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社会教育家・労使紛争解決アドバイザー河野順一が、読み、聞き、学び、考え、そして実践した<ポップフィロソフィー>による成功の哲学を、誌上において配信するメールマガジンです。日々の出来事、私が感銘を受けた書籍や、言葉もご紹介していきます。

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2007/12/18

達人は、達人を知る

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 ■河野順一です。
 先日、今年の世相を表わす、漢字一文字が発表された。

 その漢字は、「偽」。

 食品業界では、「ここもそうだったのか」というほど
 名の知れた老舗の数多くが、産地を偽装し、賞味期限を改ざんし
 消費者への信頼をことごとく裏切った。

 耐震偽造で揺れた2005年、年末。
 建築業界にとっては、手痛い教訓となったはずなのだが、
 千葉県JR市川駅前の建設中の、大型マンションは、
 またもやこの問題を再燃した。

 防衛庁では、
 事務次官が、私欲にくらみ妻ともども接待漬け。

 年金問題では、社会保険庁の杜撰な仕事ぶりが
 白日の下に曝された。

 昨日、第一便が発送された、年金特別便も、
 当たり前の仕事を当たり前に、確実に処理していれば、
 出さなくてもよい年金加入期間についてのお尋ねである。

 このお尋ねをすることで、
 いったいどれだけの血税が費やされたのだろう。
 
 あちらでもこちらでも、ボロボロと綻びが見つかり、
 社会全体を見渡したとき、
 何を信じて生活してよいのやら、
 国民はよりどころをなくしている。

 ■「偽」。

 本来、日本は、同じ「ぎ」でも
 「義」を重んじる国だったのではなかったのだろうか。

 正義、義理、義侠心、仁義、義務・・・
 私たちは、これらをいったいどこに置き忘れてきたのだろうか。

 ■人としての道、守るべき徳を説いた儒教の教えとして
 「五常の徳」がある。

 五常とは「仁・義・礼・智・信」の5つの徳。
 それぞの、意味を確認しておこう。

  仁・・・思いやりの心もつこと
  義・・・正しいおこないをすること
  礼・・・豊かな心を示すこと
  智・・・正しい判断をすること
  信・・・周りの人から信頼されること

 これらは、欠くことのできない、
 人として必要な、最低限の徳であることに、
 異論はいないであろう。

 ■今年の世相を表わした「偽」は、「義」と正反対の意味だ。
 これは、由々しい事態である。

 個々の事象を見て、お気づきのことと思うが
 「偽」だらけの先にあるものは、滅亡である。

 しかし、そうであってはならない。
 祖先から引き継いだ、「日本国民」という、民族の誇りを、
 子供や孫の世代に伝承していかなければならない。

 やり直しは、いつでもできる。
 それと気づいたときが、新しいスタートとなる。

 世相は、その時代を構成する、
 私たち一人ひとりの心の現われでもある。
 まずは、自分から、次は家族に、そして地域や社会に、
 実践すべき「義」の輪を広げていこう。

 ■勤皇の志士、高杉晋作は、師、吉田松陰の遺志を継いで、
 一人、倒幕のための決起を呼びかけた。

 そして、その呼びかけに応じ、
 松下村塾の後輩伊藤俊輔(後の伊藤博文)ら
 約80名が運動に参加した。

 その後、80人は精力的に全国各地に協力を訴え、
 心動かされた人々は、三千人にのぼり、
 やがては、日本全体を動かす原動力になったという。

 ■まずは、何事もはじめは一人からである。
 心からよいと思ったことは、とにかく実践していこう。


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  平成19年12月18日版
   ビジネス系ポップフィロソフィー メルマガ

  【 「負けるな社長!」⇒ http://jinji-no1.co.jp 】
                   <第24号>
                         河野 順一

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  ※当メルマガは、社会教育家・労使紛争解決アドバイザー
  河野順一が、読み、聞き、学び、 考え、そして実践した
  <ポップフィロソフィーによる成功の哲学>を、
  誌上に おいて配信するメールマガジン です。

