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2008/06/27

2009さわやかお受験のススメ<保護者編>

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         「めぇでる教育研究所」発行
     2009さわやかお受験のススメ<保護者編>
           「情操教育歳時記」
         日本の年中行事とむかし話
     〜21世紀に活躍する子ども達の心を育てる〜
           2008年 6月27日 
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第9章(2) 七夕祭りでしょう 2  文 月

★★なぜ、仙台の七夕は、八月なのですか★★
仙台の七夕は、八月に行われています。
竿頭とねぶたを合わせて、東北の三大夏祭りですから、華やかです。
何しろ街中が、七夕の飾りで埋まっている感じがします。
しかし、素朴な疑問ですが、何だか、おかしくありませんか。
七夕は、五節句の一つ「七夕」(しちせき)ですから、七月七日と、七が二つ
重なるところに意味があるのではなかったでしょうか。 
                    
ものの本によれば、七夕と書いて「たなばた」と読むのは、「たな」は棚で、
「はた」は機のことだそうです。
七月七日の夜、神様を迎えるために水上に棚を作って、聖なる乙女が機を織る
行事があり、その乙女を棚機女(たなばたつめ)、または乙棚機(おとたなば
た)といい、「七月七日の夕べの行事」でしたから「たなばた」に「七夕」の
字を当てたのです。
だとしたら、仙台の七夕は、「八夕」になります、何と読むのでしょうか。
                    
冗談はさておき、これも訳ありなのです。         
年中行事は、日本で最後に使われた太陰太陽暦である天保暦で行われています。
現在、使われている暦は、明治六年から採用された太陽暦、グレゴリオ暦です。
この天保暦とグレゴリオ暦との日付の差が、最小二十一日から最大五十日あっ
て、平均すると三十五日、グレゴリオ暦の方が、進んでいます。
ですから、天保暦による旧七月七日は、現在の八月十二日前後になるわけです。
そうすると、七夕は、真夏の行事になります。
ところが、天保暦によると、暦の上では七月から秋、立秋です。
七夕が過ぎると、秋風の吹く処暑です。
太陰太陽暦では、暦の上の月日と季節感と食い違いを起こすので、暦の月日と
は別に、農作業に必要な季節の標準を示したのが、二十四節気だったことを思
い出してください。
仙台の七夕は、旧七夕に近い八月七日に行われ、盛夏の行事になっていますが、
天保暦に従った「一月遅れの七夕」というのには、少し無理があります。

しかし、正月と盆の帰省ラッシュ、故郷にあるご先祖様のお墓参り、何となく
旧盆という感覚がありませんか。
東北の三大祭りとして親しまれている行事ですから、それで不都合はないので
しょう。
子どもも、夏休みです。
お父さんも、お母さんも休みをとって、お子さんと一緒にリフレッシュする、
もう夏の風物詩になっています。

ところで、この七夕のときに、雲一つない空を見上げて、天の川に感激した記
憶がありません。
日本列島は、沖縄や九州地方の除き、梅雨の真っ最中です。
天保暦を使っていた時代の人々は、大気汚染もなかったし、電気もありません
から、それこそ夜は、漆黒の闇です。
澄み切った夜空に浮かぶ天の川をはさんだ二つの星を、見ていたのでしょう。
プラネタリウムで、完璧に再現された人工の天の川を見るのと、どちらに夢が
あるでしょうか。

★★そうめんと冷麦はどこが違うの★★
夏の風物詩の流しそうめん、なんと、そうめんの一本一本が、機をおる織糸で、
流れる様子は天の川を表しているそうです。
江戸時代の「日本歳時記」には、七夕に索麺(そうめん)を食べる習慣があり、
その由来は、中国の伝説によると記されています。
何事も、訳ありなのですね。
年越しそばのところで触れましたが、そばと薬味のねぎは、因果関係がありま
した。
淡泊な口触りのそうめんには、しょうがやみょうがの芳香が、涼を誘い、食欲
がますような気がします。
この茗荷ですが、おもしろい話が残されています。

茗荷という名前の漢字をよく見てください。この名前については次のような逸
話があります。釈迦の弟子の周梨般特(スリバンドク)は、熱心に修行をする好
ましい人物でしたが物忘れがひどく、自分の名前すらすぐに忘れてしまったそ
うです。
そこで釈迦が首から名札を下げさせました。彼の死後、墓から見慣れぬ草が生
えてきました。生前自分の名を荷物のように下げてたいたことにちなんで、村
人がこの草を「茗荷」と名づけたという説があります。この話から、茗荷を食べ
ると物忘れがひどくなるという俗説が生まれました。
         ( http://www2.odn.ne.jp/shokuzai/Myouga.htm より)

