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2009/02/22

相続について

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それでは本日も張り切って行きましょう!


-*-* 目次 *-*-

  【1】相続について
 
  【2】宅建一問一答

  
   ◆◇ 編集後記 ◆◇


【1】相続について

本日は相続です。

相続については、実務で、ものすごく出てきます。

相続したから売却するって言う方からの依頼が多い為ですが。

相続人が1人、2人ぐらいだったら簡単なのですが、

5人、6人といたらもう大変です。

意思確認だけでも何日もかかる事があります。

ですので、この相続についてはしっかり勉強していきましょう。


相続とは、人が死亡した場合に、その者の財産が他の人に移転することをいいます。

相続には「法定相続」「遺贈」「遺留分」があります。


例えば、Aさんが妻と子を残して死亡しました。

通常は、妻と子がAの財産を「法定相続」します。
しかしAには愛人がいて、愛人に全財産を贈与するとの遺言を残していたとします。

これが「遺贈」です。

しかし、妻と子はそれに納得するはずがありません。

そこで妻と子はある程度の財産を愛人から取り戻すことができます。
これを「遺留分減殺請求」といいます。


では今回は、この中から「法定相続」をお送りします。

以下、相続(人)とは法定相続(人)のことです。



■相続人の範囲と順位

まず、配偶者がいる場合は、配偶者は必ず相続人となります。

順位も何もありません。
配偶者は別格です。

そして以下の者は配偶者とともに、配偶者がいないときは単独で、
次の順位で相続人となります。

第一順位:子
第二順位:直系尊属
第三順位:兄弟姉妹

例えば、被相続人に配偶者と子がいた場合は、
配偶者と子が相続人となり、直系尊属や兄弟姉妹は相続人とはなれません。

直系尊属とは、親や祖父母です。
これは親等が近い者が優先するので、親がいれば祖父母は相続人とはなりません。

また、子が被相続人の死亡以前に死亡していた場合(同時死亡を含む)などは、
子の子、孫が代わりに相続することができます。

これを「代襲相続」といいます。

代襲相続は、子と兄弟姉妹の死亡についてのみ認められます。

被相続人の死亡以前に子が死亡していた場合はその孫、
兄弟姉妹が死亡していた場合は兄弟姉妹の子が代わって相続します。


ここでのポイントです。

・配偶者とは法律上の配偶者であって、内縁の妻を含まない!

・配偶者に代襲相続は認められないため、再婚した配偶者の縁組前の連れ子は、
 配偶者が先に死亡しても代襲することはできない!

・子とは、胎児も含まれる!

・子とは、養子や非嫡出子も含まれる!
 (非嫡出子とは、婚外子のことです)

・子の子(孫)の子(ひ孫)は代襲相続ができるが、
 兄弟姉妹の子の子(兄弟姉妹の孫)は代襲相続ができない!

・代襲原因は相続開始以前の死亡・相続欠格・相続廃除で、相続放棄は含まれない!


相続欠格:相続に関して不正の利益を得ようとした者の、相続権を剥奪する制度
例)先順位者を死亡させた、詐欺や強迫により自分に有利な遺言をさせた etc

相続廃除:被相続人の請求に基づき、家庭裁判所の審判等により相続権を剥奪する制度
例)被相続人を虐待するなどしたため、相続人の地位を廃除された


被相続人の子が相続権を「放棄」した場合は、その子(孫)は代襲相続ができないと
いう点にご注意ください。



■相続分

相続人が複数いる場合、誰がどれだけ相続できるのか、という問題です。


配偶者と子が相続人の場合(1:1)
配偶者:2分の1 子:2分の1

配偶者と直系尊属が相続人の場合(2:1)
配偶者:3分の2 直系尊属:3分の1

配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合(3:1)
配偶者:4分の3 兄弟姉妹:4分の1


子が数人いるときは、2分の1を頭数で均等に分けます。
養子の相続分は実子(嫡出子)と同じですが、非嫡出子の相続分は嫡出子の2分の1
となるという点にご注意ください。

直系尊属が数人いるときは、3分の1を頭数で均等に分けます。

兄弟姉妹が数人いるときは、4分の1を頭数で均等に分けます。
片親が違う兄弟姉妹の相続分は、全血の兄弟姉妹の2分の1となるという点にご注意
ください。


では、少し練習をしてみましょう。

Aさんが1,200万円の財産を残して死亡しました。
次の者の相続分は、それぞれいくらになるでしょうか?


