2009/08/01
<メルマガ配信 都の西北/山梨甲府から> 第69話 定員割れ46%の私大の現状
愛読者各位 引き続きのご愛読,ありがとうございます. 都の西北/山梨甲府からです. 昨日(7/31)で,今まで勤めていた会社が無くなりました. 今日(8/1)から新しい会社になりました. と言っても,会社が潰れたわけではなく,資本関係が変わってしまい, 会社の名前も,役員も,名刺も,メールのドメインも変わることになりました. 改めて考えるに,本当にすごい時代になったと思います. 会社が買われて,資本関係が変わる,上司がめまぐるしく替わる, 勤め上げることが一般的だった日本の就職環境が一変したのはいつのことだったか? 転職してキャリアをあげると言うよりは, 会社が変わっていくことに併せてキャリアアップする, こんな世渡り術が必要にもなっているように感じています. この激しく変わる社会環境に対して,会社もそこで働く社員も 変わらないと生き残れない,ダーウィンの進化論が まさに今のこの環境をうまく説明していると思うのです. まぁ,気分転換して,来週から頑張るか! と言うところです... *****<以下,本文>******** 第69話 定員割れ46%の私大の現状 2009/07/31 の日経新聞からです. 「私大,地方で回復傾向 定員割れは46%,状況以前厳しく」 2009年度の地方の私立大学で定員に占める入学者の割合(入学定員充足率)が 回復傾向にあることが示された(日本私立学校振興・共済事業団の調査). ただし,定員割れの大学が46%(570校に対して)にのぼり, 不況の影響で受験生の地方指向が増えたとは言え, 国公立に受験生をとられている実態は変わらない. 私立大学570校に対しての志願者数は,前年から 0.3% 増の307万1673人, 入学定員:44万9869人に対しての 志願倍率は6.8倍, 合格者数は103万9063人と25減り,入学者数は47万9083人だった. 定員割れの大学の内,定員の50%未満の大学が昨年より2校増えて, 31校にのぼるなど,経営環境がきわめて悪い大学は依然安堵できる状況にない. 私立短大の定員割れは更に厳しく,69.1%,昨年度から1.9%悪化している. もはや高いお金を出して短期大学に進むヒトは少数派と言うことでしょう. ひとくくりに私立大学と言っても 首都圏の大規模私立大学と,その規模による区分けを考えると, 必ずしも同じく括りにはできないように思います. 実は先日(2009/07/04),東証会長(元東芝)の西室泰三氏の講演会が 武蔵大学の学校説明会(保護者会兼ねる)の特別イベントで開催され, この講演目当てに参加してきました. そこで感じたのが,首都圏の中堅大学でもこれだけ学生集めに血眼になっているのかと 驚きを隠せませんでした. 実は,ここ数年で待ち構える息子の大学受験, そのための予備知識の一環で購入した書籍 「大学図鑑 2010」によると, 大学の区分けはいずれにせよ偏差値でのくわけが必須であり, そこには以下の序列があると述べられています. (国立大学は別格扱いですが,それは旧帝大と東工大,一橋,下は広島まで) 関東私大Aグループ: 早稲田,慶応,上智,ICU,東京理科大 関東私大Bグループ: 明治,立教,青学,中央,学習院,法政,東京農大,北里 関東私大Cグループ: 成蹊,成城,明治学院,獨協,國學院,武蔵,芝浦工大 関東私大Dグループ: 日大,東洋,駒沢,専修,神奈川大,玉川,文教 関東私大Eグループ: 大東大,東海,亜細亜,帝京,国士舘,拓殖,東京経済,和光 立正,関東学院,桜美林 関東私大女子大グループ: お茶の水,津田塾,東女,本女,白百合,聖心,フェリス, 大妻,共立,実践 この B / C グループ間にに大きな壁があるとのこと! よくぞここまでおもしろおかしく大学を調査したものだと感心しました. 大学の序列を偏差値ごとに分けたことを,現実を直視したと説いています. 大学ブランドの就職への影響やその就職がどの業界に強いのか, 大学の格差をある面認めつつ, 偏差値の高い大学に入ることだけが良いとの議論は展開していません. 本書には本音ベースでの話(読者指向というか?)が結構多いと思われます. 紹介されている大学は79校,いわゆる知名度の高い大学が考察の中心であり, 地方の私立大学の多くは無視されています(定員割れ大学はあえて紹介しない). つまり,本書で紹介されている大学は,ぼろくそに書かれていても (たとえば,日大は日東駒専のドンというプライドがありつつ,遙かに望むマーチの星), それなりに注目されている大学と言うこと. つまり定員割れを何とか克服している大学だといえるでしょう. さて,ここで紹介した武蔵大学はこのセグメントでは関東私大Cグループに位置し, MARCH(明治,青学,立教,中央,法政)との格差は埋められない現状から, 生き残りをかけて必死なわけです. この中堅大学であっても,何故ここまでやる必要があるのか, 数の上での考察をしてみるとその実態がおおよそつかめるわけです. 