物流革新への小さな企み「3次元メディア構想」 RSSを登録する

今日まで、永年、物流と言う世界に身を置き、自身の中だけで肥大化した企て。情報・通信と運輸・物流の全く異なる事業分野を統一した「3次元メディア」と言う媒体の構築に関して連帯できる個人・法人を募る。

  • 周期 不定期
  • 最新号 2008/06/14
  • 発行部数 25
  • マガジンID 0000249981
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2007/11/03

「3次元メディア構想」第2号

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発行者の独り言的解説1

読者は創刊のメッセージからだけでは、今から何を始めようとしているのか皆
目見当がつかないのかと存じます。
まず、本誌の発行の目的は、身近な物流に関する情報提供や今日的な物流動向
の紹介と言うものではなく、「2点間双方向輸送」と言う糸を縫い合わせ、広
大で、長期的で、恒常的な物のネットワークと言う「大風呂敷」を織り上げ、
拡げることにあります。
そのための、アクションプランを示すのが本誌「3次元メディアの構築」のテ
ーマです。
さて、今、商業的に巷に氾濫し、低俗化した言葉に「夢」と言う言葉がありま
す。本誌のテーマも、それが空想と紙一重であることも含めて、この「夢」と
言う言葉の範疇に入るものと考えますが、人間が、すぐには実現できなくても
何十年、何百年かけてこの「夢」を追い求めた結果が現代であり、社会の進歩
発展の原動力であることは紛れもない事実です。そして、この言葉には、多く
の場合「子供の頃からの」と言う前置詞がはいります。
本誌も、これの例外ではなく、発信者が、幼少期に見た、手塚治の「鉄腕アト
ム」に登場するひとつのシーンがその原点であり、「夢」の正体です。それは
お茶の水博士が発明した物体伝送装置によって物質が、電波のように瞬時に空
間軸を超えてある場所から離れた別の場所に移動するというもので、これこそ
が究極の物流の姿であり、目標です。

始めるにあたって、マリリン・ファーガソンの「アクエリアン革命」の冒頭の
メッセージを記します。「新しい考え方がすぐわからなくとも、しばらくがま
んして読み続けて欲しい」。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本論 第2号

1.主題(=コンセプト)

インターネットのネットワークと物流ネットワークの合体による3次元媒体
(メディア)のネットワークの構築。これによる「モノ・コミュニケーション」
社会の実現。
「3次元媒体(メディア)」とは、マクルーハン理論に従えば、既存のインター
ネット・携帯電話・放送・新聞・雑誌等既存の全てのメディアが、文字記号、音
声、映像等の1次元、2次元情報により人間の視覚・聴覚のみに訴えるコミュニ
ケーション手段であるのに対して、これに触覚、嗅覚、味覚を加えた人間の五感
全てに発信可能なコミュニケーション手段である。
    

2.問題認識

移動と言う意味において、その総体として完結されるネットワークと言う意味に
おいて、情報の移動・ネットワーク(=通信)も物質の移動・ネットワーク(=
輸送)もその目的・目標は同じものである。また、歴史的にみても、元々、人間
同士の結合と共同体の形成と言う共通のニーズに起因し、情報の伝達が紙や印刷
物等の物の形態で、輸送手段を介して、同じ、業容、業態の中で永年営まれてき
たものが、1876年ベルの電話の発明を契機とした通信事業の誕生によって、
別々の業種、産業へと完全に分化していった。ただその後の発展過程において、
両者は対極をなし、片や 電子情報機器の飛躍的な技術的進歩、改良を背景に、
インターネットに集約される多目的・多機能な双方向通信による社会のネットワ
ーク化(=情報化社会)と言う理想をいち早く実現したのに対し、輸送、とりわ
け物的輸送(物流)部門においては、「物をある地点からある地点へ移動する」
と言う旧来からの「単発、単線、単一方向」の概念・発想にとどまったままであ
る。
よって、現代においてこれを再統合・融合し、社会システム、社会インフラとし
てのインターネットの機能を拡大、強化することで、バランスととれた文明の発
展、最適な社会システムの構築に寄与できる。


注釈1.
情報と物質の移動と言う論点で言えば、両者は元来同じものであったものが、現
在は、通信と物流と言う全く異なる業態、スキル、ノウハウのもと営まれている。
両業種(業界)の歴史的分離、発展過程を問題とする時、後者の後進性と保守的
体質は、前者が知能集約型産業の典型として発展していったのに対して、後者は
その対極にある労働集約型産業であったことにも起因する。今日の諸状況は、物
流部門が、情報・通信分野に追いつく社会的状況と大きな飛躍のチャンスを与え
られており、前者と一体となり、或いは前者のアプローチ方法を導入し、協調す
ることで末端ユーザーのネットワーク化の可能性を追求できる立場にある。 

