中国調達とものづくりの現場から  RSSを登録する

キャリア15年の産業機械部品現役バイヤーが、中国調達とものづくりの現場でで経験したこと、感じたことを綴ります。

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/12/29
  • 部数 822部
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2009/05/26

Best-buy~中国調達の現場から~第96号

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Best-buy 〜中国調達の現場から〜

第96号 サプライヤーと対等の関係などありえない

発行者 Zhen

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<<<発行者プロフィール>>>
大学卒業後、重工メーカへ就職。本社管理部門に4年半在籍の後、
産業機械部門の工場バイヤーとなる。

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僕はある人から「勝負の世界に仲間などない。
あるのは、敵か味方か、親か子かだ。」と言われた。
僕はビジネスの世界も勝負の世界と同じだと思っている。
対等の関係(=仲間)などあり得ないし、
そんな関係は、いずれ破綻すると思う。

ここまで書くと、Win-Winの関係などと調子の良いこと言っていたけど、
結局、そう言うことですか、と誤解されるかもしれない。
もう少し、話を聞いてほしい。

バイヤー企業とサプライヤーが限られた利益を奪い合う敵対関係、
これは現実に存在する。
両者の関係を、そのようなものだと考えている人も少なくない。
しかし、これはあるべき姿ではない。
いずれ利益の奪い合いに疲弊し、
バイヤー企業もサプライヤーも沈んで行くだろう。

では、なぜ対等の関係がダメなのかと言うと、
ビジネスの目的は、利益の追求に他ならない。
しかし、それに到るルートはひとつではない、
どのルートが最短で、確実かなどと言うことは、
終わってみなければわからない。
いや、終わってもわからないかもしれない。
パートナーシップを組むとは、
そんな難問に共有する解答を出すことに他ならない。
対等の関係ならどちらも折れないだろうし、
どちらかが折れるというのは、対等の関係ではないと言うことだ。
そこで一番問題なのは、
パートナー同士が共有する解答を見いだすことなく
走り始めてしまうことである。
そのような関係は必ず破綻すると僕は思っている。

より具体的に考えてみよう。
バイヤー企業(=元請、組立メーカ)と
サプライヤーの関係では、バイヤー企業が親となる。
これがオーソドックスで自然であることに異論はないだろう。
技術的に親は子に優越していなくては、統制がとれない。
ところがパソコンの世界を思い描いて欲しい。
組立メーカは星の数ほども存在し、
ソフトやCPUのサプライヤーが、
技術的主導権を握ってしまっている。
そのような不自然な関係は、病的なまでの価格破壊が進行し、
業界全体を疲弊させているのではないだろうか。

また、中国自動車産業も、水平分業という名の下で、
(完成車メーカは組立ラインだけを持ち、
ボディ、エンジン・・・・・と寄せ集めて組み立てる)
技術的主導権のない完成車メーカを生み、
結局のところ外資系メーカとは、価格でしか勝負できないし、
海外進出できる品質に到達できない。
(短期間で自国ブランドを多数立ち上げた功績は認めるけれど・・・。)

ここで敢えて「対等」と言う言葉を使うとしたら、
親は親として、子は子としての義務を対等に負担する、
統制の取れた関係を構築するということである。
バイヤー企業(=親)がサプライヤー(=子)を
マネージメントしていくには、
技術的、経営的優位性なくしては、不可能だろう。

結論が見えてきたと思う。
バイヤー企業とサプライヤーが、
仲良しコンビでは勝てないのである。
真のWin-Winの関係とは、
統制の利いた精鋭部隊にのみ存在する。
バイヤーは鬼軍曹でなくてはならない。


★★★Zhenのひとりごと★★★
『僕の受けた最悪の学校教育』
僕は小学校から大学まで日本で教育を受けている。
学校では多くを学んだのだけれども、
今、考えると、「とんでもない教育受けた」
と、思えることもいくつかある。
確か、小学校低学年の頃、先生から
「自分のして欲しくないことを友達にしてはいけない。
自分のして欲しいことを、友達にしてあげなさい。」
と、何度も教育された。
この教育の前提は、人は皆、同一の価値観なのだ。

僕は話の中で自分の名前が出ると嬉しくなってしまう。
例え叱責されたとしてもだ。
それだけ自己顕示欲が強いのである。
おまけに能力と関係なく指導的立場につきたがる。
だから僕はやたらと人前で友達の名前を出したり
好意を持っている友達を級長とやらに推薦したりした。
そんなことをすると大抵の友達は、
迷惑そうな顔をしたりするのだった。
それでも僕は、きっと照れているのか、遠慮深いのかで、
本心は嬉しいのに素直にそれを表現できないのだ、
と、本気で思っていた。
それが大きな誤解であると気がついたのは、
何と大学生になってからだった。
僕は、ずっと、小学校の先生の教えを忠実に守っていたのだ。
そのために、どれだけ友人を失い、疎まれたことか。
きっと、僕のような変わった子供の存在を
先生は想定していなかったのだろうか。
あるいは、個性なんてものの存在すら認めていなかったのだろうか。


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