1.Aに妻と嫡出の子BとCがいた。
2.Aに妻と嫡出子B、養子C、非嫡出子Dがいた
3.Aに妻と父親B、母親C、弟Dがいた

解りましたか?

1.配偶者と子が相続人のときは、配偶者1/2、子全体1/2。

  妻:600万円 B:300万円 C:300万円
  
  妻1200万円×1/2=600万円
  子1200万円×1/2×1/2=300万円

2.配偶者と子が相続人のときは、配偶者1/2、子全体1/2。(非嫡出子はその1/2)

  妻:600万円 B:240万円 C:240万円 D:120万円

  妻1200万円×1/2=600万円
  子全体 : 1/2 を、嫡出子B : 養子C:非嫡出子D=2: 2:1になります。
  *この2: 2:1の数字を足しちゃいましょう。2+2+1=5
  
  嫡出子B、養子C 1200万円×1/2×2/5=240万円
  非嫡出子D 1200万円×1/2×1/5=120万円

  
3.配偶者と直系尊属が相続人のときは、配偶者2/3、直系尊属1/3。

  妻:800万円 B:200万円 C:200万円 D:なし

  妻1200万円×2/3=800万円

  直系尊属、父親B、母親C1200万円×1/3×1/2=200万円



■相続の承認・放棄

被相続人が死亡した場合、相続人は相続を承認するのも放棄するのも自由です。

財産が手に入るのに放棄する人なんているの?と思われた方もいるかと思いますが、
財産とは金銭や不動産など、プラスの財産ばかりではありません。

場合によっては借金だらけで、マイナスの財産のほうが多いこともあるのです。

そこで相続人は、相続を放棄して全く相続をしなかったことにすることができ、また、
「限定承認」をして、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務等
を弁済し、固有財産をもって責任を負わないという留保付で権利義務を承継すると
いうこともできます。

ちなみに相続財産全部について承認することは「単純承認」といいます。


では、ここでのポイントです。

・相続の承認・放棄は、相続人が相続の開始を知ったときから3ヶ月以内にしなければ
 ならない!(被相続人が死亡したときから3ヶ月とかじゃぁないですからね)

・一度した相続の承認・放棄は、原則として撤回することができない!

・未成年者が相続の承認・放棄をする場合、法定代理人の同意を要する!

・相続開始前に、前もって相続の放棄をしておくことはできない!

・相続の開始を知りながら相続財産を処分した者は、単純承認をしたものとみなされ、
 もはや放棄をすることはできない!

・相続人が数人いる場合、限定承認は、相続人全員が共同してしなければならない!


相続については、上記したポイント部分はしっかり押さえておいてください。

また計算ですが、慣れてしまえばなんて事無いです。

迷うのが、例題に出したように嫡出子と非嫡出子など2分の1のまた2分の1
しなければいけないときですが
対数に返還してやればごくごく簡単ですね。
2分の1=1:1
3分の2と3分の1=2:1
4分の3と4分の1=3:1


本日はここまで

次回は相続についてもう少し

遺贈・遺留分のお話で「遺言」をお送りします。


お楽しみに!




