ゼミナール読むだけでわかる非居住者・外国法人の税務 RSSを登録する

東京国税局で上場企業からの複雑な質問に対処・国際税務専門官として外国銀行や証券への税務調査に長く携わった新進の国税局OB税理士が、難解な非居住者・外国法人課税について、血の通ったリアルな具体例で、初心者にも親しみやすい解説をお届けします。

最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2008/03/29

人的役務提供事業・・・三号該当〜インド企業(続2)

この記事を取り寄せる

さて、インドIT企業の取扱いの続きです。
前回は、インド系内国法人からインド親会社へ支払われる人的役務提供事業の対価についてご説明しました。
国内法である所得税法では、インド国内で提供される人的役務提供事業の対価は、国内源泉所得に該当しないため、源泉所得税を課されません。
しかし、前回の末尾で、租税条約によって逆の取扱いとなると付言しました。
ではその点について、日印租税条約を交えて解説していきます。
租税条約は、主に個人や法人の所得に関する二重課税を排除する目的で二国間で締結される条約で、日本とインドの間でも平成元年に締結されています。
日印租税条約12条では、印税や特許料などの「使用料」の取扱いと併せて、これは日印条約に特別な「技術上の役務の対価」に関する取扱いが定められています。
この条項が盛り込まれた経緯は、条約締結時には、日本企業は技術上の役務の対価の支払を、かなりの金額でインド側企業などから受けていたようです。
インドの課税当局は、インド側から日本企業などに支払う技術上の役務に課税したいがために、一般に類型をみないこの条項を要求し、条約に盛り込まれました。
しかし、技術上の役務は、インド側から日本企業へも支払われますが、逆に、日本側からインド企業へも支払われる時代になってきたわけです。
今取り上げているインドIT企業への人的役務提供事業の対価も、まさにこの12条の「技術上の役務の対価」に該当してしまうわけです。
ところで、人的役務の対価の課税については、一般的な租税条約の例では、役務提供を行った国において発生したと考えるわけですが、この場合はどうでしょう?
インドIT企業の親会社は、インド国内で役務提供しているわけですから、人的役務の対価として日本において課税されることについては、まだ違和感が残ります。
そこには、もうひとつ日印条約の特徴を解説しなければなりません。
12条という使用料の条項で規定していることに理由があります。
その点については次回に解説を続けたいと思います。

この記事を取り寄せる
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る