2009さわやかお受験のススメ<保護者編>
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「めぇでる教育研究所」発行
2009さわやかお受験のススメ<保護者編>
「情操教育歳時記」
日本の年中行事とむかし話
〜21世紀に活躍する子ども達の心を育てる〜
2008年 7月18日
−37−
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《2010さわやかお受験のススメ<小学校受験編> 7/4創刊!!》
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第10章(1) 終戦記念日、このことです 葉 月
葉月のいわれは、季節は秋になり、木の葉が落ちる「葉落月」が略されたもの
が親しみやすいですね。
この他に、稲穂の「発月」、雁が渡ってくるので「初来月(はっきづき)」、
南から台風の風が吹きはじめるので「南風月(はえつき)」などの説があるそ
うです。
★★終戦記念日★★
八月といったら、終戦記念日です。
八月十五日、忘れてはならない日です
これは、季節の行事と違いますから、おかしな話と思うかもしれません。
しかし、私たち日本人は、この日を忘れてはならないのです。
とにかく、大勢の人が死にました。
この事実だけでも、戦争は、絶対に許せません。
最近、といっても私の不勉強で笑われるかも知れませんが、なぜ日本は、世界
を相手に戦争をしなければならなかったのか、その真相を明らかにする書物も
出版され、私たちが知らなかった経緯を知る機会も増えてきました。
そういった情報に接するたびに、思い出すのは父の言葉です。
「日本は、戦争をしとうてやったわけやない。戦争をせねばならんように仕組
んだのは、毛唐達だ!」
毛唐とは、欧米人を卑しめていう言葉で、明治生まれの父が、外国人を非難す
るときに使っていました。
その口調には、憎しみがしみ込んでいたように記憶しています。
私は、宣戦布告もせず真珠湾を奇襲攻撃し、戦争を始めたのは日本であると思
っていました。
ところが、上智大学名誉教授である渡部昇一先生の数々の著書には、父の言っ
ていたことが正しかったと証明できる論説が展開されているではありませんか。
事実を知らないのは恐ろしいことですが、今まで知らされていなかったのは、
もっと恐いのではありませんか。
ここでは、太平洋戦争そのものを論じる場ではありませんから、興味をもたれ
たお母さん方は、ぜひ、先生のお書きになられた「国民の教育」(渡部 昇一
著 産経新聞社 刊)や「パール判事の日本無罪論」(田中 正明 著 小学
館 刊)、「黎明の世紀 大東亜会議とその主役たち」(深田佑介 著 文芸
春秋 刊)などをお読みになってください。
とは言え、戦争は、人間の引き起こす最も愚劣な罪悪です。
しかし、あの時は、全国民が真剣に戦争をしていたのも事実です。
国家権力は絶対で、国民は逆らえません。
これが恐い。
たとえば、赤紙(召集令状のこと)一枚で、たった一つの生命を交換させられ
たのです。その赤紙は、わずか一銭五厘(当時の葉書の値段)です、一銭五厘
ですよ……。
「戦争反対」の四文字は、禁句の時代でした。
叫ぶのも命懸けです。
非国民と弾劾されながら、特高(特別高等警察の略。戦前の警察制度で政治思
想関係を担当した課の警察官のこと)の監視を逃れ、どれだけの人が戦えたか。
このことです……。
その記録さえ、わずかしか残っていないのではありませんか。
国家を操る一握りの人間が、こんな無茶をするのです。
しかも、それが正義、正論として、まかり通ります。
抑止力は、働きません。
若いお父さんやお母さん方は、知らないでしょうね。
日本の軍隊が、他国でやってきたことを、その国の人々は、絶対に忘れません。
日本人なら、広島と長崎を忘れられないのと同じです。
昭和20年8月6日、午前8時15分、B29 爆撃機 エノラ・ゲイ号、原
爆の名前はリトルボーイ、死者約14万人。
同年8月9日、午前11時2分、B29 爆撃機 ボックス・カー号、原爆の
名前はファットマン(太った男)、死者約7万人。
リトルボーイとファットマンで死者約21万人、ふざけた名前に腹立たしくな
ります。
いや、同年三月の東京大空襲も同じです。
東京だけではありません。
長い歴史と文化遺産のある奈良、京都を除き、多くの都市で大勢の人が殺され
ました。
日本の木造家屋を燃やしやすいように、B29という爆撃機からガソリンをま
いて、焼夷弾(建造物を焼き払う目的で使う、燃やす薬剤を入れた投下爆弾や
