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BMIの正常範囲を年齢に関係なく一律に決めてしまうのは問題があると思った私は、年齢層別のBMIの正常範囲の割り出しに挑戦しました。このメルマガでは、いろんな医学文献(英語論文)を取り上げて、年齢層別のBMI最適範囲を探っていきます。

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2008/02/29

40~49歳のBMI最適範囲に突入!

まだまだ寒いですね、皆様、お元気でしょうか?

今回からは、40〜49歳という年齢層のBMI最適範囲(死亡率が最も低くなるBMIの範囲でしたね)を探求します。

前回が20歳台でしたから、今回は30歳台に行くのが自然なんですが、どうもそれだとつまらないので40歳台にしてみました。

あちこち行ったりきたりの旅が、のんびりしてていいような気もします。
まあ、のんびりお付き合い下さい。

さて、まず、例のAndres等の論文を確認しておきましょう。
その中の値が取りあえずの参考値となってくれるからですね。

見てみると、40から49歳の年齢層ではBMIの最適値(死亡率が最も低くなるBMIの値でしたね)は22.9となっています。

まあ、ここら辺りに最適範囲も広がっているかもしれません。一応の目安としておきましょう。

手がかりとなる研究論文はどうでしょうか。
実際のところ、いろいろ文献を当たってみましたが、40歳から49歳までに限った研究にはなかなか出会えません。

もう少し年齢層が広い範囲での研究は多いのですが。

現実問題として、対象者の年齢層を40歳から49歳までに限ってしまうと、どうしても研究対象となる人の数が少なくなってしまいますよね。

実は、対象者の数が少ないと統計学的に良い結果(有意な結果、などといいます)も出にくいし、結果の信頼性についても多少厳しいものがあるのです。

だから、研究する方としては、できるだけ広い範囲で対象者を集めた方が都合がいいということになり、結果として論文もそういうものが多くなるようなんですね。

さて、そんな中で、Visscher, T L.等の論文があります。
Underweight and overweight in relation to mortality among men aged 40-59 and 50-69 years: the Seven Countries Study.2000という論文です。

40歳から59歳までの集団でBMIと死亡率との関係を見た研究です。
研究対象は40歳から59歳までの集団ということですから、年齢層は全く一致しているわけではないですがかなり近いとはいえますね。

さらに、Ajani, U A.等の論文があります。
Body mass index and mortality among US male physicians.2004 Ann Epidemiol, という論文です。

この研究では、研究対象の年齢層を40歳から54歳まで、55歳から69歳まで、そして70歳から84歳までの三つに分けています。
年齢層でいうとこちらの方がより近いかも知れないですね。

また、年齢層としてはぴったり一致しないのですが、年齢層別に死亡率とBMIの値をみたBender, R.等の論文もあります。

Effect of age on excess mortality in obesity.1999 JAMA という論文ですね。

ただ、この研究の対象集団が肥満者であるという点で多少一般集団とはずれがあるかもしれないですが。
勿論、集団の平均BMIが高いというだけだから充分参考にはなると思います。

まあ、取り合えず、これらの論文を参考にして40〜49歳という年齢層のBMI最適範囲を探ることにしましょう。

まずは、Visscher, T L.等の論文から見てみましょうかね。

この研究の、対象追跡期間は計30年にも及びます。
実に気が長い、というか社会医学関係の研究はこれくらいの根気も必要なのでしょうね。
 
御苦労様です。

さて、その気の長い研究では各BMIグループの死亡率の比較に当っては、BMI正常範囲(18.5から25)のグループを参照としています。
つまり、この正常範囲の死亡率をコントロール(つまり1)として、その他の範囲BMIの死亡率と較べているということですね。

まあ、大概の研究はこの方法をとっていますね。

で、これによると、BMIが25から30の範囲では死亡率の増加は見られなかった、とあります。

コントロール群の死亡率(BMIが正常範囲のグループの死亡率)と比較して死亡率の増加は見られなかったということですね。

じゃあ、BMIが30以上のグループだとどうなったのか。

BMIが30以上の肥満グループでは、死亡率がコントロールの約1.8倍となっています。
つまり、死亡率が高くなっています。

こうなると、今度はBMIが正常範囲より低い、つまりやせのグループの死亡率はどうなのか?ということになりますね。

皆さん、縦軸に死亡率、横軸にBMIをとったグラフを覚えておられますか?

下に凸のグラフになりましたね。
仮に曲線で描いたとすればU字型の曲線になるということです。

これから類推すると、多分、やせのグループの死亡率は高くなっているんじゃないか?

そうです、BMIが18.5以下の範囲、つまりやせのグループでは死亡率がコントロール群の約2.1倍もありました。

やはり、高くなっていましたね。

つまり、40歳から59歳までの集団では、BMIの最適範囲は18.5から30までということになります。

まあ、正確に40歳から49歳までというわけではないですが、大きな目安とはなると思います。

あと、まだ2つも論文を残していますが、またまたまた、息が切れてきました。
脳みそがエンストを起こさないうちに、今回はここら辺で止めておきます。
次回まで、急速、いや休息させていただきます。
また、お会いしましょう。
                         Dr.T.S

              編集後記
最適範囲を探求している人間が言うことではないのかもしれませんが、しかし、ダイエットというのは本当に簡単そうで難しいですね。
最適範囲からか外れないように、かつ目いっぱい減量するだけのことだよ。
といえば、確かに簡単なんですが、それを実行して、さらに維持するとなるととんでもなく難儀な道のような気がします。
はい。
                          健脳書房 拝                                   

*完全版に興味のある方は、下記のHPものぞいてみてください。
*無料版(お試し)もダウンロードできるようになりました。
 http://www.asahi-net.or.jp/~cb4t-syun/index.html
  *「ナマケ医者のねごと」というHPもやっています、ためになるかどうかは分かりませんが、脳の休息にはお役に立つかも。お暇な時にのぞいてみてください。
        http://sky.geocities.jp/namake1953

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