2009/03/07
借地借家法について
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■借家権 1.建物賃貸借の存続期間については、存続期間を定める場合と、 期間の定めのない場合があります。 [ポイント] 存続期間を定める場合、最短期間・最長期間について制限はありません。 ただし、期間を1年未満とした場合は、期間の定めがないものとなります。 2.期間の定めがある建物賃貸借をする場合、公正証書等の書面によって 契約をすれば、その存続期間を1年未満とすることもできます。 [ポイント] 契約の更新をしない旨の特約を定めることもできます。 賃貸人は賃借人に対して書面を交付し、賃貸借契約は更新されず、 期間の満了により終了する旨をあらかじめ説明しなければなりません。 3.建物賃貸借に存続期間の定めがある場合、賃貸人または賃借人のどちらかが、 期間満了の1年前から6ヶ月前までに、相手方に対して更新拒絶の通知を しなければ、その借家契約は、前の借家契約と同じ条件で更新したものと みなされます。 [ポイント] 賃貸人から更新拒絶の通知をする場合は、正当事由が必要です。 正当事由のある更新拒絶の通知がなされたにも関わらず、賃借人が期間満了後も そのまま建物の使用を継続している場合、賃貸人は遅滞なく異議を述べなければ、 借家権は更新されてしまいます。 4.建物賃貸借に存続期間の定めがない場合、賃貸人または賃借人は、いつでも解約の 申入れができ、賃貸人からの解約申入れの場合は6ヶ月後、 賃借人からの解約申入れの場合は3ヶ月後に、それぞれ賃貸借契約は終了します。 [ポイント] 賃貸人から解約を申し入れる場合は、正当事由が必要です。 正当事由のある解約申入れがなされ6ヶ月が経過したにも関わらず、 賃借人がそのまま建物の使用を継続している場合、賃貸人は遅滞なく異議を 述べなければ、借家権は更新されてしまいます。 5.賃借人は、賃貸人の同意を得て付加した造作物(畳やふすまなど建物から 分離できるもの)を、賃貸借契約終了時に、賃貸人に対して時価で買い取る よう請求することができます(造作買取請求権)。 [ポイント] 造作買取請求権を認めない旨の特約は、有効です。 6.民法の賃貸借契約と同様、賃貸人の承諾を得れば、借家を転貸したり、 借家権を譲渡することができます。 賃貸人に無断で転貸・譲渡した場合は、原則として、賃貸人は賃貸借契約を 解除することができます。 [ポイント] 賃貸人と賃借人の賃貸借契約が終了した場合、転貸借契約も終了します 以下、例外です。 賃貸借契約が「期間満了」または「解約申入れ」により終了した場合は、 賃貸人が転借人に対してそのことを通知しないと、 賃貸人は、賃貸借契約の終了を転借人に対抗することができません。 賃貸借契約が「賃借人の債務不履行」を理由に解除された場合は、 賃貸借契約の終了とともに転貸借契約も当然に終了し、 賃貸人はその効果を転借人に対抗することができます。 また、賃貸借契約が「合意解除」により終了した場合は、 賃貸人はその効果を転借人に対抗することができません。 7.租税価格の増減や地価高騰などにより、現在の借賃が不相当となった場合、 当事者(賃貸人または賃借人)は、借賃の増額・減額を請求することができます。 [ポイント] 増額をしない特約がある場合、その特約期間内の増額請求は 認められません。 ■借地権 1.借地権の存続期間は30年以上でなければなりません。 [ポイント]通常の借地契約の存続期間は、最短でも30年です。 存続期間を30年未満と約定した場合、その存続期間は30年とされます。 また、契約で存続期間を定めなかった場合も30年となります。 契約で30年以上を定めた場合は、その期間が存続期間となります。 2.存続期間の満了後、建物を有する借地権者が契約の更新を請求した場合、 原則として前の契約と同じ条件で更新されたものとみなされます。 [ポイント] 借地権設定者が遅滞なく異議を述べた場合は、契約の更新はなされません。 借地権者が契約の更新を請求しなくても、土地の使用を継続し、 土地上に建物がある場合は、借地権設定者が異議を述べない限り、 借地契約は更新されます。 更新後の存続期間 →最初の更新:最短20年 2回目以降:最短10年 3.