注釈2.  
所謂「E-Commerce」も、その最終目標は、情報と流通の現代的な再統合と有機的
融合にあり、そのもっとも有効な方法論は、本稿の「3次元メディア」の確立の
あるものと考える。ただ、完成形態としてのそれは、情報と物の融合、一元化で
はなくて、情報(通信)による物質(物流)の吸収、一体化と捉えるべきである。
何故なら、インターネット上で全ての商取引・経済活動が完結するとするならば
それは、メールアドレスによる地理的・実質的アドレス(住所)の飲み込み、吸
収にほかならない。

注釈3.
このネットワークとしての物流と情報通信の共通性とその一体化の必要性に関し
て、その実効性はさておき、産業界の一部先駆的企業においても既に気がついて
いる。京都の半導体企業R社においては、物流部門と情報部門を戦略情報システ
ム部の名のもとに統合している。


3.前提条件(与件)
 
情報・通信分野におけるインターネットは、アメリカ合衆国の世界戦略の一環と
してアメリカにて生まれ、世界中を席捲し、拡大していったことは周知の事実で
ある。情報・通信の特性は、均質の情報が何の制約も受けず、自由に、ボーダレ
スに全世界を飛び交えることにある。そこには、世界各国の特殊性、地域性と言
う意味での与件は存在しない。あるとすれば、それはアメリカの特殊性、地域性
であり、アメリカンスタンダードとグローバリズムの名の元に、世界は盲目的に
これを受け入れ、これに追随しているのにほかならない。
物流、とくに国内物流において各国、地域の地理的・物理的な条件、特殊性が歴
然と存在し、これを決して無視できない。しかし、日本の物流業界は、何の疑い
もなく広大な国土を前提としたアメリカ型物流システムの模倣と取り入れに躍起
となっているのが現状である。
 
本論では、この事業対象・領域をまず日本に置く。それは、日本の地理的、社会
的、制度的条件が、3次元メディア成立のための条件(与件)として適している
からである。日本がパイロットの役を果たし、ビジネスモデルの原型として確立
できれば、これが全世界へ波及していくものと考える。

 事業対象としての日本の与件とは、以下の通り
(1)東京及び首都圏を中心とした一極集中型社会
(2)東京を中心とした南北1000km圏内(航空機で2時間以内)の国土
(3)個人主義の対極をなす家族主義的な日本人の国民性と精神的風土
(4)日本独自の軽自動車運送等の諸制度

注釈1.
現在の情報化社会に追随し、外部的に対応し、業務革新を進めようとしている物
流業界で、「ロジスティクス」(=兵站術)と言う言葉が流行語のようにもては
やされている。元々軍事用語で、第一次大戦時下のヨーロッパで、持久戦に際し
長期にわたってフォックス・ホールと呼ばれた最前線の塹壕にこもる多くの末端
の兵士に、いかにして、安全に、効率的に、安定的に、武器、弾薬、食料、そし
て情報を補給,提供していくかと言う目的のため生み落とされたものである。とこ
ろが、本来最前線(¬=消費者)への物資と情報の効率的供給と言う、言わばミク
ロの問題解決のため方法論であったものが、いつの間にか、マクロ的視点で、企
業内及び企業間物流の問題として、生産管理・品質管理と一対になったサプライ
・チェーン・マネージメント(供給連鎖管理)やサード・パーティー・ロジステ
ィクス(外部委託)といった手法たけに焦点があたり、論じられている。しかし
これらは全て物流のマイナス要因のみに着目した合理化策、効率化策、コスト削
減策であり、そこから、物流の足を持つことの優位性をもってしか成し遂げられ
ない末端ユーザー(消費者)のネットワーク化と言う発想も、意志も決して生ま
れてこない。今日の日本の業界において、その能力、全国に張り巡らした既存の
集配網をもってすれば、アプローチが可能な新生日本郵政公社、業界大手の日本
通運・ヤマト運輸・佐川急便等、しかりである。(事実、これら物流企業の基本
的考え方は、明治時代の前島密から一歩も進歩していない。)
もし、現在の日本社会において、この「ロジスティクス」の機能を果たしうる有
効な手段があるとすれば、それは全国の24時間営業のコンビニエンス・ストア
ー・チェーンの有効活用においてであろう。

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