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東京国税局で上場企業からの複雑な質問に対処・国際税務専門官として外国銀行や証券への税務調査に長く携わった新進の国税局OB税理士が、難解な非居住者・外国法人課税について、血の通ったリアルな具体例で、初心者にも親しみやすい解説をお届けします。

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2008/04/12

人的役務提供事業・・・三号該当〜インド企業(続4)

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では、インド系内国法人が、インド親会社へ、インド国内で提供された技術上の役務の対価を支払う際の課税関係の後半を続けていきます。
おさらいしますと、日本の国内法・所得税法では、人的役務提供事業の対価は、日本国内で役務を提供した場合に課税される規定となっています。
ところが、この場合には、日印租税条約で、逆に、日本で課税される、支払の際に源泉徴収を行わなければならないという取扱いになるのです。
一般に、人的役務提供事業の対価は、役務提供地国で課税されるものですし、企業利得はその国にPEがなければ課税されない取扱いが租税条約の一般ルールです。
まず、租税条約の構成からご説明しましょう。
国内法である所得税法第161条の国内源泉所得の規定についてもほぼ同じことが言えます。
租税条約では、まず、企業利得の取扱いを定めています。(条約により何条かはばらつきがありますが)日印条約では第7条において定めています。
その国に恒久的施設(PE)を設置した場合のみ、その設置国で納税義務を負います。
(ちなみにこの「恒久的施設」の定義は日印条約では第5条です。)
(恒久的施設の存否に関する哲学的な問い、については、私の実務経験をベースに後に詳細に取り上げてまいりたいと思っています)
これが租税条約の一般ルールです。一般に二国間で締結されている租税条約はほぼこのルールで取り交わされています。日印条約もそうです。
しかし、日印条約でいえば8条以下で、この大原則に対する例外規定、が定められています。
わが国所得税法では第161条一号で、事業所得が規定されていますが、その例外規定が「一号の二」以降の各号に定められているのとほぼ同様です。
では、原則に対する例外の取扱いを受ける所得はどのようなものでしょうか。
その代表選手が、「配当」「利子」「使用料」の3つ、これらは学問上はパッシブ所得と呼ばれることがあります。
「配当」については、株式を保有する株主が、企業利益から分配されるものであり、ほぼ一般的な「配当」と同義です。
「利子」は、預金や債券の利子、と相対の融資関係での利息が含まれますが、ここでは一般的な理解で構いません。
残る、「使用料」ですが、一般的な市民生活ではもっとも耳慣れないものです。
次回は、使用料の基本的な概念に触れ、その国内法、租税条約における取扱いルールをご説明し、その上で日印条約の取扱いに戻りたいと思います。

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