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小さい頃から人を教えることが好きだった僕は、高校の数学の先生になった。加えて人前で話すことが好きな僕にとって、授業は、かけがえのないものだった。それだけに心底没頭した。しかし訳あって退職。その授業の思い出を全て書いてみようと思います。

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2008/02/14

『今好かれる?明日好かれる?』

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* *☆☆***☆☆***☆☆**☆☆***☆☆**2008年2月14日発行【No.021】**☆☆***☆☆**

    〓授業は俺の命や〓  僕はこんな授業をしてきた

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    【 タイトル 】

    『今好かれる?明日好かれる?』

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 生徒から好かれる教師になりたいのは、どの先生もそうだと思います。

 私も今でもそう思っています。 特に若い頃は強烈に思っていました。

 生徒の、私に対する評判が特に気になったものです。

 その反面、他の若い先生が人気があったりすると、自分でも嫌になりますが
 嫉妬を覚えたりしたものでした。

 ですからついつい生徒に好かれようとして、言葉が甘くなったり
 叱れなくなったりしたことも、しばしばありました。

 そう言えば今日はバレンタインデーですね。

 独身の頃なんかは、やっぱりいくつチョコレートをもらえるか
 同僚の独身の先生が気になったものです。

 ところが、勤め出して何年かして、気が付きました。

 気が付きました、というよりは、実は隣の先生がそっと教えてくれたのですが
 在籍生徒に人気のある先生と、卒業生に人気のある先生は、全然違うんですね。

 当時私は、女の子ばっかりの定時制に勤めておりました。
 生徒の年齢は、15歳から19歳の普通科の生徒と同じです。

 休憩時間の職員室では、かっこよくて優しいK先生の周りには
 いつも女生徒の花盛りでした。

 私は向かいの席でしたので、バレンタインデーのチョコレートは
 おこぼれでついでにもらう様な、有様でした。

 その生徒たちを、追っ払うのは専らK先生の隣のY先生でした。

 この先生はとにかく指導がしつこくて、それも関東出身なのに
 関西弁でしゃべろうとするもんやから、生徒たちにははっきり言って
 うっとおしがられていました。

 僕も何度か注意をされたことがありますが、ちょっとへきへきしたのを覚えています。

 ところがこのY先生のところへ、放課後毎日のようにひっきりなしに
 卒業生が訪ねてくるんです。

 訪ねてきても、高校時代の思い出話をするだけで、帰っていくだけですが
 何故か卒業生がよく訪ねてきたのです。

 私自身、このことに気付いたとき、Y先生を見直したような気になりました。

 きっとY先生はその卒業生達を教えているとき、その時は嫌われたかもしれないけれど
 うっとおしがられたかもしれないけれど、将来その子にとって必要となることを
 見抜いて、敢えて大事なことを、嫌われるのを承知でおっしゃったんだと思いました。

 だから卒業生達が、本当にそのY先生の言葉が必要となったとき
 電気が走ったように、Y先生のことを思い出したのではないでしょうか。

 だからY先生に会いたくてしょうがなくなったんだと思います。

 私もそんな先生になりたいなぁと、記憶したのを覚えています。 

 我々教師の仕事は、生徒に好かれることではなくて、生徒を
 将来泣かさない事の方が重大だと思います。

 そのためには、自分が生徒に嫌われても、捨石になっても
 今言わなくてはならないことは、はっきり教えておいてあげることが
 大切なんだと思います。

 そしてその事は、必ず分かってもらえる日が来るということを
 このY先生に教えてもらった気がしました。

 それからは、生徒に好かれることは止めて、敢えて生徒に嫌われる教師に
 なってやろうと、腹をくくりました。

 ずけずけと、生徒には本当のこと、真実をぶつけるようにしました。

 でも、不思議なんですよ。
 それからの方が、以前より生徒が集まってくるようになった気がするんです。

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 授業は俺の命や〜僕はこんな授業をしてきた〜
   発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
   配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000247100.html
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