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小さい頃から人を教えることが好きだった僕は、高校の数学の先生になった。加えて人前で話すことが好きな僕にとって、授業は、かけがえのないものだった。それだけに心底没頭した。しかし訳あって退職。その授業の思い出を全て書いてみようと思います。

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2008/02/29

『モンスターペアレンツを育てるな』

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* *☆☆***☆☆***☆☆**☆☆***☆☆**2008年2月29日発行【No.023】**☆☆***☆☆**

    〓授業は俺の命や〓  僕はこんな授業をしてきた

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    【 タイトル 】

    『モンスターペアレンツを育てるな』

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 この間知人の先生に塾すなわち「数ゼミ」には、とんでもない親の生徒はいないかと
 聞かれました。

 多分今話題になっているモンスターペアレンツのことを言っているんだと思いました。

 私が現場でいる頃はまだ、モンスターペアレンツと言う言葉はありませんでした。
 そのかわり、とんでもない親と呼んでいました。

 しかし私自身は、それほどまでにとんでもない親の生徒を受け持ったことはありません。

 ただ対応を間違うとモンスターになるなぁと思われる、ミニモンスターは
 沢山見てきましたし、実際に会ってお話したことがあります。

 例えばこんな例があります。

 ある学期の中間テストが終わった後、その学校では成績を親展で郵送していたのですが
 成績表の一番下に返信欄を設けていたのです。

 私が教えていたクラスの担任の先生が、私のところへ慌ててやってきて
 「これ見てください。」と、おっしゃってその返信欄を見せてくれました。

 そこにはぎっしりと意見が書かれていました。 
 正直言うと意見と言うより、私への苦情でした。

 その生徒は全体的に成績が低調で、特に数学が惨憺たる点数の女子の生徒でした。

 苦情の内容は大筋まとめるとこうです。
 「娘は授業中一生懸命聞いているが、先生の説明が不親切で
  全く分からないと言っている。授業中、質問も出来ない。
  放課後質問に行っても、先生は職員室にもどこにもいない。」というものでした。
 もうそれは明日にでも学校へ乗り込むぞ、という勢いのものでした。

 だから担任の先生も慌てて私のところへ来られたのでしょう。
 私は担任の先生に、
 「大丈夫です。そのまま放っておいてください。」と言いました。
 すると、
 「もし学校へ来られたらどうしましょう。」と心配そうに聞き返されたので
 「その時は私が全て責任もって応対します。実際に来て頂いた方が解決は早いです。」
 と言いました。私のあまりの余裕に担任の先生は、半信半疑で席へ戻られました。

 この時なぜ私は余裕を持っていられたかと言いますと、まず一番の理由は
 どのクラスの授業も一生懸命工夫を凝らして、授業をしていたという自信があったからです。
 それはうぬぼれではなく、ほとんどの生徒が「分かりやすい授業だ」
 と思ってくれている事実を掴んでいたからです。

 ではその女子生徒はなぜそんなことを保護者に言ったのでしょう。

 その前にその生徒の実態ですが、授業中はほとんど居眠りばかりしていました。
 その原因は明らかで、放課後熱心に取り組んでいる部活動の疲れです。
 だから、放課後もすぐに部活動に行ってしまいますので、質問に来るはずがないんです。

 そんな実態がありながら、その女子生徒は中間テストの成績表を前に
 保護者(特に父親から)この数学の惨憺たる成績は何だと、問い詰められたんでしょう。
 その結果、自分がやりたい部活動を辞めさせられたくないので
 その原因を部活動ではなくて、私だと言ったんだと思います。

 だから、こんな嘘はいつかメッキが剥がれますから
 最後は保護者の方も、事実を知ることになると思います。
 だからこんな場合は、教師が毅然としていればいいと思うんです。

 けれどもこれが小学校で同じことが起こったとしたら
 この場合は苦情があった時点で、それはもう手遅れです。
 小学校は高校とは違って、保護者にとって身近にあります。
 ということは、先生にとっても身近な存在と意識していなければなりません。
 つまりはこのような誤解が生じる前に、コミュニケーションを密にして
 子供のことをしっかり考え、相談できる仲になっていなければ駄目だと思うんです。

 私は小学校に1ヶ月教育自習に行きました。私の父親は長い間PTAをしていましたので
 生の声が集まってきました。 それを横でずっと聞いてきましたので、実際現場に立った時
 生徒のすぐ後ろに保護者が立っているという気持ちでいました。
 
 私が教室でしゃべったこと、していること全てが目の前にいる生徒の親に
 筒抜けになっている、という気持ちで一日を過ごしました。
 それはもう神経を使いますので、放課後へとへとになるくらいのものでした。

 今世間で、学校で問題になっているモンスターペアレンツという問題は
 先生の自信の無さ、実力の無さ、責任感の無さ、そして何よりも保護者と
 実際に言葉を交わすコミュニケーションの無さが、このとんでもない親を
 育てているという一面があると思います。

 我が子を見たときの心配とそれに伴う学校への不安、不信感が
 「モンスター」にまで育ててしまうんだと思います。
 ですからやはり保護者には安心と信頼を、生徒を通して
 また、実際の言葉を通して、与えなければならないと思います。

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 授業は俺の命や〜僕はこんな授業をしてきた〜
   発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
   配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000247100.html
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