疲れた身体、疲れた心を癒す呼吸法!  RSSを登録する

今ある「健康法」に不満・「呼吸法」についての明確な方法論を知りたい・現代というストレス社会の中で「本当の自分」を取り戻したい。そんな悩みを抱えている方々に解決法を実践する場が「湧気塾」です。塾長のインタビューや稽古内容をお届けします。

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2009/08/28

【疲れた身体、疲れた心を癒す呼吸法!】

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身体哲学からの提言
(旧 「疲れた身体、疲れた心を癒す呼吸法!」)


身体哲学研究所
http://body-mind-philosophy.org/

湧氣塾
http://www.you-ki-juku.co.jp/

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<身体哲学研究所通信第9号>

□■―目次―――――――――――――――――――――――――――――――

1.所長と研究員との対談 <研究員:錦織法晴>最終回
2.湧氣塾からのお知らせ
3.塾長の著書の紹介

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みなさんこんにちは。
身体研究所研究員兼湧氣塾塾生のKです。
本日もメルマガをお楽しみください。


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1.所長と研究員との対談 <研究員:錦織法晴>最終回
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このコーナーでは、所長とともに
身体哲学に取組もうと研究所に参画した研究員と、
所長との対談をお送りします。
今月はスポーツトレーナーの錦織研究員との対談の最終回です。

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錦織研究員
幼少より、肉体と精神の関係性に非常なる興味と関心を持ち、自身の武道や競技スポーツの実践と共に今に至る。
また、そういった趣向性から、日本的軍隊教育を体感すべく中学卒業後に陸上自衛隊生徒に入学した経緯を持ち、
その裏付けを取るべく、筑波大学および大学院にて専門教育を受けた。
現在は、その集大成である身体哲学をコーチングの機軸に据え、一般の方々から学生、
アマチュア・プロにいたる様々な競技者の心身サポートをする。

<所長からの一言>
錦織君は高校生の時から、自衛隊、筑波大学大学院、アメフトプロ選手、
プロトレーナー(アメリカで筋トレ修行、東ドイツでメンタルトレーニング)と身体一筋に生きてきた熱血漢である。
ここ数年、彼は古武道や東洋的身体技法を検証すべくいくつかの道場をいくつか廻り、
最後に私の『「阿修羅」の呼吸と身体~身体論の彼方へ』に出会ったという。
私には最初、筋肉を落としに来たといっていた。
実は筋トレには早くから疑問を抱いていたというから頭も身体のセンスもなかなかいい。
いや、はっきりいえばスポーツの世界でやや難解な私の身体哲学に高いレヴェルで理解を示した最初の人である。
子供たちや学生の身心を健全に育てる体育の世界の再建、ケガが少なく長い寿命で能力を発揮するアスリートの養成など、
彼には多くのことを期待したい。

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所長:「先日久しぶりにテレビを見ていたら、
智弁和歌山の野球部の監督が、
それまでPL学園の中村順司監督のもっていた
甲子園での歴代最多勝利監督の記録に並んだという
ニュースを放映していました。
智弁和歌山高校の高嶋仁監督は、30年前から監督をやっていますが、
就任後しばらくはまったく甲子園にも出られず、
ようやく出場できるようになっても、
一回戦負けが数回続きました。
それで、甲子園に行くとスタンドから、“智弁和歌山また敗けに来たか”
というヤジが飛んできたそうです。」

K:「それはキツイですね。」

所長:「そのヤジを聞いて高嶋監督は最初、驚くやら腹が立つやら。
でも、次の瞬間“その通り”だと思い、何とかしてやろうと
一念発起したといいます。」

錦織研究員:「そこらへんが、大きなことを達成する人と
普通の人との違いですね。」


所長:「そんなスタートから出発して、
高嶋監督は最多勝監督に並ぶまでになったんです。
興味深かったのは、その監督の指導方法に、
地に足のついた哲学、つまり精神性を感じたからです。」

