q&A、通知、対策行動計画。
www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku.../index.html

(*HP2)
「新型インフルエンザに関連して労働者を休業させる場合の労働基準法上の問題に関するQ&A」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/20.html

(*HP3)
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」概要
厚生省保健医療局結核感染症課 
http://aeml.umin.ac.jp/data/phc/kasumi/kasumi12_1.html

(*HP4)
厚労省:新型インフルエンザに関するQ&A(8月31日版)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html

(*HP5)
新型インフルエンザに対する東京都の対応
http://www.metro.tokyo.jp/SUB/infuruenza2009.htm


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