プーケットdeスパ5
プーケットdeスパ 5 [ プーケット ]
そしてもうひとつのスパ体験は、旅の最終日、飛行機に乗る4時間前まで極楽気分を味あわせていただいた「シークレットガーデン」である。
「はす池のほとり」に立つスパハウスであった。それはそれで「秘境」
という感じでよかったのだが、さらに欲を言って、これがスイッツランドの
美しい山々に囲まれた「湖のほとり」、だったらどんなによかったか。
(でも、スイッツランド人のマッサージはなんか高いばかりで、
下手くそかも。スウエーディンマッサージというのはスパメニューに
あるけど、スイッツランドは、、、ないわね)
**********その日のスパメニュー***********
セレニティコース(名前がステキ!)2時間
サウナ&ジャグジー 30分
イヤーキャンドル 30分
アロママッサージ 一時間
果物&お茶
*******************************
すべてが、アバウトでおおざっぱだった。
マッサージ前の問診表記入もなし。コースの説明もなし。
サウナとジャグジーに適当に入ってと言われ、ロッカーの
あるところに通された。といっても小さな四角いロッカー、
というかベニヤの箱に鍵がかかっていて、かろうじてこれは
ロッカーなんだと言われて気づく程度のもの。
時間もないのでさっさと着替えてパレオになって、サウナに入って、
と言われて、、、サウナ?ドームに入ろうとすると、飲料水の
デリバリーに来たおにいちゃんたちが二人やってきた。さっき、
わたしたちが、スッポンポンで着替えていたそこから丸見えのところに
にいちゃんたちが、、、。
モウレツすぎ!&開放的すぎ!
とにかくドアや壁がない。部屋にも、シャワールームにも、蓮のほとりをさえぎる窓も壁もすべてなし。かろうじて、トイレとこのサウナドームに壁がある程度。
サウナはだだ広く、まるでモンゴルのゲルみたいな形をしていた。
殺風景でなにもないサウナ。コンクリートなので木ぬくもりが欲しい人は
このゲルを早く出たいと思ってしまうかも。
低温を保っているせいか、このサウナならずっと入っていても
いいと思うような、なかなか出られなくなるような、納豆のように
糸を引く、じゃなかった、後を引く、じゃなかった、後ろ髪を
惹かれるようなゲルサウナであったが、ジャグジーも試したいと
ミツコが言うのでドアを開けてジャグジーに、、、。
「これジャグジー、、、だよね?庭の噴水じゃ、、、ないよね?」
ミツコは恐る恐るそこに足を入れてみた。もし、それが庭の
噴水だとしたら、超笑いものである。セラピストさんが、
そこは違う!とあわてて飛んでくることを期待したが、
ミツコが肩までつかっても誰も飛んでこなかった。
水温が低かったので、わたしは足までしか入れることができず、ふたり、またゲルに駆け込む。
そして、シャワーを浴びて、と言われ、シャワー、、、、ルームに、、、
通されたのだが、なんと解放的な、なんとバーバリアン的
シャワールームであるか!海の家の簡易シャワールーム、
しかもメイドオブバンブー?の囲い、、そこには石鹸もなにもなかった。
なんだか、もう、、、。かなりやけくそ気味のふたり。いくら、隠れ家的存在のスパだとはいえ、こんなはずじゃなかったんじゃないか?
施術ベッドも、おとといミツコがスリンビーチで、一時間200バーツで、
ビーチ際でマッサージをやったそれと全く同じジャン。
しかもわたしのほうになんやら足跡マークがついてる?!
「このマークはナニ?」
シーツが取り替えてなかったら嫌だなと思って、指差してきいてみると、
「アハハ、これね。アイロンのマークなのよ。かけてるときついちゃったの」って、言われると、そう見えなくもない。
えいや、なるがままに、まな板の鯉だ!早いとこ死んだフリしちゃおう!
と横たわると、イヤーキャンドルが先だと言う。
やってもらっている本人はわからないが、耳用の特別筒型キャンドルに火をつけて、それを耳の穴に立てるらしく、見ている人はちょっとドキッとするらしい。
やってもらっている本人は、耳の中がチリチリする音が聞こえる程度で
別にこれと言ったコメントがない。生まれて始めての体験だったが、
どうってことなかったのでちょっとがっかりだった。後で、筒の中を
破いて見せてくれたが、思ったより耳あかもでてなくて、驚いたフリを
しただけだった。
どうせなら、ムシの死骸とかゴキブリの足でも入れておいてくれれば、OOOMMMGGG!!!
とでも叫んだのに、、、。
さて、アロママッサージはというと、これが意外や意外、
かなりツボでなかなか上手だったのである。なんだか
山奥から出てきたようなセラピストさんで、おのぼりさん風
の顔だったから(失礼!)、こりゃ、たいしたことないかな、
と思っていたらば、である。
力の入れ方、ツボの押し方、リンパに沿ってグイグイと、
あ、グイグイと、骨沿いマッサージもグイグイと、いつの間にか
アロマがタイマッサージになっていて、最後はバキ、バキと体を
左右にねじって、タイマッサージ特有の荒業でフィニッシュ。
ブラボー!
最初は、ほとんど全裸でアロマオイルを体に塗られていたので、
蓮のほとりの向こうの家から、高性能望遠鏡で、ひまなオヤジが
覗いていたらどうしようと気になったが、向こうも向こうで、
「ケッ、今日の客はメタボ腹のババアじゃねえか」とか
言ってるかもしれないなどと、思って、すこし、ムッとしていたが、
背中の骨に沿ってセラピストさんの親指がググっと入ったとき、
すべてを許す!と叫んでしまいそうになった。
「はじめ人間ギャートルズ」に出てくるような、この開けっぴろげすぎる
空間に、恥もプライドも見栄もすべて脱ぎ捨てて、スッポンポンで
布一枚つけただけの自分が、たった今ここに横たわっていた。
なんて心地よい、なんて贅沢なひと時だったのだろう。
出されたりんごをいただきながら、蓮の池に目をやり、しみじみしているそばで、ミツコが追加のフェイシャルに入った。
顔に蜜でも塗りたくられたのか(いえいえ、そこらへんのの蜜ではありません。
オーストラリア製の特性ハーブだけで作られている、わたしと
ミツコの愛用化粧品、ジューリークであります)さっきよりも、
ハエが増えてきたので、わたしは隣のジムトンプソン
(車で5分ぐらい。送迎つき)の入っているキャナルビュレッジに
退散することにした。
手の開いたセラピストさんが、いっしょうけんめいミツコの顔のハエを追って、うちわであおいでいるのが見えた。
なぜかわたしは、子供の頃読んだ、昔話の「安寿と厨子王」の
「年老いた母が食べ物の入ったかごの中のハエを追って、、」
というくだりを思い出して、とても懐かしい気持ちになっていた。
そして、ミツコに
「じゃあ、先に行ってるね」
と言って振り返ったが、まだ彼女はハエを追っていた。それを見てとても愉快な気分になった。
いまどき、、、ハエをうちわであおいでいるなんて、、、。


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