2009/09/29
中国調達とものづくりの現場から第114号
○●○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○●○ 中国調達とものづくりの現場から 発行者 Zhen ○●○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○●○ <<<発行者プロフィール>>> 大学卒業後、重工メーカへ就職。本社管理部門に4年半在籍の後、 産業機械部門の工場バイヤーとなり、現在キャリア15年の現役バイヤー。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 第114号 施策の副作用、競合が価格を引き上げる? ―――――――――――――――――――――――――――――――― 競合が発注先、発注価格の決定プロセスで常に有効でないことは、 第79号「競合は本当にコストを下げるのか?」でお伝えした。 しかし、第79号でお伝えしたのは、どちらかと言うと、 落とし穴的なレアケースの話だった。 しかし、今回はそれとはちょっと違う。 僕は以前から「スキー場のカレーライス理論」として考えていたことだ。 理論として考えてはいたが、実体験としての検証ができなかった。 ゆえに、中々メルマガに書けなかったのだ。 では、最近検証できたのか?と言えば、そうではない。 『世界一のバイヤーになってみろ!!』でおなじみの坂口孝則さんから、 同様の内容の講義を受けて、 僕の理論に間違いなし!と思ったたけのことである。 「スキー場のカレーライス理論」とは、何か? 今はどうか知らないが、 かつはスキー場の食堂のカレーライスと言えば、 高くて、ルーはスープのように薄く、ただ辛いだけであった。 なぜかと言えば、スキー場の食堂と言えば、 1年の半分も営業していないのだから、 固定費諸々が重くのしかかる訳である。 僅か数ヶ月で1年分の利益を稼がなくてはならない。 おまけに天候次第のところもある。 だから来た客からは、きっちり利益をあげなくてはならない。 これを製造業的に言えば、 設備の稼働率が低く、受注確度も低い。と、なる。 つまりサプライヤーとして、常に競合にさらされれば、 当然、受注もあるが、失注もある。 受注するためには設備を確保しなくてはならない。 しかし、失注すれば設備は遊んでしまう。 サプライヤーを激しく競合させれば、 ある点までは価格は下がるかもしれない。 しかし、それ以降、価格は下げ止まるか、逆に上昇する。 それは、失注のリスク分を受注時に稼がなくてはならないからだ。 そうしなければ、経営的に行き詰ってしまう。 ある有力サプライヤーに価格交渉に行ったときだ。 同行していた生産管理部長が言った。 「今の倍の発注をすれば、単価は下げられますか。」 (現実的には、そんな発注はできないのに・・・・・) サプライヤーの社長曰く、 「今の倍だって、3倍だって単価は一緒ですよ。 我々が求めているのは、人員や設備の安定稼動なんです。」 結局、競合によるコストダウンとは、 利益をサプライヤーからバイヤー企業へ移転させているだけなのである。 (もちろん競合により、 サプライヤーのコスト構造改善の動機付けとなることもあるが・・・・。) ★★★Zhenのひとりごと★★★ 「カリスマを叩き壊せ!」 たいていの会社には、カリスマと呼ばれる人がいる。 それは、社長だったり、一作業者だったりと様々だ。 しかし、カリスマと呼ばれる人の言動を否定する人はいない。 だいたいカリスマと呼ばれるようになった頃には、 その思想、発想が良くも悪くも固まっている。 カリスマの指示通りに何かを進めれば、 十中八、九は間違いない。もし間違っても、 「カリスマでも間違うことはあるよ。しょうがないよ。」 と、許されてしまう。 だから誰もカリスマを否定したり、批判したりしない。 でも世の中は確実に変化している。 完成した思想、発想は柔軟性を失っている。 「十中八、九」が「七、八割」になり、更には・・・・。 そうなってからでは遅い。 絶頂期のカリスマにはむかう奴がいなくてはダメだ。 カリスマに独自の発想をぶつける。 「そんなのダメだ、言われたとおりにやれ!」と言われても、 あきらめない。それでやって挙句に失敗する。 「ほれ、みろ!」と叱責される。 それでも、まだ、あきらめない。発想を変えて、またやる。 そんな、馬鹿げたことをやり続ける人間がいなくてはいけない。 そぉ、そんな馬鹿げた存在を求めている人がいる。 それって、だれ? まさにカリスマ、その人だ。 そんな馬鹿げた存在こそ、かつてのカリスマ自身だからだ。 ★コラム連載中!! 株式会社サーチナの運営する日本最大の中国情報ポータル「中国情報局」に コラム「誰も知らない中国調達の現実」の連載中です。 毎週火曜日15時30分頃更新です。ぜひ、ご覧になってください。 http://news.searchina.ne.jp/topic/408.html ★僕の読んでいるメルマガ、ブログです。みなさんも読んでみてください。 『世界の工場・中国の実状から学ぶ工場改善手法』 中国で工場改善・品質改善指導を行なっている 改善コンサルタント根本隆吉さんが、 中国の実状とそれへの対応の考え方、方法をレポートしています。 http://www.mag2.com/m/0000150862.htm 『街角で見た!プチ中華思想』 中国にとけ込もうと努力した結果、 中国人と結婚してとけ込みすぎたDunさんの中国生活を紹介! 日本ではあり得ない「中国の普通」を独自の視点で紹介しています。 http://www.mag2.com/m/0000147549.htm 『広州の路上から』(ブログ) 広州で生活する元ぶんやruruchanさんが日常を鋭く描くブログです。 http://d.hatena.ne.jp/ruruchan/ 『世界一のバイヤーになってみろ!!坂口孝則の本棚と雑文』(ブログ) ちょっと挑戦的で過激な 現役バイヤー兼調達・購買研究家の坂口孝則さんのブログです。 http://buyer.blogzine.jp/blog/ 『「買う」を楽しむバイヤーのブログ』 伝説の資材調達ブログ(ちょっと大袈裟か?) 「機械部品調達バイヤーの書くブログ」の筆者が、ブログを再開。 バイヤーの日常を描いた必見のブログです。 http://d.hatena.ne.jp/suttakata/ 『設計魂と購買魂』 日経ものづくりTech-On!に、 購買界の重鎮 野町直弘さんが寄稿するコラムです。 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090706/172641/ 『週刊 戦略調達』 調達・購買部門マネジメントのプロ集団、株式会社 戦略調達が、 最新トピックスから、部門マネジメント、コスト削減のヒントを紹介しています。 http://www.mag2.com/m/0000288812.html


