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社会人大学院(日本版 MBA)に通った経験から,生涯教育の意義について議論します.また,連載1年を超えましたので,広義な教育問題全般についても取り上げたいと思います.

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2008/10/09

<メルマガ配信 都の西北/山梨甲府から> 第52話 社会人大学院からの起業

愛読者各位

 引き続きのご愛読,ありがとうございます.

都の西北/山梨甲府からです.


今年も,CEATEC JAPAN 2008 が開催されました.

今年の CEATEC で最も華やかだったブースは,
云うまでもなく 「パナソニック」 でしょう.
名前が 1/10 付けで統一され,「ナショナル」ブランドは消えました.

新橋駅から見える 「松下電工」の看板も「パナソニック電工」に変わり,
少し違和感が残るのではありますが,そのうち慣れるでしょう.

パナソニックブランドのカンバン製品はなんと云っても PDP テレビ,
今回の見所は3つ,

 ・セルの輝度向上による消費電力の低減

 ・薄型化 

 ・大画面化 ⇒ 150 インチ

まずは輝度の向上ですが,2倍以上に改善されたとのこと,
これによって同じ輝度を出すのに半分の消費電力で済むそうです.
説明員の方曰く,「はじめて点灯させたときは眩しすぎて,嬉しくて」,
実にいい仕事です.
説明員の方が輝いて見えたのは小生だけかもしれませんが,
やりがいのある仕事に就いているというプライドというか,誇りというか,
そんな何かを感じるのでした.

次に薄型化,これには本当に驚きます.
お世辞抜きで完全なる壁掛けテレビが実現したわけです.
暑さは2cm程度,外見だけでは 液晶テレビとの見分けが付かないくらいです.
ただ,画像は圧倒的にPDPの方がきれい,だと思っていましたが,
今年の液晶テレビはLEDを用いたバックライト制御,黒が従来より黒として
はっきりしてきたので,液晶画面の高精細さもかなり向上してきます.
画質はPDPと言い切れない状況に近づきつつあります.

最後に大画面化,マザーガラスをそのまま使う効率の良さからも,
コスト重視パナソニックならではの思想を伺えます.
なんと,150インチ,ちょっとした映画館で,
先日発売された103インチが700万円程度なので,
150インチは軽く1000万円は超えるとのこと,
買う人は個人ではなかなか出てきそうにはありませんが,
公的施設で有れば(野球場,劇場,映画館,公民館等),
使うべきところは案外多いかもしれません?

この他に,パナソニックに限定されませんが
(東芝,日立,三菱など家電大手は例外なく),
「(無線による)ホームリンク」,
これは来年の今頃は当たり前に成っているかもしれません.
 ⇒ 有線での配線なんて野暮ったい...

 WirelessHDは、HDMIをワイヤレス化する技術で,
 60GHz帯を使用して最大4Gbpsの伝送レートにて映像/音声
 (5.1チャンネルサラウンド、リニアPCM)を非圧縮で伝送する.
 ビームステアリング技術により,障害物を自動的に回避し瞬時に
 経路を切り替えることで,映像をきれずに伝送することができる.
 通信距離は10m前後とのこと.


壁掛けテレビに配線がだらだら繋がると,余りかっこよくないですよね?
チューナーとディスプレー間のデータ通信は,無線で行う,
実にスマートです.(任天堂 Wii を用いた)ゲームでのデモンストレーション,
全く時間遅れもなくスムーズでした.
電波の遮断もなく,受光部を完全にふさがない限り画像は途切れません.
無線技術もここまで来たか? と,思わざるを得ません...

デジタル家電の価格低下もさることながら,
その性能の向上には目を見張るモノがあります.
現状の価格低下に性能での規格化を行うと,これはおそらく凄いことになります.

小生の家にも55インチの PDP(日立 Woo ですが)が有りますが(2006年6月購入),
残念ながらフルハイビジョンではありません.単なるハイビジョンです.
実はこれでも凄かったわけですが,今となっては一世代以上古くなっています.
 ⇒ フルハイビジョンは現状でも32インチ以下では対応していません!
   大口径画面に限定される話です.

今週号(2008/10/06号)の日経ビジネスでは
来年には32インチ液晶テレビが$400代に成ると予想しており,
PDPはこれよりも安くならないと勝負に成らなくなります.
果たして,来年の CEATEC では,FPDの業界はどのような展開に成っているのか?
非常に楽しみです!

 ⇒ メーカーの方々,他人事で申し訳ございません...
   競争している方は大変ですよね.

*****<以下,本文>********

第52話 社会人大学院からの起業

大学院の同期だけではありませんが,卒業後に起業された方が何人かいます.
本来,MBA を取得したら,経営者になるか,会社を立ち上げるか,
会社の舵取りをすることが一般的,そうしないと意味がない米国に比較すると,
日本のMBA は必ずしもそうではありません.
これが良いのか悪いのか?

給料は安定しているが,永遠に起業の歯車として生きるか,
はたまた,夢はあるがリスクは大きく,明日をもしれぬ未知の世界に足を踏み出すか,
この点は賛否両論です.

MBAを取得した小生は結局サラリーマンを継続し,結局転職もしていません,
というか転職できるほどのキャリアアップもできなかったので,
これが自然の姿かもしれません.

では,起業についてはどうかといえば,
MBA を取得したかどうかは余り意味が無いように思います.
つまり,「アントレプレナーシップ(起業家精神)」は講義として存在しますが,
実はそれだけでしかないのです.起業に役立つ知識を意図的に教育を受けるのが
MBA ではないのです.それでも志の高い人は起業するわけです.

では,起業の成功率はどうでしょうか?
かつて,少し紹介したことがありましたが,「創業塾」なるセミナーを受講,
一般向けのセミナーではありますが,
起業についての心構えをレクチャー頂いたことがありました.

この「創業塾」に参加して実際に起業する人は10%以下,
更にここで起業して成功するのは数%,つまり起業に踏み出し成功を勝ち取るのは,
概ね1000人に一人程度と考えられます.
勿論,成功の定義が難しいわけですが,
生活ができるレベルで収入が得られるので有れば,
それで成功と考えても良いかと思います.
ですが,やはりサラリーマンの時の稼ぎより収入が減ったので有れば,
余り起業した意味があるようには思えないわけです.

米国ではMBA は高収入の登竜門,そうでないと行く意味がないのが米国的な考え方,
日本ではそうではない,これが今回の結論です.
従って,国内 MBA は起業には直接繋がらないと云うことです.

そもそも,社会人大学院を出れば企業が成功するというような安直な話はなく,
起業で成功するか否かはやはり個人の能力であり,努力であり,
理論武装は役には立つが,企業の成功に対しての必用十分条件ではない.

先日開催された OB 会で,起業されたとある方が

 「自身で会社を立ち上げて分かったことは,会社が如何にたくさんの報酬を
  自身に出してくれていたかを認識できたこと.」

 「起業直後は短くて半年,長くて一年は収入が無くなることを
  覚悟する必用がある.」

まずは資金繰り,銀行はすぐに融資を止めてしまいます.
そのためには,創業資金を如何に余裕を持って回すか.

あえてMBA が有効に機能する点は,人脈形成でしょう.
うまくすると,大学生活の中で起業のスポンサーが見つかるかもしれません.
でもこれは,あくまでも副次効果でしかなく,
結局,国内のMBA は実質これといったメリットがない,そういえるかもしれません.
老若男女に寄らず,やっぱり純粋に学問に勤しむところが大学・大学院なのです. 


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