  ▼日々の出来事、私が感銘を受けた書籍や、
  言葉もご紹介していきます。忙しい日常の、
  一服の清涼剤としてご活用いただければ幸いです。

  

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 <負けるな社長! 今日の名言> 
  
 『私は、大人気ないことに最後まで
 謙信に頼るということを言わなかったため
 和議をむすばないままに終わった。

 お前は必ず謙信に敬意を表して
 頼りとするがよい。

 上杉謙信はそのように評価してよい人物である。』

 ライバル・上杉謙信と、生涯を戦い抜いた武将 
 武田信玄の、息子勝頼への言葉
 
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 ■「達人は、達人を知る。」
 とは、まさにこのことである。

 この言葉は、甲斐の名将、武田信玄が
 臨終の際、病床で
 息子の勝頼に語った言葉として伝えられている。

 さしづめ
 「私は大人気なくも、
 すばらしい武将と知りながら
 謙信と張り合ってばかりいたから、
 彼と協力体制を築くことができなかった。

 しかし、息子よ、己が亡き後は、
 己が生涯のライバル、謙信を頼れ。

 おまえが敬意をもって接すれば、
 謙信は、おまえを悪いようにはしない。

 謙信は、父が見込んだ類まれな戦国武将である。」
 というところであろう。

 信玄の言葉は、前回もメルマガでご紹介した。
 不思議なもので、今日のこの言葉は、前回のメルマガ執筆後、
 たまたま購入した書籍(今日のお勧め本で紹介します)
 の中で、偶然にも最も心に残った言葉である。
 
 ■甲斐(山梨)の戦国大名「武田信玄」と
 越後(新潟)の戦国大名「上杉謙信」といえば、
 川中島の戦いで知られる。

 川中島は犀川、千曲川に挟まれた善光寺平といわれる
 長野市付近の盆地南側に位置する。
 
 当時の川中島は、
 甲斐と越後国を結ぶ街道が通る
 戦略上の要であった。

 野心家である信玄にとっては領地拡大のため、
 一方、謙信にとっては信玄の野望を封じるため、
 是が非でも支配しておかねばならない要地が、
 この川中島であった。
 
 ここで信玄と謙信は、計5回、
 1553年から1564年まで間、実に11年も戦った。

 戦の期間が長くなれば長くなるほど、
 各陣営は人も財力も疲弊し、本来の戦力を発揮できなくなる。
 その隙を見計らって、
 周辺の武将が、いつ攻め込んでくるやも知れない。

 「短期決戦ではないのだがから、
 敵に対しては勝ちすぎてはいけない。
 また、勝ちすぎることで、
 いたずらに見方に多くに、犠牲を出してはならない。
 要は、負けなければよいのである」

 被害の大きな戦を避け、
 敵が去った後に巧みに領土を拡大していく。
 これが、信玄が得意とする戦略であった。

 前回、このコーナーでご紹介した
 「軍勝五分を以て上と為す」は、
 まさに、この戦い方を表わす。

 ■さて、このように命を懸けた熾烈な戦いをする間柄でも、
 名将はあくまでフェアであり、男気がある。

 信玄は、5回におよぶ川中島の戦いで、越後侵略を断念、
 後、領地拡大の矛先を、
 今川・北条の領地である駿河(静岡)に変更する。
 
 その今川・北条は、対抗策として「塩止め」に出る。

 つまり、これにより、
 駿河まで敵に回した武田の領地、甲斐の国では、
 全く塩が入手できなくなってしまったのである。

 それを知ったライバル謙信は、
 「塩止めをされたのでは、民が一番苦労する。
 武士が雌雄を決するのは弓矢と刀である。
 敵であっても窮状では助けるのが武士であり、
 弱みにつけこむのは卑怯なり。」
 と、かつての敵である信玄の陣地に、
 大量の塩を送ったとされる。

