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キャリア15年の産業機械部品現役バイヤーが、中国調達とものづくりの現場でで経験したこと、感じたことを綴ります。

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/12/01
  • 部数 807部
  • メルマガID 0000241825
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2009/07/07

中国調達とものづくりの現場から第102号

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                     中国調達とものづくりの現場から
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<<<発行者プロフィール>>>
大学卒業後、重工メーカへ就職。本社管理部門に4年半在籍の後、産業機械部門の工場バイヤーとなり、
現在キャリア15年の現役バイヤー。

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                   第102号 バイヤーと品質保証部との終わりなきバトル
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バイヤーと品質保証部の関係、どうも宿命的な対立関係を連想してしまう人も多いようだ。
実際、深い溝が出来てしまっているバイヤーと品質保証部も少なくない。
幸い僕は品質保証部と良好な関係でいる。
実際、彼らの支援なしに中国調達は成立しないとも言える。
特に僕のように中国でひとり仕事をしているとなおさらだ。と、ここまで書いたものの、彼らとは仲良しグループではない。

つまり中国製品の外観品質の問題となると、どうしても真っ向から対立してしまう。
それは、第×次××戦争とでも表現できてしまうように、戦闘と停戦を繰り返す永遠の対立なのである。
別に中国製(安いん)だから「外観品質が悪くても、目をつぶれ!」などと言っているわけではない。
僕は日本製であっても同じことを言う。
ただ、中国製品にその手の問題発生頻度が高いことは認める。
それに「目をつぶれ!」と言うのは、悪いことを認めた上での発言だから、それとは異なる。
「営業が自信を持って売れる商品だ!」と僕は言っているのである。

先日も激しくやりあった。
ステンレス鋳物のグラインダー痕に関してであった。
品質保証担当のN氏は、綺麗なものと問題のものをとりあげて、「Zhenさん自身が買うならどっちを買いますか?」と、きりだす。
「そりゃ、綺麗な方さ。」と、僕は答える。
「そうでしょ、だったらグラインダーで削った跡のあるものは、出荷できないですよね。
出荷できないものは、不良品じゃないんですか?」
「そりゃ、ちょっと違う。出荷できるよ。
例えば八百屋できゅうりを買うとき、大抵の客は、少しでも真っすぐなものを選ぶよ。
味には関係ないとわかっていたってね。
でも、店員が袋に詰めたものを買って帰り、袋から出したら、ちょっと曲がったものが混じっていても、
『不良品だ!』と言って、返品してくるかい?
要するに許容範囲に入っているってことさ。工業製品だって、まったく同じものはないって訳さ。」
そんな調子の僕に、だいたい苦笑いしながらも、彼は「OK」とは言ってくれない。
納得するまでは絶対にOKを出さないのだ。

だからと言って、なんでもダメだと言う訳ではない。
図面の寸法公差からハズレていても、徹底的に検証して、問題のないことを確認できれば、
OK(特別採用)を出してくれるし、検証は先頭に立って実行してくれる。
品質保証を絵に描いたような人だ。
ちなみに彼の上司は、彼を十倍濃縮したような人で、すべてを徹底的に、とことんやらないと納得しない人だが、
頑固さと素直さを併せ持つ好人物である。
つまり我が社の品質保証部は人材の宝庫だということか?
でも、彼らにつきあわされる部下たちは、いつもキリキリまえで、辟易としている。

製品の品質とコストは、トレードオフしない。
サプライヤーの技術や管理水準が向上すれば、コストは圧縮される、そんな信念を僕は持っている。
だから僕は、彼らに中国サプライヤーの製造現場に来て欲しい。
「こんなに苦労しているんだから、この程度で勘弁してくれよ!」といった類の同情を求めているのではない。
QCDのレベルアップのためいっしょに知恵を絞って欲しい。
そんなバイヤーとして純粋な想いからだ。


★★★Zhenのひとりごと★★★
「『やめる』という決断」
日本人は往々にして、「継続」の価値は認めても、「中止」の決断に価値を認めようとしない。
「継続は力なり」、「成功の秘訣は、成功するまでやめないこと。」、「やめることは、いつでもできる。」
といった継続絶賛文化がある。
「継続」には価値があるが、「中止」にだって価値がある。
惰性で走るものにブレーキをかけるには、相応のエネルギーが要る。
もう少し、中止を絶賛することがあっても良いのではなかろうか。


★コラム連載中!!
株式会社サーチナの運営する日本最大の中国情報ポータル「中国情報局」にコラム「誰も知らない中国調達の現実」の連載中です。
毎週火曜日15時30分頃更新です。ぜひ、ご覧になってください。
http://news.searchina.ne.jp/topic/408.html

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『世界の工場・中国の実状から学ぶ工場改善手法』
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『街角で見た!プチ中華思想』
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バイヤーの日常を描いた必見のブログです。
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