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キャリア15年の産業機械部品現役バイヤーが、中国調達とものづくりの現場でで経験したこと、感じたことを綴ります。

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/06/30
  • 発行部数 592部
  • メルマガID 0000241825
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2009/06/30

中国調達とものづくりの現場から~第101号

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         中国調達とものづくりの現場から
                        発行者 Zhen
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<<<発行者プロフィール>>>
大学卒業後、重工メーカへ就職。本社管理部門に4年半在籍の後、
産業機械部門の工場バイヤーとなり、現在キャリア15年の現役バイヤー。

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 第101号 外注業者は内作の調整弁なのか?
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昨年の金融危機以降、一部の日本の製造業はとんでもないことになっている。
当事者の僕が言うには無責任すぎる言葉だ。
でも、偽りのない事実であり、
バイヤーの力では、逆らうことはできても
流れを変えることは中々できない。
何のことを言っているのか?
どこの工場も仕事が減り、定時間操業すらままならない。
内作(自社の製造部門)の作業者に仕事がなくなり、
工場内の掃除に明け暮れる。
そんなこと、経営的に許されることではない。
で、どうしたか。
まずは、非正規労働者を締め出した。
(これは、これで問題だし、僕は一時「人買い」をしていたので、
「Zhenの派遣論」なる駄文を書いている。
読んでみたい方は、メールでリクエストしてください。)
それでも残った正規社員の手が余るようになると、
外注に出していた仕事をサプライヤーから引き上げ、
闇雲に自社に取り込んだのである。
この「闇雲」が問題なのである。
今まで時間を掛けて築き上げたSCM(サプライチェーンマネージメント)が、
音を立てて崩れ始めた。

サプライヤーは大きく分けると3つに分かれる。
1、自社で製造できないもののサプライヤー
(原材料、素形材、機能性部品、製造設備がなく施工できない
メッキや熱処理など)
2、自社でも製造可能ではあるが、
より最適な生産条件を持つサプライヤー
(結果として低廉な価格で供給してくれる。
最適な生産条件とは、生産設備、人件費などをいう。)
3、自社と同様な生産設備を持つサプライヤー
(過負荷時の応援)

分類1は説明するまでもなく関係ない。
分類3はもともと負荷の調整弁としてのポジションであるから、
本質的には問題ない。しかし、分類3と問題となる分類2とが、
明確に区分けされていないところに、
実は真の問題がある。
そして渦中となるのが、分類2である。
実際、かなり多くのサプライヤーがこのポジションにある。
中国のサプライヤーも分類2が少なくないのである。

分類2のサプライヤー群は、ベストコスト追求の結果生れた。
逆にいえば、彼らの存在なしにはベストコストは作れない。
それにも関わらず、
「内作の人件費も設備償却も固定費、
固定費は負荷と関係なく発生してしまう。
いうなれば今の内作人件費はダダと思ってもよい。」
こんなとんでもない理論が、まかり通ってしまう。
目先の損益にばかり目を奪われた結果だ。

長い年月を掛け、積みあげてきたSCMはいとも簡単に崩壊する。
そして1度崩壊したSCMは完全に修復しない。
サプライヤーの意識の中には、
「いつ、仕事をきられるか?
それならば、少しでも利益を積み増して内部留保を」
といった発想が生れるのが普通だろう。
その時には、「Win−Winの関係」という言葉が虚しく響く。

仕事を失ったサプライヤーと、
信頼を失い、コストを膨らませたバイヤー企業との関係を、
何と表現すれば良いのだろうか。

バイヤーは明日の自社のために、
今日の損益を敵にしても、
SCMを守らなくてはならない。


★★★Zhenのひとりごと★★★
「『I』ではなく「『We』」
俗にオバマ語といわれているものだ。
「Yes,I can!」ではなく、「Yes,We can!」なのだ。
聞き手中心で話すことで、より多くの人を巻き込む。
聞き手を、猜疑心を持つ傍観者から
積極的な参加者に変えることにもつながる。
素晴しい言葉だ。
バイヤーとサプライヤーは
対立する『I』と『You』であってはダメなのだ。
協調する『We』でなくてはならない。


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バイヤーの日常を描いた必見のブログです。
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