 これが、まさしく武士道における「義」である。

 ■史実の信憑性は別として、いい話ではないか。
 通常ならば、敵の窮地に乗じて、
 完膚なきまでに叩きのめすのが戦いのように思うが、
 名将はそうではない。

 たとえ、宿敵であっても、窮状には救いの手を差し伸べる。

 スポーツマンシップにも通じる、
 この心根の深さが、名将の器量の大きさに比例するのである。

 ■人としての道を外さない。
 「戦いは戦いとして、敵の窮地には、助け船を出す。
 そして、認めるべきところは素直に認める。」

 こうした武将たちの義侠心に、
 現代にあっても大きく心を打たれる。

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 【 今日のお勧め本 「その時歴史が動いた」心に響く名言集 】
      NHK『その時歴史が動いた』編 三笠書房

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 上記、<負けるな社長! 今日の名言>で取り上げた言葉は、
 本書の中からご紹介しました。

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 「その時歴史が動いた」は、
 NHKの総合テレビで放映されている歴史番組である。

 私は、この番組がけっこう気に入っており、
 放映されているとき、
 時間が許せばほとんど視聴ているといってもよい。

 歴史上の人物の活躍の背景、苦悩、決断といったプロセスが
 短い時間によく完結していると思う。

 本書は、そうした番組の中から再構成された、
 平成19年3が28日放送
 『その時歴史が動いた〜もう一度聞きたいあの人の言葉』
 をもとに再編集し、文庫化したものである。

 ●ふと立ち止まって考えたい時「最後の言葉」
 ●新しい一歩を踏み出したい時「心が奮い立つ言葉」
 ●自分を見失ってしまいそうな時「信念の言葉」
 ●迷いや後悔が消えない時「決断の言葉」
 ●2万人が選んだ「歴史の名言」50選
 の、各章で構成されている。

 どの言葉も、現代に古くなく、
 むしろ、混沌とした現代を生きる
 道標となるようなものばかりである。

 偉人も、悩んだ。苦しみ考えた。
 そうした中からうまれた、実践的な哲学が
 短い言葉に集約されている。

 こうした言葉に触れ、それが生まれた背景を考え
 今の自分が欲している、心惹かれる哲学を
 人生の指針として、積極的に取り入れていけたらと思う。


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  <河野順一の 司法うんちく 名誉毀損事件
                
                『 裁判報告 その2 』>
 
  ■◆◆■◇■◆◆■◇■◆◆■◇■◆◆■◇
      
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(前号の続きです)

 3 裁判の実態
 (1) 1回の期日は、気が抜けるほどのスピード審理
 裁判の公判というと、
 一般の人はテレビドラマで見るように、
 弁護士がとうとうと意見陳述を行い、
 被告や証人の尋問が行われるといった場面を想像するだろう。
 あれはドラマであり、刑事事件である。

 しかし、民事裁判の実態は異なる。
 裁判を傍聴された方はお分かりだろうが、
 定められた期日には、他の裁判が目白押しである。
 自分の裁判の前にも、後にも、
 別の裁判が入っているといった具合だ。

 少し早めに傍聴席につくと、そのつもりがないのに、
 前の裁判を傍聴してしまうことも多々ある。
 裁判の大方は、当事者は出廷しておらず傍聴人など皆無で、
 双方の弁護士が代理人として出廷しているだけである。
 (当職は皆出席だった本件裁判にも、
 ついぞ被告の姿をみることはなかった。)

 開廷された期日における、審理に要する時間は、
 想像外のスピーディーさである。
 たとえば、初回期日においては、
 裁判官が原告代理人に対して
 「原告代理人は、訴状のとおり陳述しますか?」と問い、
 代理人である弁護士は
 「はい、訴状記載のとおり陳述します。」と答える。
 他方、原告席と対面する被告席にいる代理人の弁護士に対して、
 裁判官が「被告代理人は、答弁書のとおり陳述しますか?」
 と問い「答弁書のとおり陳述します。」答えれば、
 あとは、次回の期日の日程を定めるといった、
 開廷から実に数分と短いものに過ぎない。