【2】宅建一問一答

前回の問題と回答

【問】
民法の賃借物の規定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 

1 賃借人は、賃貸人の承諾を受けなければ、賃借物を転貸することはできない。

2 賃借人が適法に目的物を転貸したときは、転借人は賃貸人に対して直接に
  その義務を負う。

3 建物および宅地の借賃は、毎月末に支払うことを要する。

4 不動産の賃借権は、債権であるので登記をすることができない。 



【回答】4
肢1【○】
  民法では、賃借人は賃貸人の承諾がなければ、賃借権を譲渡したり、
  賃借物を転貸することはできません。〔承諾は賃借権の譲渡・転貸の後でも
  よい。〕
  もし賃借人がこれに反して第三者に賃借物の使用収益をさせたときは賃貸人は解除
  することができます。(民法612条)
  しかし、借地借家法や判例では、第三者が使用収益したことを理由にして
  問答無用に解除することには修正や制限をしています。

肢2【○】
    転貸借では、賃貸人と賃借人の賃貸借関係はそのまま存続し、
  それを基礎として転貸借関係が存在するという構造になります。
  つまり、転借人と賃貸人との間に直接契約関係が生じるわけではありません。
  しかし、民法では、賃借人が適法に転貸したときは、転借人は賃貸人に対して
  直接義務を負う(613条)とし、賃料の支払・目的物の保管義務・返還義務などの
  請求には応じなければいけません。

肢3【〇】
   借賃は動産、建物及び宅地については毎月末に
  その他の土地については毎年末にこれを払うことを要す。(614条本文) 

  賃借人には、目的物の使用収益の対価として賃料を支払う義務があります。(601条)
  支払時期は通常、契約によって定めますが、契約に支払時期の定めがない場合には、
  民法614条に従い毎月末になります。〔民法614条は任意規定。〕

肢4【×】
    不動産の賃借権は債権ですが、登記することができ、賃借権が登記された後に
  物権を取得した者にも対抗できるとしています。
  (民法605条,不動産登記法1条8号)
  ただし、この対抗要件としての登記の規定は借地借家法や農地法などで修正されて
  います。

 



【本日の課題】
Xは、9,000万円の遺産を残して死亡した。
Xには、配偶者YとYとの間の子Aがある。
XとYとの間には、Aのほかに子Bもいたが、BはX死亡の前に既に死亡しており、
その子 b が残されている。
さらに、Xには、非嫡出子Cもいる。
また、Aには子 a がおり、AはX死亡後直ちに相続を放棄した。
この場合の民法の規定に基づく法定相続人に関する次の記述のうち、
正しいものはどれか。 

1 Yが6,000万円、Cが3,000万円の相続分を取得する。

2 Yが4,500万円、b が4,500万円の相続分を取得する。

3 Yが4,500万円、b が3,000万円、Cが1,500万円の相続分を
  取得する。

4 Yが4,500万円、a が1,800万円、b が1,800万円、
  Cが900万円の相続分を取得する。







◆◇ 編集後記 ◆◇


本日相続のお話をさせていただきましたが、

実は相続案件が現在ありますので、ちょっとご紹介します。


相続物件は約600坪の更地、時価1億円。(現在 駐車場)と

繁華街の200坪の土地と建物 時価1億円5千万円です。

今回の売買の目的物件は、約600坪の更地で、その更地については

公正証書遺言が存在しており、法定相続人7人の内4人に遺贈するとなっていました。

ここまででしたら何ら問題なかったのですが、

売買の話を持ちかけた直後に

他の法定相続人から遺言無効の訴えが出たり

遺留分減殺請求が出たり

遺贈者の1人が売りたくないと言い出したりと

右往左往の状態で、今では調停まで発展し、もう少しで裁判になりそうです。

泥沼と言う状態で、私がマンションデベロッパーからの依頼で、

売買の話を持ちかけたばかりに、こんな状態になってしまい

申し訳ない気持ちでいっぱいです。

身内の争いは、ほんと凄いものですので

皆さんも気をつけてくださいね。


身内の争いは、相続だけでなく「離婚」もあります。

新築直後の売物件は、99%「離婚」を原因としたものです。

奥様、旦那様は大切にしましょう!ね



本日もこんなに下まで読んでいただき有り難うございます。

それではまた次号で!


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発行者 矢野 準也
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