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医療従事者(医師、看護師、理学療法士、作業療法士、柔整、鍼灸など)に必須知識の解剖生理学を分かりやすく解説します。ヒトの構造と機能を理解できる医療従事者を目指します。国試合格を目指す学生さん、既に医療に従事する方々、一般の方に広く提供します。

  • 周期 日刊
  • 最新号 2008/04/15
  • 発行部数 197
  • マガジンID 0000249639
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2008/04/15

医療従事者必須の解剖生理学<細胞膜の電気>

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≪No.7≫
国試問題から(柔整 最新)
生理学    
 ナトリウムポンプについて正しいのはどれか2つ選べ
  1.Naイオンを細胞内から細胞外へ運ぶ
  2.Kイオンを細胞内から細胞外へ運ぶ
  3.Naイオンを細胞外から細胞内へ運ぶ
  4.Kイオンを細胞外から細胞内へ運ぶ


(解答・解説は本文下)

★★★★★★★  ★★★★★★★
細胞の興奮を理解するうえでは細胞の安定した状態を知らないといけません。
イオンの移動の原理が理解されたなら、次に、安定した状態を理解してみましょう!

【興奮:膜電位の発生】
細胞膜構成のリン脂質二重層膜は脂溶性物質を通し、水溶性物質は通さない。
また機能性タンパクでは、チャネルが一時的にイオンの膜透過性を上昇させるし、ポンプによって細胞内外のイオン濃度差が生じるようになる。

安定時の細胞は、ポンプと多少の膜におけるイオンの透過性によって“イオンの濃度差”が生じています。

細胞内外で(試験などで)重要視されるイオンは、細胞内に比較的多く含まれるカリウムイオン(K+)、マグネシウムイオン(Mg2+)。
細胞外に多く含まれるナトリウムイオン(Na+)、カルシウムイオン(Ca2+)。ついでに陰イオンのクロール(塩素イオン:Cl-)

このイオン濃度差によって、浸透膜である細胞膜に“電位”が発生します。
神経細胞では細胞膜内側でおおよそ−70mVの電位を帯びています。
この状態は、細胞が生きて安定している状態で、この電位を静止膜電位や安定電位と呼びます。

ちなみに、イオンのついては、暗記させられることが多いけど。簡単に理解できます。
まずは、有名なナトリウムイオンとカリウムイオン。
細胞の外、皮膚の表面をなめるとしょっぱいですね。
ここは、細胞外です。(ちょっとしたウソだけど:内緒)

次にカリウムイオン。こいつは、細胞の中に引っ込めておかないといけません。
細胞外へ漏れ出して、血液中へ流れると、不整脈から心停止へと導かれてしまう恐れがあります。
怖いから、細胞内へしまっておきましょう。

次に、マグネシウムイオンとカルシウムイオンはこれも相対的です。
カルシウムイオンは、血液中(細胞外液)に必要で、出血時の血液凝固に欠かせません。
また、神経系での興奮伝導にも必須ですし、様々な生命現象に必要なイオンでもあります。
さらに、筋細胞内(筋線維内)では、筋小胞体と呼ばれる細胞小器官からカルシウムイオンが放出されると、筋収縮を引き起こします。
このとき、エネルギーカプセルであるATP:アデノシン三リン酸と呼ばれる物質を分解する酵素ATPaseを活性化させます。
常に、筋収縮、筋内でのエネルギーを消費するのは“エコ”でありませんので、安静時は細胞外や筋小胞体にしまっておきましょう。
最後に、マグネシウムイオンは特に筋細胞内において、先述のATPaseの活性を抑制します。まさに、エコなイオンですよね。笑。
★★★★★★★★★★★★★★★★

国試問題解答・解説
 ナトリウムポンプについて正しいのはどれか2つ選べ
  1.Naイオンを細胞内から細胞外へ運ぶ
  2.Kイオンを細胞内から細胞外へ運ぶ
  3.Naイオンを細胞外から細胞内へ運ぶ
  4.Kイオンを細胞外から細胞内へ運ぶ


解答:1,4
解説:物質輸送は単純に細胞膜(リン脂質二重層膜)を通過するものと、機能性たんぱくを介するものがある。
機能性たんぱくはリン脂質二重層膜にはまり込み、物質輸送としては、チャネルやポンプとしての名前がある。
このうち、ポンプはエネルギーを消費して物質(イオン)を、濃度差に逆らって移動させる。
ナトリウムポンプは、ナトリウムイオンを細胞外へ排出する代わりにカリウムイオンを取り込む。

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