錦織研究員:「和歌山というと、
高野山のあるところですね。」


所長:「それもまったくの偶然とは言えないでしょうね。」

K:「それで所長は、どういう点に
哲学・精神性を感じられたのですか。」

所長:「今では智弁和歌山といえば毎年甲子園に出場している
野球の名門校なのです。
でも高嶋監督は、毎年10名程度の選手しか入部させないそうです。
各学年で30名。
他の強豪校はだいたい100名ぐらい部員がいるのに。
なぜだか分かりますか。」

錦織研究員:「やはりあまり選手が多いと、
指導の目が行き届かないからじゃないでしょうか。」

所長:「さすがスポーツ指導のプロですね。
その通りなんです。
ではたくさんの入部希望者の中から、
どのような基準で選ぶと思いますか。」

K:「それはやっぱり、実力のある者から
選ぶのではないでしょうか。」

所長:「それが違うんです。
普通、監督やコーチは即戦力になる選手を欲しがるものです。
しかし、高嶋監督はさすがなんです。
真の哲学者は最高の教育者というところからがあるんですが、
哲学者である高嶋監督は普通の人よりももっと広く見る視点がある。
それでいかに人を育てるかということが
いかに強いチームを作るかということに直結している。
という観点から選手を選んでいるのです。
簡単にいえば実力のある者たちを集めるのではなく、
本当に甲子園に行きたい者たちを集めるというのです。」

錦織研究員:「入学時の技量ではなく、1年後、2年後に
どう伸びる可能性をもっているかという観点から
入部者を集めるかということですね。」

所長:「そういうことです。
分りやすくいえば、その選手がどれだけ本当に甲子園に行きたいか、
という基準で選ぶというのです。」

K:「なるほど。
選手の気持ちを一番重視しているんですね。」

錦織研究員:「私も体験があります。
それは強豪チームを創造する要諦であると考えています。」

所長:「その通り、気持ちというのは人間にとって
非常に大切なものなんです。
気持ちというのは少しむずかしくいうと情緒、
エモーション(emotion)ですね。
ホモ・サピエンスといういい方は、
人間は理性的な動物だといういい方で、
今でも多くの人がそう信じています。
しかし、はっきりいって、人間は理性的な動物というより、
情緒的、あるいは感情的な動物なのです。
これは哲学や認知科学の世界でも
近年はっきりそう認識され出したといえます。
その意味でも高嶋監督は正しい指導をしているのです。」


K:「そういえば10年以上前にアメリカで
『EQ』という本がベストセラーになりましたが、
あれも確か、エモーショナルなことが
人間で一番大切だということでしたよね。」

所長:「“EQ”といういい方は、『TIME』という米国の雑誌が
IQ(知能指数)にかけて付けた呼び名で、正確な本の題名は
『エモーショナル・インテリジェンス(Emotional Intelligence)』
といいます。
内容はK君がいったように感情、情緒の大切さを
脳神経学の実例を上げながら興味深く展開してあります。」


錦織研究員:「“IQ”という”頭の知性“、つまり理性より
”EQ”という情緒、つまり“身体の知性”の方が
人間には大切だということですね。」

所長:「そうです。
この翻訳本は日本でもそれなりに売れたようですが、
根本的な考え方や問題点はあまり深く浸透しなかったようです。」

K:「日本ではまだまだ“頭の知性”の方が
“身体の知性”よりも高いと思われていますから。
実際、その後に脳ブームがブレイクしましたし…。」

所長:「しかし、ともかく、日本でもそろそろ“身体の知性”に立ち返らないと。」

錦織研究員:「日本の知性はもともと身体性に
深く裏付けられていたのですから。」

所長:「そうした意味でも高嶋監督は目が利く人だということになります。
素朴にいうと監督自身が、情けが深い人なんです。
予選大会の決勝戦を制してこの夏の甲子園の出場が決まった時、
祝勝会で高嶋監督はマイクを片手に泣いていました。
前の年味方のエラーで自滅した岡田君というエースピッチャーが、
この決勝戦でまた同じような状況になり、今度はしっかりと耐えた。
その心身の成長ぶりがなによりうれしいと泣いているんです。」