砲弾)を落としていったのです。
しかも、そのほとんどが、武器をもたない非戦闘員、ごく普通の市民です。
平和ぼけしている日本人は、この事実を忘れかけていないでしょうか。
かつて、ハワイのタクシーのプレート・ナンバーに「リメンバー パール・ハ
ーバー」と書いてあったのを見た人は少ないでしょう。
彼らは、奇習攻撃を忘れてはいません。
同じ日本人でも、沖縄県の人々もヤマトンチュへの恨みは、永久に消えないで
しょう。
ですから、子どもに戦争の悲惨なこと、二度と繰り返してはならないことを、
しっかりと伝えておきたいのです。
何とか主義や何とかいう思想のもとで、戦争反対を叫ぶのとは違います。
平和運動さえ派閥ができ亀裂が生じます。
これも、争いを生むもとですから、用心しなくてはいけません。
戦争は、テレビ・ゲームと違います。
やり直しはできません。
ゲーム・オーバーで、本当に「ゲーム・セット」ですから。
現代っ子は、いとも簡単に人を殺めます、殺します。
人間は、お互いに、労わりあう心がなければ生きていけません。
人間として、生きとし生けるも者の掟、それは「共生」ではないでしょうか。
これを、責任をもって教えなければいけないのは「ご両親」です。
繰り返しますが、幼児期に必要なのは、知識を詰め込むのではなく、情操豊か
な子に育つ環境を作ることです。
そこから、自分自身で考え、行動する力が身につくるからです。
価値観が多様化し、「何でも在りの人生観」をもつのも自由ですが、「共に生
きる」意識がぜい弱では、やはり、偏った考えしか身につきません。
などと年がいもなく青いことをほざいていますが、恥をかくついでにもう一言、
「共生の反対は自己中」です。
ハードボイルドの作品は、あまり読まないのですが、レイモンド・チャンドラ
ーの「プレイバック」という作品に、「タフでなくては生きていけない。やさ
しくなければ生きる資格はない」と忘れられない言葉があります。
あまりにも畏れ多くて座右の銘にはできませんが、心だけはタフでありたいと
願っています。
戦後、六〇年を迎え、戦争も原爆も、何やら遠い昔の出来事として、風化され
ています。
しかし、忘れてはならないことです。
事実は事実として、きちんと語りつがれなければ、戦争のために死んでいった
人たちが浮ばれませんし、申し訳ないではありませんか。
これこそ、「現代の民話ではないだろうか」と、これから紹介する本の解説者、
米屋陽一氏はおっしゃっています。
私も賛成です。
万物の霊長などと威張っていますけれど、人間だけではないでしょうか、殺し
合うのは。それも、憎しみをこめて、徹底的にです……。
他の動物、同じ仲間同士、争いますが、負けのサインを出すと、攻撃しないの
ではありませんか。
本当に、人間って、不思議な動物です。
極限状態になると、何をしでかすかわからないのですから。
宗教と民族の問題がからむと、必ず、泥沼に落ち込みます。
ニューヨークにある世界でも有数なブロンクス動物園には、鉄格子をはめ込ん
だ檻、「鏡の間」があって、その前に立つと、人間の上半身が鏡に映り、その
鏡の上には、こう書かれてあるそうです。
THE MOST DANGEROUS ANIMAL IN THE WORLD
(世界で最も危険な動物)
さらに、おかしな言葉があります。
「終戦記念日」です。
これで、親父と大げんかになったことがありました。
「敗戦記念日ではないのですか」
「ばか者! わが日本は、神州不滅の国や。日本は敗けん。天皇陛下様におか
れては、人民に犠牲を少のうするために、戦いをおやめになったのや!」
アジアの国々を戦火に巻き込んだモンスターの正体は、一体、何だったのでし
ょうか。
ところで、童謡に反戦歌があるのをご存じですか。
「里の秋」です。
里の秋
作詞 斉藤 信夫 作曲 海沼 実
一 静かな静かな 里の秋 お背戸に木の実の落ちる夜は
ああ、母さんと ただ二人 栗の実煮てます 囲炉裏端
二 明るい明るい 星の空 鳴き鳴き夜鴨の 渡る夜は
ああ、父さんの あの笑顔 栗の実食べては 思い出す
三 さよならさよなら 椰子の島 お船に揺られて 帰られる
ああ、父さんよ ご無事でと 今夜も母さんと 祈ります
お父さんは、兵隊になって、戦地にいるのです。
確か、古賀さと子さんという、可愛い童謡歌手が歌っていたと記憶しています。
しかし、当時は、こういった歌であるとは知りませんでした。
(次回は、「平和のシンボル鳩」などについてお話しましょう)
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