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2009/10/18

復習、ヘッジファンド。そして今・・・

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 リーマンショックの影響で悪の権化みたいなように思われているヘッジファンド。
今一度いったい本来の機能はなんだったのか復習してみましょう。

 ヘッジファンド(Hedge Fund)。その名が示すとおり、リスクを回避する
ことを目的に編み出された金融派生商品です。大枠の形体は、広く募集を募る
公募ではなく、限られた人または機関、通常は機関投資家と呼ばれる金融機関に
対して募集を募るリスクを回避しつつ大きくリターンを期待するよう
組み立てられた金融派生商品と呼ばれるものを取り扱います。
*一部富裕層向けに販売しているヘッジファンドも存在します。

 しかし、その定義を定めるにはあまりに無類のファンドが存在し、
質も量も、まともな物から怪しげな物まで、百鬼夜行の世界でもあります(汗)
 投資の最低額が、日本円で1億円以上と高額である場合が多く、
ヘッジファンドの参加者はアメリカで99人以下、日本でも49人以下
(証券取引法で規定する少人数私募の場合の勧誘数上限。適格機関投資家向け
私募投信の場合は、人数制限はない)と少人数に限られます。
*個人向けに販売される(募集を募る)ヘッジファンドは最低1000万円程度
 約1万ドルからというのが一般的かもしれません。

 投資対象や投資手法などが規制され、情報の開示などが義務付けられて
いますが、ヘッジファンドは一般的に私募による投資信託であるため、
同様の規制は受けず自由な運用が可能となっています。
 ヘッジファンドはその投資戦略にもよりますが、空売りを積極的に
利用するものや、金融派生商品へ投資するものも多いです。
公募の投資信託は機関投資家のみならず、投資に明るくない個人も
投資していることから、投資家保護のため、公募型投資信託の運用には
様々な法規制がなされており、多くの国では空売りや金融派生商品への
投資等に制限がかけられています。このため、多くのヘッジファンドは、
公募ではなく私募形式を採用しているのです。

 具体的なヘッジファンドの投資手法は今回は割愛しますが、上記の様に
不透明性がリーマンショック、金融危機の傷を深くし、規制強化、
開示要求強化へと動き出した背景があります。

 では、なぜ閉鎖性が高いのでしょう?これを一口に表現するのは非常に
難しいのですが、欧米、特に欧州の富裕層は(富裕層でない人にも
当てはまるケースがあります)常に国境を陸続きで接している、
しょっちゅう民族紛争や戦争、飢餓、天災、疫病などあらゆるリスクに
晒されてきた長い歴史を生き抜く術を培った究極ともいえるかもしれません。

 学校で習った西洋史を思い出してください。数千年来、いつも
リスクに晒されてきたのです。自国の通貨や言語がコロコロ変わる
地域に住む人々は、通貨を分散させたり、通貨の置き場所を分散させたり
ハイリスクでもリターンが大きい商品を購入して資産を防衛したり
増やしたりすることに熱心なのです。

 海で国境を隔てた日本人には少し判りにくい、理解しにくい、体感しにくい
心理なのだと思いますが、常にお隣さんと接している、しかも言語も文化も
習慣も違う人が住んでている人と部屋をシェアリングしていると想像して
みてください。自ずと防衛本能が働くのが普通ではないでしょうか!?

 ほとんどのヘッジファンドは絶対的収益の追求を目標としています。
「絶対的収益の追求」とは、投資信託等の伝統的な運用形態のほとんどが、
TOPIXやS&P500などのベンチマークを上回る運用成績を目標としているのに
対する形容です。例えば、不況期の下げ相場の環境では、伝統的資産運用では
マイナス20%の運用実績でも、同じ期間のベンチマークのパフォーマンスが
マイナス25%であれば5%ベンチマークをアウトパフォームしたと言い、
マイナスの運用実績でも「良好」な運用成績とされる。こうした伝統的な
運用形態のパフォーマンス計測に対し、ヘッジファンドは究極的には、
不況等のいかなる環境下でもプラスの運用実績を目指すことを目標としています。

 ざっくりとその成り立ちと形状を説明しましたが、今現在ヘッジファンドの
成績はどうでしょうか?今年に入ってからヘッジファンドの運用成績は
回復基調です。しかし、これは良いことか?というと短期的には
良いことです。ただベンチマークであるはずのS&P500の動きと比較すると
それと連動しながらもベンチマークより下回っています。
 つまり傷は癒えていないということでしょう。また、リーマンショック以降
開示要求が強まり規制強化が叫ばれるなか、ヘッジファンド自体の
再編が進むことは必然でしょう。ヘッジファンドにとっては暗雲垂れ込める
感覚でしょう。一般人からすれば、透明性の確保が一つの健全性回復への
契機となればよいのですが。。。。

 ヘッジファンドそのものを悪の権化と思っている人が多いのは残念です。
あくまで金融手法の一つです。日本人が大好きな保険だって隣接産業ですからね・・

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