2009/11/01
国内源泉所得~使用料11
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 国税OBの国際派税理士 久川秀則がお届けする! 『ゼミナール読むだけでわかる非居住者・外国法人の税務』 プライベートブログ: http://lohcame-zeirishi.cocolog-nifty.com/blog/ 税務ブログ: http://lohcame-zeirishi.cocolog-nifty.com/taxnewsletter/ 事務所HP: http://www.cta-tax-pro.com/ All About サイト: http://profile.allabout.co.jp/fs/cpta-hisakawa/ 著書「Q&Aメディア、エンターテイメントビジネスの税務」(大蔵財務協会) http://www.zaikyo.or.jp/bookshop/products/product/410 第 98 号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 1.税理士久川秀則のコラム 皆さん、こんにちは。 このところ、なかなか予定通りの配信ができずすみません。 民主党の新政権の動き、日々報道されていますが、残念ながらまだ国内景気が回復する、という判断には予断を許さない状況です。 米国では、住宅ローンが破たんしたことでサブプライム問題が勃発、リーマンショックと崩壊へ進んだわけですが、 今般、米国では今年に入っての銀行破たんが100件を超え、住宅ローンでなく、商業用不動産ローンなどの破たんが懸念されています。 12月、が名指しで危険水域、という説が流れており、米国経済は予断を許さない状況と考えられます。 商業用不動産、というのは、事務所賃貸、ショッピングセンター賃貸などですが、借主からすれば家賃収入が返済の原資です。 家賃収入は、一件安定収益に見えますが、景気後退があると、企業テナントは撤退や、家賃が安いエリアへの移転、が起こります。 物件が優良であればタイムラグを最小限にして、次のテナントを入れることができると思いますが、 景気が悪い場合には、営業活動が必要になります。 テナントの誘致は実際かなり大変なことで、事務所程度ならまだいいのですが、ショッピングセンターとなると簡単にいきません。 不動産の担保があるわけですが、不動産の担保力で貸し込んでしまった融資の結末は、皆さんご承知のとおり、不良債権化です。 まず、大型案件が引き金となることが懸念されます。 しかし、不良債権が多数出れば、債権回収や不良債権買い取りビジネスなど、いろいろなビジネスも動いてきます。 米国経済に関する情報に、当面アンテナを張らないといけない状況と思われます。 2.国内源泉所得~使用料の解説 今回は、国内法における「文化的使用料」の解釈を見てみましょう。 直接そのような書き方はしていませんが、所得税基本通達161-23〔技術等及び著作権の使用料の意義〕を見てみましょう。 後段が著作権関係の解説です。 「著作権の使用料とは、著作物(略)の複製、上映、演奏、放送、展示、上映、翻訳、編曲、脚色、映画化その他著作物の利用または 出版権の設定につき支払いを受ける対価の一切をいう(略)」とされています。 ポイントは、上記では省略してしまいましたが、著作権、著作物に関しては、著作権法による定義、概念を借用していること。 つまり、税法上は著作権に関しては、固有概念はないわけです。 すべて著作権法による著作物、著作権の利用という枠組みで考えられる。 あと、先ほどの例示で気がつくと思うのですが、著作権の利用は、一般に複製という概念に包含されますが、 たとえば、上映、演奏、翻訳、かなりのものが、著作物の原型をそのままコピー複製するものではないんですよね。 上映、であれば、フィルム上の記録画像を映写機を使ってスクリーンに投射するわけですが、映画フィルムそのものとは違います。 演奏についても、楽譜をコピーするのではなく、実際に楽器で演奏してリズムと音を伴った音楽として再現する、 楽譜そのものも当然著作物であり、コピーすることは複製権の許諾を要しますが、 演奏という無形的な再現も著作物の利用とされています。 このあたりは、音楽という無形的なものを、便宜上楽譜という媒体を通じて創作している、ということが理由だと考えられます。 税の専門家にとって、著作物、著作権は、いつの時代も取り扱いが困難なもののひとつでしょうね。 次回も解説を続けます。