借地権の存続期間満了前に、借地上の建物が滅失した場合でも、 借地権は消滅しません。 [ポイント] 残存期間を超えて存続する建物を再築した場合、 借地権の期間は延長されます。 ただし、借地権設定者の承諾が必要です。延長される借地権の期間は、 承諾の日、または建物が築造された日の、いずれか早い日から20年となります。 4.借地契約が更新されない場合、借地権者は、借地権設定者に対して建物を時価で 買い取るよう請求することができます(建物買取請求権)。 [ポイント] 借地権者の債務不履行により借地権契約が解除された場合は、 建物買取請求権は認められません。 5.借地権の登記をしなくても、借地上の建物が登記されていれば、 借地権を第三者に対抗することができます。 [ポイント] 建物の登記は、借地権者本人名義でしなければなりません。 6.第三者に借地権を譲渡したり、借地を転貸するには、 借地権設定者の承諾が必要です。 [ポイント] 借地権者の申立てにより、裁判所は借地権設定者の 承諾に代わる許可を与えることができる! 借家権の譲渡・建物の転貸の場合は、裁判所の許可はありませんので 区別しておいてください。 7.定期借地権という、期間の更新がない特殊な借地権を3つ覚えておいてください。 [長期定期借地権] 期間50年以上、建物買取請求権なし、書面必要 [建物譲渡特約付き借地権] 期間30年以上、建物譲渡特約あり、書面不要 建物譲渡特約とは、期間満了後に借地上の建物を借地権設定者に 相当の対価で譲渡する旨を、あらかじめ決めておく特約です。 [事業用借地権] 期間10年以上50年未満(居住用不可)、建物買取請求権なし、書面(公正証書)必要 借地借家法からの出題は毎年必ず一問は出ますのでしっかりおさえておいてください。 また、実務とも直結する法律です。 ただ、借地借家法はあまりに借主保護になっているため 定期借地権など、貸主側に少し有利な規定が設けられるようになって来ました。 この辺は近年の法改正部分ですので、出題の確立は高いと思います。 本日はここまで 次回は区分所有法をお送りします。 お楽しみに! 【2】宅建一問一答 前回の問題と回答 【問】 相続に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。 1.被相続人の甥は、常に相続人となることはない。 2.遺留分は、すべて被相続人の財産の1/2である。 3.遺留分を侵害した遺言は、すべて無効である。 4.相続の開始前においては、遺留分の放棄はできる場合があるが、 相続の放棄は常にできない。 【回答】4 肢1【×】 被相続人に、子・配偶者・直系尊属(父母・祖父母など)がいないときには、 兄弟姉妹が相続人になりますが、その兄弟姉妹が死亡していても、甥や姪がいれば、 その甥や姪が被相続人の兄弟姉妹の代襲相続人になります。 このように、甥・姪は、代襲相続人になることがありえるので 「常に」相続人とならない、というのは×になります。 肢2【×】 相続人が直系尊属の相続人のみ→被相続人の財産の1/3 上記以外→被相続人の財産の1/2 肢3【×】 被相続人は、遺留分を侵害する遺言はできない(902条1項)が、 遺留分を保全するに必要な限度で減殺請求の対象になるだけ(1031条)であって、 遺留分を侵害した遺言のすべてが当然に無効になるわけではありません。 (最高裁・昭和37.5.29) 肢4【〇】 相続の放棄は、相続の開始前に、その旨の意思表示をしても無効ですが、 遺留分の放棄は、家庭裁判所の許可があれば可能です。(1043条1項) 【本日の課題】 Aは、Bの所有する土地を賃借し、その上に木造の建物を所有している。 この場合、借地借家法の規定および判例によれば、 次の記述のうち誤っているものはどれか。 1 AとBの借地契約において借地権の存続期間を10年と定めた場合、 その約定はなかったものとみなされ、 借地権は,契約の時から20年存続することになる 2 借地権の存続期間満了の際、Aが契約の更新を請求した場合において、 建物が存在し、Bが異議を述べなかったときは、 前の契約と同一の条件をもって、更に借地権を設定したものとみなされる。 