2009/11/08
「ザ・パニック/1907年金融恐慌の真相」ロバート・F・ブレナー/ショーン・D・カー著
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 「陽だまりの中で・・」メルマガ版 管理人gooddayこと株式会社エヌ・エヌ・アイの菅井です! ブログでは日々の雑感を綴っていますが、メルマガ版の配信も開始いたします。 ご意見、ご要望、ご批判。もちろん応援もございましたらお気軽にご連絡下さい。 ⇒ iiasugai@jcom.home.ne.jp 「陽だまりの中で・・」ブログ版 ⇒ http://blog.livedoor.jp/goodlife_iia/ 総合金融商社・保険代理店、株式会社エヌ・エヌ・アイ ⇒ http://www.nni.ne.jp/ ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 「ザ・パニック/1907年金融恐慌の真相」東洋経済 を読みました。 現在の金融危機の検証としても、物語としても非常に面白く評価できます。 著者も最初に断りを記していますが、アメリカ発の金融危機が世界恐慌に 繋がるとは全く意図せず書かれているのが文脈の構成上良く判ります。 それだけ、フラットな視点で世界初の1907年世界恐慌がどうして始まり 人々がそれに立ち向かったかが良く判ります。 当時名門と謳われた、「ニッカーボッカー信託会社」を発火点とする 金融危機は瞬く間に全米を震撼させ恐怖させ、市場の下落へとその 炎は全世界へ飛び火した世界大恐慌。 J・P・モルガンとその周辺の人々が、昼夜を問わず炎の延焼を出来るだけ 消し止めようと可能の限りを尽くす様子が、脚色抜きで、 様々な人々が残した書簡などを手がかりに時系列で書かれていて 非常に物語性もありながらも、金融システム崩壊のプロセスが検証されて いて評価高いですね。 当時なアメリカには中央銀行、日本の日本銀行に相当する機関が存在せずに、 今で言う信託銀行と証券会社が融合したような、信託会社が、 一般貸付、預金の受入れなども行っていたのですが、そうした仕組みの 終焉と現在の連邦準備委員会(FRB)創設へと繋がっていく様が 良く判ります。 当時も今日の需要過剰なまでな投機的資金の拡大が続いていたある時点、 正にバブル(泡)は破裂して、資産価値が大幅な下落とともに、 資金不足に追い込まれていく・・・・ そこで鎮火に奔走した、役割を果たしたのが、政府や行政ではなく、 あのJ・P・モルガンであり、証券取引所加盟の自主団体である、 ニューヨーク資金決済機構(NYCH)であったとは、皮肉というか、 アメリカらしいというか・・・・ しかし、資本主義の最先端は19世紀後半以降、アメリカであったことが 判ります。新しい商品、決済システム、またそれを守りバランスを保つ システムの構築、全てがアメリカが作ってきたことですね。今までは・・ 正に市場は感情の生き物。。人間のようですね。 そこに合理性を求めたとしても、ネットワークの連鎖は一旦負に振れると どんどん加速度をます。なにやらブラックフォールがある一方、 ホワイトフォールが存在するかのようですね~・・・ あえて金融市場が合理的に機能しているとすれば、次の条件が 金融危機の口火を切る要件と記しています。 1、表層的ではなく、リアルであること。 2、巨大かつ巨額であること。 3、明白でること。 4、意外性があること。 経済全体のファンダメンタルズに大きく影響を及ぼし、数値として明らかに 産業の隅々に影響を及ぼし、突発的であること。とでもいいましょうか。 また、結論として次のとおり記しています。 1、市場経済においては、金融危機は再発する。 2、大規模な金融機関救済は、経済回復のサインとなるかもしれない。 3、個人や企業や市場のほうが、金融システムの暴走を抑制しようとする 人々よりも、大胆で創造的である。 4、金融危機には特効薬はないし、決め手となる説明も存在しない。 非常に明快だと私は感じました。 特に3と4番目は、そのとおり!と思ったのは私だけでしょうか!? 今回の世界恐慌が類似しているといわれますが、完全なる金融システムの崩壊にまで 結びついたわけではありません。それだけ情報化社会の急速な発展が 各国の協調路線を早期に形作ったと私は感じています。 むしろ日本の財政危機の方が余程恐ろしげに感じたりします。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 「陽だまりの中で・・」ブログ版⇒ http://blog.livedoor.jp/goodlife_iia/ 総合金融商社・保険代理店、株式会社エヌ・エヌ・アイ ⇒ http://www.nni.ne.jp/ ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★



