2009/06/11
<メルマガ配信 都の西北/山梨甲府から> 第67話 社会人大学院は終焉か?
愛読者各位 引き続きのご愛読,ありがとうございます. 都の西北/山梨甲府からです. 十二指腸潰炎(潰瘍手前)になってから早3週間ほど過ぎました. たくさんの薬を頂き,できるだけ忘れないように飲んでいますが, こんな状況で飲み会,セーブすればいいだろうと思いつつ, 生ビール中を一杯に日本酒を1合程度は飲んでしまいました. やっぱり押さえられないというか,ちょっとくらいは.... 十二指腸の調子はどうかと言えば, 我慢できないほどではないにしても,薬で治ったという感じではなく, 病院に行くと,再検査で再度胃カメラを飲むように言われました. 次は7/4 となりました(トホホ,やだやだ...). それにしても,仕事のストレスは増すばかり, 「君はストレスに強いから」 なんて社長に言われるんですが, 「そんなこと無いんですが」 とお茶を濁すのがやっと. 仕事は就けば就いたで大変だし, 無いと食っていけない,世の中厳しいですね. *****<以下,本文>******** 第67話 社会人大学院は終焉か? 一時の社会人大学院ブームは既に終了? と言った感が強くなってきました. 2009/06/06 の日経朝刊によると 志願者総数は3万人割れの29,714人,前年度比▲24.9% とのこと, 8割の大学(国公私立74校)で定員割れだそうです. その内の65校で2011年までに定員を減らすそうです. 現状の定員が5,765人,削減率は20%程度とのことで, 1,000人程度の定員削減になるそうです. 文科省によると受験者数は25,857人,合格者は9,186人なので 競争倍率は2.8倍,入学者数は4,844人だったそうです. 試験に合格したものの,実際に大学院に入学した人は受験者の半分程度, 併願している場合が多いだろうと思われるので, 下位の大学院には学生がほとんど集まらない状況な訳です. つまり現状の大学全入問題(定員割れ続発)と同じフェーズにあると言えます. 定員割れは昨年より13校も増え59校,全体の8割(59/74)に当たり, その内36校では定員の8割に満たない状況, 悲惨な状況であることは間違いありません. 何故このような状況になったのでしょうか? それは簡単なことで,実利に繋がらないからです. 法科大学院に行ったとしても,司法試験に通るのは平均33%(2008年)の確率, ひどい話としては,合格率が大学によってかなり異なる実態があります. また,司法試験に通っても職に就けるは別問題です. 2008年度の合格実績は下記の通り,合格者の出ない大学が多く存在するわけで, こんな大学で学ぼうとする人がいなくなるのは当然と言えるのではないでしょうか? 1位 東京大学 合格者数:200名 合格率(5位):54.6%(200/366) 2位 中央大学 合格者数:196名 合格率(3位):55.7%(196/352) 3位 慶應義塾大学 合格者数:165名 合格率(2位):56.5%(165/292) 4位 早稲田大学 合格者数:130名 合格率(15位):37.7%(130/345) 5位 京都大学 合格者数:100名 合格率(11位):41.5%(100/241) 6位 明治大学 合格者数:84名 合格率(20位):31.8%(84/264) 7位 一橋大学 合格者数:78名 合格率(1位):61.4%(78/127) 8位 神戸大学 合格者数:70名 合格率(4位):54.7%(70/128) 9位 東北大学 合格者数:59名 合格率(8位):46.5%(59/127) 9位 立命館大学 合格者数:59名 合格率(25位):28.8%(59/205) 9位 同志社大学 合格者数:59名 合格率(26位):28.1%(59/210) 72位 愛知学院大学 合格者数:0名 合格率(70位):0 %(0/16) 72位 信州大学 合格者数:0名 合格率(70位):0 %(0/19) 72位 姫路獨協大学 合格者数:0名 合格率(70位):0 %(0/24) 文科省も認可する大学を厳選すればいいと思うのですが, いったいどうなっているのでしょうかね? 話は変わって会計大学院,ここでも定員割れが半数以上だそうです. 国公私立の全国の会計大学院は18校,内9校で定員割れだそうです. (非公表が1校,ここも定員割れだそうです) 会計大学院は法科大学院のように, 大学院を修了しなければ国家資格試験を受験できないと言うことはありません. 