入学定員: 44万9869人 合格者: 103万9063人 入学者数: 47万9083人 (つまり併願分が差し引き 55万9980人) そこそこできる学生はたくさんの大学にまとめて合格する事実があります. 次に大学を単純に同等で比較していますが,これには無理があります. 日本大学学生数:68,818人(日本一) 早稲田大学:47,654人 慶應義塾大学:28,507人(慶応は早稲田の半分くらいしかいない!) 明治大学:28,459人 立教大学:17,304人 法政大学:28,018人 東京大学:14,085人 これに対して,例えば, 武蔵大学:4,355人 入学試験合格者は一般的に水増しして枠をとります. 例えば,早稲田・慶応とは言え,東大・東工大・一橋の滑り止め的な立場であり, 併願者は国立に受かると必ずそちらに行くので, その分を水増し(おおむね入学率は50%程度), これに定員の10%は学校裁量で採ることができるので, 早稲田の場合で計算すると,定員の2.2倍程度の合格者を出すことになり, その合格者数増員分まで含めると,武蔵大学24校分の合格者数を出すわけです. 勿論,武蔵大学規模の大学でも定員数の4~6倍程度の合格者数は出すので, 単純には比較できないのですが,いずれにせよ人気の高いマンモス校が できの良い学生を上澄みからどかんと採っていくので, 結局は下の大学には学生がなかなな回ってこないことになりましす. ここでは取り上げていませんが,地方の私立大学は単科大学で, 定員もきわめて少ない(学生だけでなく教員も集められないのが現実), 例えば,宇部にいたときに新設された「宇部フロンティア大学」の定員は (多くの方が聞いたこと無い大学だと思いますが) たったの640人(80人,2学科,ただし設立初年度から定員割れが続く) この規模は武蔵大学が早稲田に取りこぼしを採られるような感じですが, 上澄みの上澄みをさらわれてほとんど取りこぼしがない状況での学生集め, 基本的に集めるところがないというのが本音と思われます. 一般に言われているのは「大学の二極化」です. この境界はMARCH を境にしていると言われています. では,国立大学を除き,MARCHまでの大学で定員がどの程度あるか, 各学年均等と考え,現状の各大学の学生数を4で割りたし併せると, 入学定員が出てくるので: 63,172 人 早稲田,慶応,上智,ICU,東京理科大 明治,立教,青学,中央,学習院,法政,東京農大,北里 の入学者数合算 ただし,私立上位校でも合格者数は国立大学に採られる分を考え, 中堅大学は併願者が上の大学に流れ,且つ各校裁量枠で増員すると考え, その比重を2.5倍で見積もると: 157,930人 この人数の学生が関東私大A & B グループに採られてしまう, つまり入学者の 33% に相当するわけである. (ここには指定校推薦,附属高校からの内部進学者を含みます) この見積もりにはその他の首都圏大学,関西の関関同立や中部地方の南山大学, 都心の未だに人気のある女子大は折り込まれていないので, この数を加味すると地方の小規模私立大学には学生が流れていかないのは 当たり前の事実としてとらえられるわけです. つまり,地方の私立大学には採るべき学生が既に無いのと同じなのです(おそらく?). ではない故このような状況になったか, それは簡単で,同じ大卒と言え,地方の私立大学は出ても 全国規模の会社に就職できるチャンスもなく(ほとんどの場合,前落としされる), 地方の公務員か中小企業に雇ってもらえれば御の字, 大学を出るメリットがあまりないように思われます. 地方の私立大学の定員割れは,このようにはじめから決まっている既成事実によって 今更驚く事実ではないことがおおむね理解できるのです. 結果として,地方の低定員(3,000人以下)の単科大学規模私立大学は, 傷が深くならないうちに統廃合しなければならないと思います. 各都道府県には国立大学が必ず1校はあるのだから, あえて学生の集まらない地方に私立大学をたくさん作る必要は無いのです. 大学生の質が落ちている事実の背景には,このような問題が内在していることも 考えなければならないように思います(専門家にとっては周知でしょうが?). ここ数年で何校の地方私立大学が破綻するか, かなりの規模になるように思われます.... ━PR━━━ ビジネス向けに,下記メルマガを配信しています. 是非,この機会に一緒に配信登録下さい! 技術者に必要なマネージメント 100 のポイント ↓ 今すぐクリック! http://www.mag2.com/m/0000253798.html ━PR━━━ もっと知りたい場合は ↓ 今すぐ クリック! http://www1.dnet.gr.jp/~izumi-sg/


