中国調達とものづくりの現場から  RSSを登録する

キャリア15年の産業機械部品現役バイヤーが、中国調達とものづくりの現場でで経験したこと、感じたことを綴ります。

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/12/01
  • 部数 807部
  • メルマガID 0000241825
  • 個別ページ
最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2009/09/08

中国調達とものづくりの現場から第111号

○●○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○●○
                  中国調達とものづくりの現場から 
                                                 発行者 Zhen
○●○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○●○

<<<発行者プロフィール>>>
大学卒業後、重工メーカへ就職。本社管理部門に4年半在籍の後、
産業機械部門の工場バイヤーとなり、現在キャリア15年の現役バイヤー。

――――――――――――――――――――――――――――――――
 第111号 品質とコスト、品質保証部とのバトルは続く
――――――――――――――――――――――――――――――――

第102号でお伝えしたあとも、
品質保証部との熱いバトルは続いている。
僕の会社の品質保証部の機能が強化されたのは、
実のところ昨年からだ。
それまでは、ISO管理室みたいなもので、
品質保証の実態は、それぞれの製品部門の中にあった。
悪く言えば、なぁなぁだった訳だ。
そんなぬるま湯の品質保証に切り込んできたのが、
現在の品質保証部長と課長だ。

「なぁなぁだった。」と記述したけれど、
機能や耐久性に問題があるとか、顧客の要求仕様から外れているとか、
といったものを作り続けていたわけではない。
そういったことは、きちんと押さえている。
ただ、お世辞にも外観品質は優良ではなかった。
「品質可」の及第スレスレのものもあったのは事実だ。
「このままで良い。」とは思っていない。
だから品質アップさせることには、異存はない。
しかし、コストを無視した品質至上主義には大反対だ。

僕はこのメルマガでも、どこでも
「品質とコストはトレードオフしない。」
と言い続けてきた。
「ちょっと、一貫性がないじゃないか!」
と思われた読者もいるかもしれない。
いえ、いえ、ズレていません。
品質を製造工程で作り込めば、コストアップしない。
しかし、それには時間が掛かる。
何年も問題視していなかったことを、ある日突然指摘して、
「即刻改善しろ!」と言われたら、
サプライヤーは検査で品質を確保するしかない。
サプライヤーの検査場に不良の山ができるだけだ。
今まで10個作って、10個がカネになったのに、
それが5個しかカネにならないとしたら、
契約単価を倍にしてもらわなければ、収支があわない。
といったことを僕が説明したって、
品質保証部長は「なるほど、なるほど。」なんて言ってくれない。
「今までがどうであろうと、
あたりまえの要求をしているだけだ。
それをあたりまえにやるからカネをくれ、なんて筋違いだ。
サプライヤーは自分の腹が痛むから、
製造工程の改善に必死になるんじゃないのか!」
と、おっしゃる。

一理ある。でも、現実の取引を理解していないと思う。
我々、バイヤーはそんなに濡れ手で粟のような
おいしい発注はしていない。
バイヤー企業とサプライヤーがいっしょになって、
痛みも分け合って品質改善に取り組む姿勢がなくては、
サプライヤーはついてこない。

それでもわかってもらえなかったら、
僕は最後の手段を使うつもりだった。
(幸い、彼らはチョットばかり理解してくれた。)
折角だから最後の手段を披露しよう。
「たとえ明確に図面に記載された仕様を満足していなくとも、
(今回の争点の外観品質の基準は曖昧な部分がある。)
それを何年間も、指摘することも無く受け容れ続けていたら、
ある日突然、仕様と異なるから受け取れない。と言っても、
そんなこと認められないと思いますよ。
法廷で争ったら負けますよ。
法廷で争って、負けるようなことを、
良識あるメーカ、技術者がするのですか?」


★★★Zhenのひとりごと★★★
 「薬、使っても勝ちたいんですよ!」
世界新記録が次々と打ち立てられた世界陸上が終わった。
今までなら薬物疑惑が浮上する世界陸上、五輪だが、
今回はそんな話は、聞こえてこない。良いことだ。
(芸能人の薬物使用は連日報じられているけれど・・・・。)

競技で勝つために薬物に手を出す気持、僕には良くわかる。
僕もアスリートだった。
「勝ちたい!」そのために一生を捧げても良いと思っていた。
「勝利」への異常なまでの執着がなかったら、
あんな孤独で、過酷な練習には耐えられない。
犯罪に手を染めてでも、勝ちたいと思うようになる。
勝敗以外のことが考えられなくなる。
僕も機会があれば、薬を使っていたかもしれない。
幸いそんな機会はなかった。(それほどの選手じゃなかった!)
きっと薬物を使って、勝ったとき、はじめて気がつくんだろう。
そんな勝利は何の価値もないことを。

★コラム連載中!!
株式会社サーチナの運営する日本最大の中国情報ポータル「中国情報局」に
コラム「誰も知らない中国調達の現実」の連載中です。
毎週火曜日15時30分頃更新です。ぜひ、ご覧になってください。
http://news.searchina.ne.jp/topic/408.html

★僕の読んでいるメルマガ、ブログです。みなさんも読んでみてください。

『世界の工場・中国の実状から学ぶ工場改善手法』
中国で工場改善・品質改善指導を行なっている
改善コンサルタント根本隆吉さんが、
中国の実状とそれへの対応の考え方、方法をレポートしています。
http://www.mag2.com/m/0000150862.htm

『街角で見た!プチ中華思想』
中国にとけ込もうと努力した結果、
中国人と結婚してとけ込みすぎたDunさんの中国生活を紹介!
日本ではあり得ない「中国の普通」を独自の視点で紹介しています。
http://www.mag2.com/m/0000147549.htm

『広州の路上から』(ブログ)
広州で生活する元ぶんやruruchanさんが日常を鋭く描くブログです。
http://d.hatena.ne.jp/ruruchan/

『世界一のバイヤーになってみろ!!坂口孝則の本棚と雑文』(ブログ)
ちょっと挑戦的で過激な
現役バイヤー兼調達・購買研究家の坂口孝則さんのブログです。
http://buyer.blogzine.jp/blog/

『「買う」を楽しむバイヤーのブログ』
伝説の資材調達ブログ(ちょっと大袈裟か?)
「機械部品調達バイヤーの書くブログ」の筆者が、ブログを再開。
バイヤーの日常を描いた必見のブログです。
http://d.hatena.ne.jp/suttakata/

『設計魂と購買魂』
日経ものづくりTech-On!に、
購買界の重鎮 野町直弘さんが寄稿するコラムです。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090706/172641/

最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る