『待つ身のつらさ、切なさよ』
* *☆☆***☆☆***☆☆**☆☆***☆☆**2007年12月20日発行【No.014】**☆☆***☆☆**
〓授業は俺の命や〓 僕はこんな授業をしてきた
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【 タイトル 】
『待つ身のつらさ、切なさよ』
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子供の成長に我々がしてやれる事は、結局は見守ることだけしかないのかもしれません。
どんなに工夫して分かりやすい授業をしても、それを受け取るのは生徒だという
実態は厳然としてあるのです。
つまりはいい授業というのは、教師にとってのものではなくて
生徒にとってどうなのか、ということであります。
例えば、お百姓さんが米を作るとき、無理やり稲を引っ張っても
それはちぎれるだけで、思うようには伸びてはくれません。
陶芸家が思っている色をどんなに出したくても、燃え滾る釜の中に入って行って
どうこうすることはできません。 ただ、見守るしかないですね。
それなら子供の成長というのは、100%子供任せ、子供次第かと言うと
そうではないのも現実です。
世の中にはどの世界にも、名コーチ、名トレーナー、名先生という「育てる」のが
得意な人がおられます。 では、どんな人が育て上手なんでしょうか。
私は「環境を整えることが出来る人」が、育て上手なんだと思います。
この環境というのには、いろんな要素が含まれています。
まず、場所的な環境です。
子供が育つ「場」には、必ず集中出来る雰囲気が、漂っているのです。
何とも言えない緊張感、私はよく「凛とした空気」という言葉をよく使いますが
その場にいるだけで、何となく背筋が伸びるというか、そこへは学びに来ているんだと
生徒が覚悟をせざるを得ない空気が、漂っていると思います。
その雰囲気を作るもとは、教える側の真剣味、本気さ、だと思っています。
「今日はこれをあなた方に何としても伝えたい」という思いが
その場を支配していることが大切だと思います。
すると次に必要な環境はやはり、生徒を取巻く人ですね。
場の雰囲気を作り出すのが、そこにいる教える側の思いであるならば
その思いを持った人が、教えなくてはなりません。
そういう思いを持った者どうしが、心の波長を合わせて生徒に関わるとき
生徒の心の波長も共鳴していきます。
特に教える側には、心の品格、品性が求められると思います。
教える場以外のところでも、この品格・品性を高める努力は
しなくてはいけないんだと思います。
この品格・品性はなかなか高めることは難しいですが、気を緩めると
あっという間に落ちてしまいます。
品格・品性のないものを生徒たちは「教師」とは思ってくれません。
そこに学ぼうとする、学びの共鳴は起こりません。
逆に、品格・品性のある教師には、生徒は尊敬と憧れを持ちます。
そこには師弟という関係が生まれ、理想の学びの場があらわれます。
しかしどんなに場を整え、教員自身の品位を高めても、最後に我々には
大きな試練が待っています。 それは、「待つ」という試練です。
同じように生徒を教えていても、それぞれの生徒の能力、生い立ち、人間関係など
色んな要素が原因となって、それぞれの成長が一様ではありません。
すぐに理解してくれる子は、その環境がぴったりとはまったんだと思います。
一方、なかなか成長してくれない生徒を目の前にしたとき、まずじっくりとその生徒と
向き合わなくてはいけません。 そして、成長してくるのをじっくり待たなくては
いけないと思います。 多分その生徒は自分の中で、うまく整理がつかなくて
頭の中を整理するのに、ものすごく時間がかかっているんだと思います。
その時、教える側が苛立ってしまったり、諦めてしまったり、焦ったりしてはいけません。
その生徒が頭の中を整理してるのを、じっくり見守って待ってやらなくてはいけません。
これは教える側にとって、たいへん忍耐のいる、つらい時間です。
けれども子供たちは必ず成長しますから、環境さえしっかりと整っていれば
だんだんと力強く子供たちは、物事を考えるようになっていきます。
お互いに、その時間を過ごすことによって、ここでもまた信頼関係が生まれ
理想の学びの時間を過ごせるようになるんだと思います。
これは大変ストレスのかかる事ではありますが、生徒が「分かった!」という
輝く笑顔を見せてくれたとき、疲れも何もいっぺんにふっとんでしまいます。
私はこの瞬間を「教師の醍醐味」と呼んでいます。
なぜ先生をしているのかと問われれば、私は一回でも多くこの教師の醍醐味を
味わいたいからだと、間違いなく答えるでしょう。
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授業は俺の命や〜僕はこんな授業をしてきた〜
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