2007/07/26
医療観察法.MAG<創刊号>
━ No.001 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2007.07.20
■□■ 医療観察法.MAG ■□■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.kansatuhou.net/ ━
初めまして、医療観察法.MAGからの第一便です。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
医療観察法施行から2年
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
今、日本の精神科医療保健福祉は、大きな節目をむかえています。
2005年7月15日、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観
察等に関する法律」(以下、「医療観察法」)が施行されました。“再犯の予測
可能なのか?”という、法の根幹に関わる議論をあいまいにしたまま、国会での
強行採決の末「医療観察法」は成立し、多くの問題を抱えながら見切り発車した
のです。
心神喪失者等医療観察法から見えてくるものは何でしょう?
施行から2年が経過し、以前から危惧されていたさまざまな問題は現実のものと
なりました。施設の不備、制度の法的な不備、医療保障の不備。そして、何より
も強制医療であるにもかかわらず、その強制性を合理化する論理の不備がありま
す。従来から指摘されていたずさんな起訴前鑑定、収監中の医療保障の問題など
も、手付かずのまま残っています。ところが「医療観察法」の問題性は一般的に
知られておらず、法適用の現状の問題についても法務省・厚生労働省の秘密主義
に阻まれて、関心を持つ人でも把握が難しい状況にあります。そして、今後さら
に多くの問題が新たに生起してくるでしょう。
精神科関連の予算はその多くが「医療観察法」に費やされ、地域における医療保
健福祉の充実のための国の予算は、大幅に削減されました。同じ時期に成立した
障害者自立支援法による地域生活への影響に追い討ちをかけています。
「医療観察法」は、精神障害を持つ人たちに対する言われなき偏見を上塗りする
ばかりでなく、この法律の対象となってしまった人たちに対する新たな差別をも
生み出します。しかし、実際に私たちが「医療観察法」の対象となった精神障害
を持つ人に関わって、その現実から垣間見えるのは、起訴前鑑定など司法制度の
不備であり、現在の精神科医療保健福祉の貧困であり、当事者や家族の社会的孤
立であり、精神障害を持つ人が社会で普通に生きることの困難です。医療観察法
の問題は、この法律だけではなく、現在の精神科医療保健福祉の総体が抱える問
題に他なりません。このような現行の精神科医療保健福祉の問題も、きちんと見
据えていくことが必要だと思います。
私たちは、医療観察法自体の問題、その運用の問題、「医療観察法」を通して見
えてくる現代の精神科医療保健福祉の問題と、司法と精神医学の関係など、全体
を見渡すことができる情報を、メールマガジンやホームページを通じて発信し、
当事者、家族、精神科医療従事者、司法関係者、精神保健福祉関係者、一般市民
の皆さんとともに、医療観察法について考えていきたいと思います。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
医療観察法とは
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
医療観察法とは、罪を犯した精神障害者を、特別の治療施設に隔離して特別に治
療し、再び罪を犯すことのないようにするという法律です。そんな考えが正しい
のか、またそんなことが可能なのか、またどんな結果が予想されるのか、疑問の
多い法律です。「罪を犯した精神障害者」といっても、そのすべてではなく、と
くに重大な罪を犯し、犯行時に心神喪失または心神耗弱の状態にあった精神障害
者を対象とします。
法の正式の名称は「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観
察等に関する法律」といいます。平成15年7月に成立し、17年7月施行され
ました。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
医療観察法.NET
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
このメルマガと連動しているホームページ”医療観察法.NET”は、医療観察法を
通じて精神科医療保健福祉の全体を見渡すことの出来るポータルサイトを目指し
ています。
サイトの主な内容は、以下の通りです。
・入門編 初めての方へ
http://kansatuhou.net/01_nyumon/index.html
・問題はなに? さまざまな立場から
http://kansatuhou.net/02_mondai/index.html
・もっと知りたい! 法運用の実際
http://kansatuhou.net/02_mondai/index.html
・さまざまな論点〜より深く見てみると〜
http://kansatuhou.net/02_mondai/index.html
・法実務メモ 司法・医療関係の方へ
http://kansatuhou.net/05_houjitsumu/index.html
・2010年に向けて
http://kansatuhou.net/06_2010nen/index.html
・精神科医療の現在
http://kansatuhou.net/07_genzai/index.html
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
医療観察法にまつわる催し物情報
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
◎施行2年の今、医療観察法の廃止に向けて7/29集会
シンポジウム 「見えてきた法の実態と問題点」
日時:7月29日(日)13時〜17時
場所:南部労政会館
交通:JR山手線 大崎駅 下車3分
※連絡デッキを進み、専用エレベーターで1Fへ降りる。
地図は以下
http://www.get5.net/japan/schedule/map/nanbu_rousei_k.htm
会場費: 500円
■シンポジウム : 見えてきた法の実態と問題点
富田三樹生さん(精神科医)
池原 毅和さん(弁護士)
大塚 淳子さん(精神保健福祉士)
発言
朝日 俊弘さん(民主党参議院議員)
当事者・医療従事者・各運動体など
主催:心神喪失者等医療観察法を許すな!ネットワーク
お問い合わせ: kyodo-owner@egroups.co.jp
◎日本病院・地域精神医学会 総会 ミニシンポジウム
理事会企画 「障害者の権利から見た医療観察法」
http://www.byochi.org/soukai_index.html
日時:2007年9月28日 9:40〜12:00
場所:京都国際会議場
司会 中川 実 (愛知 名古屋家庭裁判所・学会理事 医師)
斉藤 雅 (福岡 八幡厚生病院・学会副理事長 医師)
シンポジスト
里見 和夫 (大阪 NPO大阪精神医療人権センター代表理事 弁護士)
李 マリ子 (大阪 光愛病院 PSW)
関口 明彦 (東京 学会理事 当事者)
主催:日本病院・地域精神医学会
第50回総会事務局
〒606-0017 京都市左京区岩倉上蔵町101 岩倉病院内
担当者: 加藤公敬・保田美幸
連絡先:FAX 075-722-7898 byochi50@y4.dion.ne.jp
※学会の分科会としてのシンポジウムです。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
メールマガジンについて
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
医療観察法関連の新着情報やホームページ更新情報、お寄せいただいたご意見な
どを掲載したメールマガジン(不定期刊)を発行していこうと考えています。
医療観察法と精神科医療保健福祉、そして医療観察法.NETへのご意見などを制作委
員会までお寄せ下さい。なお、いただいたご意見やご質問を、断りなくメールマ
ガジンやホームページにに掲載することはありません。
アドレスの変更、登録解除などは医療観察法.NETトップページより行えます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■ メルマガ 医療観察法.NET は「等幅」フォントでお読みください ■□
□■ 医療観察法に関する学習会、集会等に関する情報をお寄せください ■□
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
医療観察法.NET 制作委員会 E-mail:iryou@kansatuhou.net
※メルマガの登録・解除は医療観察法.NETトップページで行えます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.kansatuhou.net/ ━