 裁判官の入廷に伴い全員が起立、一礼をし、
 着座した後にメモを取るため、
 バッグの中からボールペンを取り出そうとしていると、
 それが見つかったときには、
 すでに閉廷していたという笑い話のようなこともある。

 (2)管轄裁判所に出廷させることの意味
 さて、紛争当事者の一が遠隔地である場合、
 最近では費用を抑えるために、裁判官が電話やテレビ等、
 通信回線を使った裁判を提案することがある。

 私の裁判の相手方は大阪だったため、
 提案されることを懸念したが、
 初回から青労会をはじめとして多くの方が傍聴に来られたため、
 関心が高い事案と裁判官が判断し、
 最後まで通信回線を用いない通常の審理方法がとられた。

 相手に費用を捻出させるという戦略に、
 これは大きな意味を持つ。

 なぜなら、弁護士の出張は、一般に、少なからずの日当と、
 新幹線はグリーン料金が要求されるからである。

 弁護士の日当の相場は、1日(往復4時間を越える場合)
 5万円以上10万円以下であり、
 新大阪〜東京間の新幹線(グリーン)は
 片道18,690円 なので、往復で約3万7千円。

 したがって、弁護士が1回出廷すれば、
 被告は最低でも8万7千円の出費となるのだ。
 5回出廷したところで、それだけで40万円以上の出費である。

 (3)弁護士費用
 くわえて、実費弁償を除く弁護士費用がかかる。
 弁護士の費用には、着手金と成功報酬がある。

 着手金とは、弁護活動の成功か否かにかかわらず、
 訴えられた金額に対して発生する費用のことである。

 したがって、訴えられた側の被告弁護士にとって、
 訴訟額の大きい事件ほど、着手金を多く取れる
 ということで喜ばしいことなのである。

 当職の事件の場合も、判例の動向からして、
 とれる損害賠償の額は30万円ほどの相場だ
 ということは十分承知していたが、
 あえて550万円で提訴した。

 弁護士費用は、着手金だけで終わらない。
 このほか、成功報酬がある。

 成功報酬とは、事件に弁護士が関与することにより、
 依頼者が受けたとされる利益に対する報酬である。

 したがって、本件の場合、550万円の訴額に対して、
 判決は35万円となったわけだから、
 50万円から35万円の差額が、
 被告の利益になったということである。

 よって、この515万円に対して、
 成功報酬を要求されることになるのだ。

 平成16年に、弁護士の報酬規定が撤廃されているので、
 現在は統一された規定がなく定かなことはわからないが、
 被告は当時の計算に準じて、
 少なからずの弁護士費用を出費したことは明らかである。

 その合計額は、200万円はくだらないのではなかろうか。
 無責任かつ、不用意な発言の代償は高い。

                (次号に続く)

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃                              
 ┃ 【本日の、オンリーワンプログラム】             
 ┃     
 ┃  ●  五常の徳「義」を重んじる
 ┃
 ┃  ●  達人は、達人を知る
 ┃
 ┃  ●  無責任かつ、不用意な発言の代償は高い
 ┃
 ┃                    
 ┗━━━━━━━━━━━━━ 「負けるな社長!」 ━━┛
 
 
 ──────────────────────────

【編集後記】

 ■随分寒くなりました。
 今年も残すところ後、2週間ほど。

 私は、このところ忘年会続きです。
 みなさんはいかがですか?

 さすがに若い頃のような深酒はしませんが、
 日程が続くと体にこたえます。

 しかし、さまざまな方とお会いして
 いろいろなお話が聞けるのは楽しいものです。

 程よく酒が入ると、忌憚のない話ができます。

 日々新た、日々発見。

 夜の街のイルミネーションは、クリスマスの電飾とあいまって
 澄んだ空気に、一層の輝きを増しています。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
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 ┃メールマガジン「負けるな社長!」                                   
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 ┃発行責任者: 河野 順一                                          
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