労働社会保険レポート! RSSを登録する

特定社会保険労務士・人事労務コンサルタントである中薗博章(元大手経営コンサルティング会社の人事労務チーフ)が、あなたのインターネット顧問として、人事労務管理・社会保険実務の重要ポイントを解説!

最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2007/07/31

【労働社会保険レポート!】(第5号)今後の退職金制度

この記事を取り寄せる

―――――――――――――――――――――――――――
■労働社会保険レポート!■
(第5号)今後の退職金制度
(発行日)2007/7/31
―――――――――――――――――――――――――――
このメルマガは、「労働社会保険レポート!」(ブログ版)
の中からアクセス数の多かった人気記事を厳選し、メルマ
ガ用に再編集してお届けしています。
―――――――――――――――――――――――――――

みなさんこんにちは
社会保険労務士の中薗です。

さて今日は、2007年3月23日に発信した「今後の退職金制度」
のブログ記事を再編集してお届けします。

今後の退職金制度を語るうえで押さえておきたいポイントは
平成24年3月末(約5年後)に税制適格年金制度(通称:「適
年」)が廃止されるということです。

それに伴い各企業ともこれまでの積立金(退職金の原資)を
他の制度へ移行し始めていますが、多くの中小企業において
はその対応が遅れているのが実情ではないかと感じています。
※他の制度の場合は影響ありません。

そもそも退職金制度とはどのようなものなのか・・・?
今後の展望を踏まえながら、今回はレポートしてみたいと思
います。

―――――――――――――――――――――――――――

【目次】

1.退職金の性格(基礎知識編)
2.退職金制度を取巻く環境の変化
3.これからの退職金制度について

―――――――――――――――――――――――――――

1.退職金の性格(基礎知識編)

(1)就業規則の相対的必要記載事項である

労働基準法では、就業規則に必ず定めなければならい「絶対
的必要記載事項」と、定めた場合には効力が生じる「相対的
必要記載事項」等が定められており、退職金については後者
(相対的必要記載事項)に当たります。

したがって、法律的には必ず定めなければならないものでは
ありませんが、大手企業を中心に多くの企業が退職金制度を
導入したため、退職時に退職金を支払うことは慣行化されて
きたという歴史があります。

(2)「賃金後払い説」と「退職後の生活補償説」

退職金の不払いは、労働トラブル、労働紛争の中で大きなウ
ェイトを占めるようになってきていると言われています。

その際に争点となる一つに退職金制度の意味合い(支払いの
必要性)がよく登場します。退職金制度の意味合いには大き
く2つの説があり、押さえておかれるとよいでしょう。

<賃金後払い説>
在職中に支払われるべき賃金の一部を後払いするという説

<退職後の生活補償説>
会社が恩恵的に従業員の退職後の生活を補償するという説

いずれの説をとるにしても、退職金制度はこれまで税制面で
の優遇措置とあいまって資金面(内部留保による資金調達)
で企業経営に貢献してきたと言え、また従業員の帰属意識を
高める意味においてもメリットがあったと言えます。

―――――――――――――――――――――――――――

2.退職金制度を取巻く環境の変化

以上のように、これまで退職金制度を導入していることは、
企業にいくつかのメリットをもたらしてきましたが、ここへ
来て環境は変わってきているという認識が必要となってきま
した。

(1)団塊世代の退職に伴う退職金資金の負担増大

(2)終身雇用の崩壊と雇用形態の多様化
   (非正社員の増加など)

(3)退職給与引当金の廃止

・平成10年の税制改正により、平成14年まで退職給与引当金
 の累積限度額が段階的に引き下げられ、平成14年度以降は
 期末退職給与要支給額の20%に縮減される措置が講じられ
 ました。

・さらに平成14年の税制改正により退職給与引当金の廃止が
 決定し、平成14年4月1日以降は中小法人(資本金1億円以
 下の普通法人)の場合、毎年度10%ずつ10年間で取り崩し
 ていくこととなりました。

(4)税制適格年金制度の廃止(平成24年3月末まで)

―――――――――――――――――――――――――――

3.これからの退職金制度について

これから退職金制度の見直しを検討される企業も数多く存在
すると思われますが、その際は「退職金制度そのものを廃止
する」というのも選択肢の一つであると思います。

しかし、現実的には廃止は難しく、あくまで見直しを検討さ
れるのであれば、ポイントは以下の2点に集約されると筆者
は常々唱えていますので、参考にして頂ければ幸いです。

<ポイント1>
退職金の支給水準やカーブをどのように設計するか?

<ポイント2>
退職金の原資(元資金)をどのように確保するのか?

例えば、これまで<ポイント1>について使われてきた代表的
な手法には、以下のようなものがあります。

a.勤務年数比例方式
  (例:退職時の給与額×勤続年数係数×退職事由係数)

b.ポイント制方式
  (例:等級・資格・役職等に応じたポイント累計×単価)

c.前払い方式
  (例:毎月の給与に手当として上乗せする方法)

d.外部積立方式
  (例:外部機関で積立てた資金のみを支給する方法)

また<ポイント2>については、「適年」が廃止されることを
考慮すると、今後は以下のような選択肢が考えられます。

a.その都度自己資金のみで賄う

b.中小企業退職金共済制度(中退共)への加入

c.特定退職金共済制度(特退共)への加入

d.厚生年金基金への加入

e.確定拠出年金(日本版401k)の導入

ただし、これらの加入や導入については様々な条件が設定さ
れているケースが多いので、個々に注意が必要です。

▽▽▽

ここまで述べてきたように、税制適格年金制度の廃止をはじ
め、退職金制度を取巻く環境は大きく変わってきました。

退職金制度の問題は、遅かれ早かれ避けることのできない経
営課題の一つになると思われますので、安定経営を目指すた
めにも、できるだけ早く対応されることをおすすめします。


―[PR]――――――――――――――――――――――

最新!社労士ニュース<労働社会保険の時事問題>
→ http://blog.livedoor.jp/nakazonobiz/

無料相談のご案内<近畿圏対象>
→ http://homepage2.nifty.com/nakazono/sodan.html

―――――――――――――――――――――――――――
【発行元】
中薗総合労務事務所
代表 社会保険労務士 中薗 博章
〒660-0052
尼崎市七松町1-2-1-803
Tel/Fax(06)6430-6318
URL http://homepage2.nifty.com/nakazono/
―――――――――――――――――――――――――――
※このレポートは、発行日現在の法令・情報等にもとづき
 作成しています。発行日には十分ご注意下さい。
※このレポートに関していかなる保証も致しかねますので、
 あらかじめご了承下さい。

この記事を取り寄せる
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る