中国調達とものづくりの現場から  RSSを登録する

キャリア15年の産業機械部品現役バイヤーが、中国調達とものづくりの現場でで経験したこと、感じたことを綴ります。

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/11/24
  • 部数 801部
  • メルマガID 0000241825
  • 個別ページ
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2009/08/11

中国調達とものづくりの現場から第107号

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中国調達とものづくりの現場から
発行者 Zhen
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<<<発行者プロフィール>>>
大学卒業後、重工メーカへ就職。本社管理部門に4年半在籍の後、
産業機械部門の工場バイヤーとなり、現在キャリア15年の現役バイヤー。

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 第107号 官庁にバイヤーっているんだろうか?
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僕は常々思っていたことがある。
官庁にバイヤーっているんだろうか?
僕は購買ネットワーク会という調達・購買業界最大の組織に
参加しているのだけれども、
今まで、官庁に勤めるバイヤーという人に会ったことがない。
民間企業よりも多くの買い物をしているのが官庁ではないだろうか。

もちろん公共工事にはじまり、
役場のちょっとした事務用品に到るまで、
基本的にはすべて入札だ。
もちろん細かいことを書けば、指名競争入札があり、
最近は入札額だけでなく様々な加点、減点があり、
最低入札価格(公表されていない)があったりして、
安すぎても落札できないなんてこともあるのだけれど、
結局は我々バイヤーの言うところの見積価格だけで、
発注先が決まってしまう。

そんな発注の方法が、良いのか?と、言えば、
このメルマガの読者の多くはバイヤーか、
その仕事に価値を感じている方だろうから、
だぶん「良くないと」と、思うだろう。
だからといって、ここで「我々の血税の使われ方がよろしくない!」と、
官庁批判をしようと言うのではない。

すっかり長い前置きになってしまったが、
要は、官庁と同じように、
見積価格の安いサプライヤーに発注するだけであれば、
我々バイヤーの存在価値はないということではないだろうか。
(リバースオークション、電子入札といった調達手法があり、
その環境設定をするのもバイヤーとして
価値ある業務であるということ否定しているのではない。)

最終価格を100万円と提示したサプライヤーと
60万円のサプライヤーがあったら、
無条件で60万円のサプライヤーに発注するなら、
気の利いた小学生でもできる。
プロバイヤーの真価を見せるとしたら、
あえて100万円のサプライヤーへの発注する選択肢を持つことだ。
そして、もっと大切なことは、誰に対しても、
なぜ、100万円のサプライヤーへの発注するのかを
きっちり説明できなくてはならないということである。
これは中々日本の調達活動では難しい。
実際は100万円をあの手この手で60万円まで値切り、
最安値にして発注することが多いのではなかろうか。

ところが中国調達では、
60万円を差し置いて100万円で発注出来なければバイヤー失格だ。
見積書の金額だけで発注先を決めていたら、
とんでもないことになりかねないからだ。
要するに見積価格の先にあるものを見る能力がなくてはならない。
それは契約条件遵守の確度とか、
継続的なQCDの安定や向上の期待値といったものである。
そして見積価格やサプライヤーの内容のピンキリが激しいから、
「60万円のサプライヤーがいる、御社も60万円にならないか?
同額なら御社に発注する。」なんて言ったところで、
「それなら、60万円のサプライヤーにどうぞ発注してください。
なんて言われることの方が多い。
誰もが60万円の商品と100万円の商品が
同じものだなんて思っていないのだ。
ちょっと脱線してしまうが、
製造委託とか、注文生産の世界と言うのは、
100万円の商品を値切って60万円で作らせたとしても、
それは100万円の商品が60万円で買えたのではなく、
60万円の商品が60万円で買えただけである。
こう言ったら、言いすぎだろうか。

ところで、最後にまた、また脱線してしまうが、
官庁にバイヤーは必要ないのだろうか?
もし、読者の中に官庁のバイヤーがいらっしゃったら、
ぜひメールを頂きたい。
自分を売り込もうというのではないが、
官庁のバイヤーというものに興味がないわけではない。


★★★Zhenのひとりごと★★★
「どんな難解な本も十回読めば自分のものになる」
それなりの本、一冊をすべて自分のものにすれば、
もぉ、それだけでその道のスペシャリストになれる。
嘘ではない、本当だ。
もしあなたが文系出身のバイヤーなら、
工業高校の専門課程の教科書を精読して欲しい。
もしあなたが理系出身のバイヤーなら、
商業高校の専門課程の教科書を精読して欲しい。
バイヤーとしての基礎を身につけられる。

今、僕は厚さが10センチ以上もある専門書を読んでいる。
まったくチンプンカンプンだ。
社内の生産技術のカリスマから言われた。
「俺は、この本の溶接編を読んだ。
高卒の俺が大卒の連中に負けたくなくって、必死だったんだ。
そうして俺は溶接を自分のものにした。
お前は、鋳造編を読め。素人じゃないんだから
3回も読めば、わかるはずだ。
わからなきゃ、10回読めば必ずわかる。
そうしたら、お前は鋳造のプロになれる。
次に機械加工編を読め、・・・・・・・・。」


★コラム連載中!!
株式会社サーチナの運営する日本最大の中国情報ポータル「中国情報局」に
コラム「誰も知らない中国調達の現実」の連載中です。
毎週火曜日15時30分頃更新です。ぜひ、ご覧になってください。
http://news.searchina.ne.jp/topic/408.html

★僕の読んでいるメルマガ、ブログです。みなさんも読んでみてください。

『世界の工場・中国の実状から学ぶ工場改善手法』
中国で工場改善・品質改善指導を行なっている
改善コンサルタント根本隆吉さんが、
中国の実状とそれへの対応の考え方、方法をレポートしています。
http://www.mag2.com/m/0000150862.htm

『街角で見た!プチ中華思想』
中国にとけ込もうと努力した結果、
中国人と結婚してとけ込みすぎたDunさんの中国生活を紹介!
日本ではあり得ない「中国の普通」を独自の視点で紹介しています。
http://www.mag2.com/m/0000147549.htm

『広州の路上から』(ブログ)
広州で生活する元ぶんやruruchanさんが日常を鋭く描くブログです。
http://d.hatena.ne.jp/ruruchan/

『世界一のバイヤーになってみろ!!坂口孝則の本棚と雑文』(ブログ)
ちょっと挑戦的で過激な
現役バイヤー兼調達・購買研究家の坂口孝則さんのブログです。
http://buyer.blogzine.jp/blog/

『「買う」を楽しむバイヤーのブログ』
伝説の資材調達ブログ(ちょっと大袈裟か?)
「機械部品調達バイヤーの書くブログ」の筆者が、ブログを再開。
バイヤーの日常を描いた必見のブログです。
http://d.hatena.ne.jp/suttakata/

『設計魂と購買魂』
日経ものづくりTech-On!に、
購買界の重鎮 野町直弘さんが寄稿するコラムです。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090706/172641/
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