2009/06/23
Best-buy~中国調達の現場から~第100号
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ Best-buy 〜中国調達の現場から〜 第100号 海外調達拡大を再考しろ! 発行者 Zhen ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ <<<発行者プロフィール>>> 大学卒業後、重工メーカへ就職。本社管理部門に4年半在籍の後、 産業機械部門の工場バイヤーとなり、現在キャリア15年の現役バイヤー。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 「海外調達の拡大でコスト低減!」といったフレーズで、 株主総会を乗り切ろうとする経営者がいる。 原価低減手法のひとつとして、 相変わらず「海外調達」を掲げるコンサルタントがいる。 「海外調達拡大」といったことが依然として、 まるで念仏のように唱えられている。 僕は、いつも「ちょっと、違うよ」と思って聞いている。 なぜ、こんなことになるのか? きっと、注文書の送り先を海外に変えるだけで、 原価低減が実現するといった幻想を抱いているのだろう。 ちょっと、意地悪な書き方をしたけれど、 どうして、どうして、この幻想は、かなり根深い。 批判ばかりしていても、はじまらない。 僕は「海外調達の拡大」とは、 「サプライヤー選択範囲の拡大」と置き換えて考えるべきだと思っている。 海外サプライヤーというだけで、 選択肢の中から除外していたことが多かったのではないか。 バイヤーの活動経費など管理費まで含めたところで、 国内外のサプライヤーを同じ土俵でQCD比較する。 その結果、多くの海外サプライヤーが採用され、 結果的に海外調達が拡大する、 これが「海外調達拡大」の理想的な姿であって、 断じて、「海外調達拡大ありき」の考えは間違っていると思う。 では、なぜ、今、海外調達拡大の再考なのか? 海外(中国)サプライヤーのQCD評価がアップしているのか? 残念ながらちょっと違う。 確かに管理レベルが向上し、 Q(品質)やD(納期)は改善されてきている。 しかし、C(価格)は、 材料費高騰(以前の水準に戻ったのは一部のみ)や、 人件費の上昇、保護税制の縮小を理由として、 悪い方に推移している。 例えば、こんな感じだ。 国内サプライヤー:Q80点、C60点、D70点、合計210点 以前の海外サプライヤー:Q55点、C100点、D60点、合計215点 最近の海外サプライヤー:Q70点、C80点、D65点、合計215点 以前の海外サプライヤーは総合得点で、国内サプライヤーを上回っても Qが60点未満では採用できなかった。 そのQが、及第点をとれるようになった。 こんなことが、再考を促すひとつの理由だ。 そしてもうひとつは、中国サプライヤーに対するリスクだ。 リスクが減少したのではない。 一部の勇敢な?バイヤーが、中国調達を推し進めたことで、 どんなリスクがあるのか? それが、少しばかり見えてきたということではないだろうか。 以前は、あまりにも情報や経験がなく、 リスク評価、そのものができなかったので、 ともかく、「危ない橋は渡らない」的判断となったのだと思う。 しかし、これには落とし穴がある。 再三今までのメルマガでも記述してきたことだが、 中国調達市場のサプライヤー間の格差は、 日本の調達市場のように小さくない。 過去の経験や事例が水平展開できない怖さがある。 ある中国サプライヤーで上手くいっているからといって、 他の中国サプライヤーが皆、 そのようにゆくとは限らないことを忘れてはならない。 ★★★Zhenのひとりごと★★★ 『ついに100号達成!』 自分で書くのもなんだが、よくやったと思う。 とは言っても、中身は意味不明あり、迷走ありのお粗末なものだ。 実は今年から拠点を日本に移すことにした。 (とはいっても、しょっちゅう中国に行きますが・・・) あらためて日本のサプライヤーを廻っている。 もちろん挨拶回りといったのんきなものではない。 ルーチンを担当している訳ではないので、 個別の価格折衝や納期管理、品質管理はしていない。 簡単に言えば、「どうすれば安くなるのですか?」と、 教えてもらいに行っている。 いわゆるVA・VEというやつだ。 そんなわけで、中小企業のおやじさんと話していると 書きたいことが、次々と沸いてきた。 101号からは「中国調達とものづくりの現場から」 と、タイトルをちょっと変えて、 少し幅広い論題を配信していくつもりです。 まだ、まだ、続けますので、宜しくお願いします。 ★最後までお読みいただきありがとうございます。 ご意見、ご感想をお待ちしております。 (メルマガ配信のこのメールへの返信で) ★コラム連載はじめました!! 株式会社サーチナの運営する日本最大の中国情報ポータル「中国情報局」に コラム「誰も知らない中国調達の現実」の連載はじめました。 毎週火曜日更新です。ぜひ、ご覧になってください。 http://news.searchina.ne.jp/topic/408.html ★僕の読んでいるメルマガ、ブログです。みなさんも読んでみてください。 『世界の工場・中国の実状から学ぶ工場改善手法』 中国で工場改善・品質改善指導を行なっている 改善コンサルタント根本隆吉さんが、 中国の実状とそれへの対応の考え方、方法をレポートしています。 http://www.mag2.com/m/0000150862.htm 『街角で見た!プチ中華思想』 中国にとけ込もうと努力した結果、 中国人と結婚してとけ込みすぎたDunさんの中国生活を紹介! 日本ではあり得ない「中国の普通」を独自の視点で紹介しています。 http://www.mag2.com/m/0000147549.htm 『広州の路上から』(ブログ) 広州で生活する元ぶんやruruchanさんが日常を鋭く描くブログです。 http://d.hatena.ne.jp/ruruchan/ 『世界一のバイヤーになってみろ!!坂口孝則の本棚と雑文』(ブログ) ちょっと挑戦的で過激な 現役バイヤー兼調達・購買研究家の坂口孝則さんのブログです。 http://buyer.blogzine.jp/blog/ 『「買う」を楽しむバイヤーのブログ』 伝説の資材調達ブログ(ちょっと大袈裟か?) 「機械部品調達バイヤーの書くブログ」の筆者が、ブログを再開。 バイヤーの日常を描いた必見のブログです。 http://d.hatena.ne.jp/suttakata/