3 借地権の存続期間満了後、Aが土地の使用を継続している場合において、 建物が存在し、Bが異議を述べなかったときは、 前の契約と同一の条件をもって、更に借地権を設定したものとみなされる。 4 AB間で借賃の増額について協議が調わない場合、 Aは、増額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める借賃を 支払えばよい。 ◆◇ 編集後記 ◆◇ 本日は、社会人の方からよく頂く内容のメールをご紹介します。 質問 いつも、わかりやすくメールをしていただいて感謝しております。 今年は、資格を取得する年と決めて頑張っています。 今は、自営業の確定申告のために四苦八苦していますが 終わり次第勉強を始めたいと思っています。 どうかよろしくお願いいたします。 簿記もよくわからない私が、独学で覚えて・・ 主人の事務のてつだいをしているのだからたいへんです。 それにパソコンのデータがきえてしまい。 決算書の初期入力がわからなくて大変です・・・・ 話が横にそれましたが、何とか申告を早く済ませようと思います。 それからの申込でも大丈夫ですよね??? 忙しいときにすみませんでした。 回答 有難うございます。 申告後でも十分間に合います。 ただ合格を確実に考えるようでしたら 1日でも早く勉強を開始されることをお勧めします。 不合格になる方の多くは、「今〇〇があるから時間が取れない」の 繰り返しで、受験日が迫って重い腰を上げる方が多いです。 結局、間に合わず「不合格」というパターンです。 社会人でしたら仕事・家庭・・・取り巻く環境は違っても 何らかの事情はいろいろございます。 言い訳など考えず、ひたすら これでもか、これでもかっと勉強していただければ あっさり合格できると思います。 決して私は購入を勧めているのではなく、 仕事は仕事 受験勉強は受験勉強と分けて考えていただきたいのです。 社会人でしたらほとんどの方が、仕事をしながらの勉強だと思います。 私もそうでした。 上記メールの方のように、今年は、資格を取得する年と決めているのでしたら 私なら、1日でも早く取り掛かろうと考えます。 〇〇の仕事が終わってからと言っていては、 いつまで経っても、勉強はスタートしないと思います。 期間がまだあるから 時間がまだあるから・・・・ このテレビを見てやろう 今日は仕事で疲れたから明日やろう・・・・ この繰り返しでは、目指している資格は取れません。 人間甘えが出だしたら、ラクな方にラクな方に行ってしまいます。 今できることを 今やる 努力惜しまず勉強がんばってください。 本日もこんなに下まで読んでいただき有り難うございます。 それではまた次号で! ----------------------------------------------------------------------- ┌──┐このメルマガでは、より充実した内容になるよう │\/│みなさまからのご意見・ご感想をお待ちしております。 └──┘必ずお返事をさしあげます! いただいた感想はメルマガへの掲載の許可を事前に 必ずいただきます。安心してお送りください。 ▼ お問い合わせはこちらから ▼ http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P58651081 ----お願い---- ご質問いただくのは、とってもありがたいのですが、 迷惑メールのフィルタリング等のため、送信できない方がいらっしゃいます。 (携帯アドレスの方は非常に多いです) ご質問していただいた後は、フィルタリング等の解除をお願いします。 100%返信していますので、返信がない場合は フィルタリングの解除後、再度メールくだされば助かります。 ------------------------------------------------------------------------ ------------------------------------------------------------------------ 発行者 矢野 準也 http://takkenngoukaku.net/ -----------------------------------------------------------------------