一発勝負,誰でも会計士試験を受験できるので, 大学院で学ぶより専門学校で試験勉強する方が効率がよいと言われているようです. 更にもっと深刻な問題がある. 2008年度の会計士試験での合格者は3,625人,10年前の5倍に増えましたが, 足らないと言われた会計士が今になって余ってしまい, 10人に1人が就職できない「会計士浪人」になっているそうです. つまり,資格(学位)を取るということは職に就くことと 必ずしもイコールではないと言うこと,それぐらい就職環境は悪いのかもしれません. 翻って社会人大学院の代名詞,MBA(経営学修士)はどうか? この制度は米国での経営者育成教育システムであり, MBAを採れば,企業の幹部候補生として優遇された処遇で会社に入社できる. これが米国の就職システムなのです. 新卒が一律同じ初任給で入社する日本とは違うのです. 同じ会社に入社するのであれば,東大を出ても地方の三流私学を出ても 初任給は同じなのは日本の特有な就職システムと言えます. 2009/06/05 の日経に載っていたのですが, 破綻した GM のCEOであったワゴナー氏はハーバード大学のMBAホルダーだそうで, 米国でのMBA取得はそれほど採る価値は高いのかもしれません? (MBAを採れば大手企業の幹部に必ずなれるわけではないが,その可能性は上がる?) 日本ではMBAは残念ながらそれほどのリターンはないというか, 見返りはないのが実態です. 大手企業が米国MBAを修得させるために優秀な社員を留学させてはいるが, これによって経営幹部に昇進できる確約を与えると言う意味合いはなく, どちらかと言えば語学研修の意味合いが強いと言われています. 日本人の英語下手は世界的に有名な話なので, そのことへの対策みたいなイメージが強いと言われています. 海外のMBAを採ると,多くの場合,所属している会社を辞めるのが実情, そりゃそーでしょう,海外企業から引く手あまたになるんですから, オファーがこないのは日本企業だけのようです. 総括してみると,日本における大学院教育は, どれほど米国をまねようが,教育システムだけは同じようになるかもしれませんが, 受け入れる土壌(企業への就職,MBAの価値を認めた昇格やポストの分配)は未完成で, いずれにせよ片手落ちでしかないのです. 最近のトピックスで,特に失敗と言われている「ポスドク制度」はその典型です. 学位は採ったが就職先(大学のポスト,企業には更に入れなくなる実態)が無く, 高学歴ワーキングプアになっている実情は, 米国のように人のキャリア形成に関して最後までシステムを構築せず, 見栄えの良い博士の量産のみを行ったが故の失敗(はめられた方はお気の毒ですが), これが多くの分野(経営,会計,法科,教育)で生じていると考えられます. 法科大学院にしても,司法試験を通っても必ずしも職に就けるではなく, 弁護士は過当競争時代に入っているわけです. 会計士についても同じで,大学院が機能していないことに加えて, 資格を取っても職に簡単に就けるわけではないのです. MBAも同じで,たとえMBAホルダーになったとしても日本の会社では 何の評価もしてくれない,自身のお金や時間を要したことへの実入りは無いわけです. でも,「らMBAには意味がない」だかと思っているわけではないと言うのが小生の意見, 学ぶことはリターンになることだけがすべてではなく, 単なる自己満足であって良いと思うのです. それが学ぶ楽しさに繋がるからです. とは言え,たまに大学の研究会で先生たちとお話しすると, リターンの無いことが分かっていて, お金と時間を費やす人はそれほど多くないそうで, 実利がある程度結びつく環境を政府は作ってくれなければなりません. 努力すれば報われる,それが個人の力によって国力を強くすることに繋がるからです. 実利重視の法科大学院や会計大学院が日本でうまくいかない理由は明らかで, 首都圏の有名大学院以外は衰退することが容易に予想できる, 小生にはそう思えてなりません. ━PR━━━ ビジネス向けに,下記メルマガを配信しています. 是非,この機会に一緒に配信登録下さい! 技術者に必要なマネージメント 100 のポイント ↓ 今すぐクリック! http://www.mag2.com/m/0000253798.html ━PR━━━ もっと知りたい場合は ↓ 今すぐ クリック! http://www1.dnet.gr.jp/~izumi-sg/