物忘れが激しくなることはありません、俗説です。
この俗説を利用して、泊まっている金持ちから預かったお金を忘れさせようと、
茗荷を食べさせるのですが、その効果がなかったという落語のような昔話があ
ります。
そういえば、地下鉄丸の内線に「茗荷谷駅」がありますが、江戸時代には、た
くさんの茗荷畑があったそうです。

ところで、そうめんといえば冷麦を連想しますが、どこが違うのでしょうか。
太さの違いと思っていましたら、そんな単純ではありませんでした。
困ったときの広辞苑によると、
「冷麦は、細打ちにしたうどんを茹でて冷水でひやし、汁を付けて食べるもの」
「素麺は、小麦粉に食塩水を加えてこね、これに植物油を塗り細く引き伸ばし、
日光にさらして乾した食品。茹でまたは煮込んで食する」
と製法の違いがありますが、うどんの仲間なんですね。
うどんの乾麺には、そうめんと同じように植物油が塗られています。
            
でも、太さにこだわりますが、「なぜ、素麺は細いのかを正したい」などと意
気込むほどのことではないでしょうが、JAS(日本農林規格)には、きちん
と、その違いがでているのには驚きました。
「切り口の直径が1・3ミリメートルより太いものが冷麦、それ未満の物が素
麺」となっています。
切り口は、そうめんは丸く、冷麦は角っぽく見えます。
もう一つの疑問、冷麦には、なぜ、色のついた麺が入っているのでしょうか。
そうめんにはありませんが……。

★★七夕は、お盆の始まりの日です★★
七夕というと、何やら願い事をしたり、豪華な飾りものを楽しむ観光イベント
という感じになっているようですが、本来は、七月は、正月と同じで、ご先祖
様が帰ってくるお盆の月なのです。
七月七日を「七日盆」といって、お盆の始まりの日です。

ものの本によれば、七夕は盆の行事の一環として、ご先祖様の、み魂を祭る前
の「みそぎ」の行事だそうです。 
人里離れた水辺の機屋に、神様のお嫁さんになる乙女が、神様を祭って一夜を
過ごし、翌日に七夕送りをして、汚れを神様に託して、持ち去ってもらうため
の「はらえ」の行事なのです。

それと同時に、七夕は、畑作物の収穫祭のイベントでもあったのです。
何といっても日本は、自然まかせの農耕民族で、いたるところに神さまがいま
す。
収穫祭は、神さまへの感謝のお祭りでした。
まだ、麦を中心としてあわ、ひえ、芋、豆が主食の時代ですから、麦の実りを
祝って、きゅうり、なす、みょうがなどの成熟を神様に感謝したのです。
この時に、人々は、神さまの乗り物として、きゅうりの馬、なすの牛をお供え
しました。
それが、お盆の行事の盆飾りとして、ご先祖さまの乗るきゅうりの馬となすの
牛に引き継がれているのです。
これは、私にも飾った記憶があります。            

こういった収穫祭とお盆を迎える「はらえ」の信仰が、中国の星の伝説や「乞
巧奠」の風習と混ざり合って、今の七夕の行事ができたのです。
しかし、先程もいいましたが、お盆は、八月の民族大移動の十五日前後、とい
うイメージが強いのではないでしょうか。 
 
今回、「みそぎ(禊)」と「はらえ(祓え)」が出てきましたが、「みそぎ」
とは、「身滌(禊)」の略されたものといわれ、身に罪や穢(けがれ)がある
ときや、神様にお祈りするときに、川や海で身を洗い清め取り除くことで、
「はらえ」は、神様に祈って罪や穢れ、災いなどを除き去ることで、神社で行
われ「おはらい」です。
本質的には同じことで、「みそぎはらえ」ともいわれているようです。

ところで、「お払い箱にする」という言葉がありますが、そのいわれはこれで、
伊勢神宮が全国の信者に配っていた厄除けのお札を入れた箱を「御祓箱」とい
って、毎年、お札を新しく替えることから、「祓い」と「払い」をかけ、古い
ものを捨てることを「お払い箱にする」といったそうです。
何事も訳あり何ですね。

   (次回は、「お盆について」お話しましょう)

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