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2009/11/15

「世界同時バランスシート不況」リチャード・クー&村山昇作共著

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 「世界同時バランスシート不況―金融資本主義に未来はあるか」を読みました。
リチャード・クー氏が前段で世界同時バランスシート不況のメカニズムについて持論を展開。
後段は、村山氏のポスト金融資本主義論。ちょっとパラドックッスに陥る内容で
点数つけるのが難しい一冊。

 いま世界が陥っている経済危機を説明できるのは
「バランスシート不況」論といった、リチャード氏の持論は
立て板に水で、なかなか納得感があります。財政主導で余剰資金を
国家が吸い上げマネーサプライの循環を促す展開、テクニカルな
金融操作で景気のバランスを整えるのではなく、積極的に時間を
かけて公共事業に資金を投入し続ける時間稼ぎ&景気浮揚策。。
結果論から言えばリチャード氏の説は大当たりといったことになる。

 見方を変えれば、日本の失われた10年どころか20年近い今日の日本の
行政のバランス感覚は神業的とも言える。
それだけ官僚機構のレベルの高さが日本を支えている皮肉な内容。

 同じことがアメリカでも起こりつつある今日。日本の様に国有化をすすめながら
財政赤字を包含しつつ景気浮揚が果たせるか!?かなり疑問ですが、
振り子が元に戻ろうとする力が働くのと同じで、自浄作用が自ずと働くのでしょう。
水はいずれにせよ水平を保とうとするが如くです。

 しかし、後段の村山元日銀調査統計局長のポスト金融資本主義論は
少しずれている様で悲しい内容ですね。
あまりに理想論に走りすぎで、自身で暢気に経営者目線で検証したいなんて
言っていますが、本当に従業員抱えて明日を置きぬかねばならない経営者が
みんなで畑耕して物々交換!見たいなコミューンな発想には驚きを隠せません。

 良い時代を現役世代を生きた人は、とかく理想論を語りたがる。
それも実像を伴わない理想論ですよ。価値観が合う人はどうぞ!
としか申し上げようも無い感じですかね・・・・・
概して高度成長期を生きた団塊世代は、学生運動で理想論をぶち上げておいて
一方で社会に出たら垢にまみれて、ヤリタイ放題やっておいて、
人生もエンドに近づいたら清らかな理想論に逆戻り。。。

 明日を生きねばならない、日本の将来に展望を見出しにくい現代の
担い手世代には、馬鹿馬鹿しく聞こえる内容と思えるのですが。。。
これだからマクロ経済の人は、時々大きな勘違いをするから
悲しいですね。これを鵜呑みにして、生きられる人が日本にどれだけいるのか大いに疑問です。

 またもや社会主義へのゆり戻し論。統制経済なら判りますが。。。
共産主義的発想で世界が救えると思っているところが甘っちょろいと思うのは
私だけでしょうか?

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