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税務会計は顧問税理士に任せているから大丈夫!とお考えの経営者は多いと思います。しかし、経営のすべてを把握していないこと等の理由から積極的な節税を行なえないことがあります。基礎的な税務会計の知識についてご興味のある経営者様等、ぜひご覧ください。

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2007/12/09

組織再編と繰越欠損金について

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こんにちは。
株式公開支援やM&A支援、J-SOX支援及び相続・事業承継対策などのコンサル
ティングを中心に業務を行っております事業経営コンサルタントの堀井です。

このメールマガジンは経営者など経理担当者以外の方でも最低限知っておく
必要がある税務会計について、税務会計に知識がない方でも理解できるよう
にわかりやすく説明していくことを目的としています。なお、税務会計の表
現方法については、専門的な表現は一切排除してご説明するつもりですので
ご了承ください。

第15回目のメールマガジンとなる今回は、M&Aにおける繰越欠損金の留
意点について説明させていただきます。

第14回目のメールマガジンで繰越欠損金の基本的な考え方について説明して
きました。その際に、繰越欠損金は、過去の損失を将来の利益と相殺すること
ができ、将来の税金を減らすことができることを示しました。

そこで、業績が良く多額の税金を支払っているA社と業績が悪く多額の繰越欠
損金が生じているB社があった場合に、A社とB社が合併することにより1つの
会社となればA社の税金をB社の多額の繰越欠損金を使用することにより税金
を減らすことができるのではないかと考えることもあると思われます。

イメージで示すと以下のとおりになります(税率は40%とします)。

A社    1期  2期  3期(A社は毎期利益100)
利益   100 100 100
税金    40  40  40

B社    1期  2期  3期(B社は毎期損失50)
利益   △50 △50 △50
税金     0   0   0
欠損金  △50△100△150

合併後新会社  4期  5期  6期(A社とB社の合計の利益とする)  
利益      50  50  50
欠損金の利用  50  50  50(B社の欠損金の累計を利用)
税金       0   0   0

このように合併を行い繰越欠損金を引き継ぐことができれば、将来の利益を節
税できる可能性があります。

ただし、このようなことが無制限に可能となると繰越欠損金を利用するための
合併が頻繁に行われ租税回避目的の合併が横行することになります。

そのため、合併などの組織再編の際には、繰越欠損金の使用制限及び引継ぎ制
限に関する税務上の規定がなされています。

具体的な税務上の取り扱いについては、かなり複雑であり、かつ税務上の判断
を有する場合が多いと思われます。したがって、具体的な検討については、か
ならず顧問税理士に依頼する必要がありますので、ここでの詳細な説明は割愛
させていただきます。

経営者の方々としては、税務上の詳細ルールについて知る必要はないと思われ
ます。大切なのは、合併などの場合に繰越欠損金を引き継げる場合があること
と、引継ぎや使用には制限があることを知っていただければ充分だと思われま
す。

ただし、繰越欠損金は、金額も大きく税務だけでなく、経営に与える影響も大
きいことから、もし顧問税理士が組織再編税制に詳しくないと思われる場合に
は、セカンドオピニオンとして他の税理士等の相談してみることも検討する必
要があるものと考えられます。

次回は、貸倒引当金の基本的な考え方について説明したいと思います。

今回のメールが今後の経営に少しでもお役に立つことを心より願っておりま
す。

【今回のメールマガジンにおける税理士への確認事項】
合併などにより繰越欠損金を引き継ごうと考えている場合には、顧問税理士に
当該繰越欠損金は引継ぎが可能であり、かつ使用することができるか確認して
みましょう。
もし、上記の質問に対して曖昧な回答をするなど、顧問税理士の専門性に疑問
がある場合には、かならずセカンドオピニオンを他の税理士等に確認してみま
しょう。

事業経営コンサルタント 堀井淳史
メールアドレス:h_atushi0113@yahoo.co.jp

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