錦織研究員:「参加者(選手)との同化・感情移入状態は
正に理想ですね。
きっとその監督は、全人格的教育をしているんですね。」

所長:「そうだといえましょう。
その証拠に高嶋監督なりのしっかりした身体哲学が
選手の一人ひとりによく通じているようです。
智弁和歌山はこのところは毎年甲子園に出場しているんです。
だから普通なら、予選通過は当り前のこと。
涙を流したりしないはずです。
しかし、情緒を主要なものとする身体哲学では違う。
でもこのことは、いわゆる情に流されるのとは違うんです。
高嶋監督にとって岡田君の成長が素直にうれしかったのでしょう。
監督が泣いている時、岡田君はしっかりとした顔をして
少しも涙ぐんでいなかったのが好対照で印象的でした。
つまり、監督が男泣きしている場はむしろさわやかで、
感傷的にベタベタした感じは全くなかったのです。」


K:「情が深く、かつ情に流されないというのは
意外にむずかしいことですよね。」

所長:「そうですね。
高嶋監督はそれを実現していると思います。
実際、高嶋監督は練習中選手をほとんど褒めないというんですね。」

K:「なぜでしょうか。」

所長:「高嶋監督の哲学では、
ほとんどおこられるだけの厳しい体験をしていないと、
逆境の時に働けない、ということになるんです。
これは、すべてに甘く、褒めなければ人は育てられないという
現代の風潮とは著しく違いますね。」

錦織研究員:「いわゆるフレ幅というヤツですね。
それは私の自衛隊時代の体験からもよくわかります。
通常のメンタルトレーニングの世界では、
全く対応不能の領域です。」

所長:「ただこの監督の偉いところは、
選手だけにきつい思いをさせるわけにはいかないと、
例えば、部員が30名では補欠が少ないから、
部室の掃除やグラウンドの水まきは監督自ら行う。
また、試合が近づくと自ら気合を入れるため
高野山を4時間かけて登るそうです。」

錦織研究員:「ただ単に厳しさを押しつけているわけじゃない。
その指導における精神性は共感の極みですね。」

所長:「指導の仕方は極めて民主的なんです。
そして30名しか入部させてないのも、
30名であれば自分がしっかり現場に通じて、
責任が取れる最大の人数ということなんですね。」

錦織研究員:「お話を聞いていると、
その監督はメンタルを包括した、
身体に根ざした本当の精神性、つまり身体哲学をもった指導者ですね。
これは分業化しすぎている日本のスポーツ界では、
大変貴重な指導者といえるでしょう。」

所長:「そもそも人間の身体は有機的で総合的なものですから、
安易に分業したり、機械のように分解したり、
はたまたエセ科学的に要素還元しても有効に能力を
発揮できるわけがないでしょう。」

K:「それは教えすぎて、選手が自分の身体で考えることが
できなくなることに通じますね。」

所長:「その通りです。
その残念な例としては、北京オリンピックの女子マラソンで棄権した
野口みずき選手のケースですね。
教えすぎが高じて、選手が走れないほど疲労困憊になっているのに、
コーチや監督が気がつかなくなっている。」

K:「あの時は野口選手だけではなく、
土佐礼子選手も確か途中棄権でしたよね。」

錦織研究員:「野口選手は結局ケガで北京オリンピックの舞台に
立つことすらできませんでした。
その原因の多くは、指導者にあったと思います。」

所長:「当時の野口選手の練習風景をテレビで見ましたが、
はっきりいってむちゃくちゃです。
アテネと北京ではコースの特徴が違うから、
野口選手の走り方を変えなければならないと
コーチ達が勝手に頭で思い込んで無理な指導をしている。
頭で第三者が考える計算と、本人の身体の真実が
いかにズレているかということには全く配慮がなく。
アテネで楽勝した野口選手本来の自分の身体にあった走法を
直前に強引に変える必要は全くなかったと私は思っています。
しかも、思うような記録が出ないと高地トレーニングで
ものすごいキツイ距離を走らせたりしています。
ともかく、そんなにレース前に走らせてはいけない。」

錦織研究員:「やはり本番で全能力を出すには
メンタルも含めた総合的な人間理解に基づいた
個々の選手の身体理解が不可欠になります。
ともかくコーチ達がキツイ課題を次から次へと与え、
女子選手はひたすら耐え抜くという姿は少し古いですが
“女性艇身体”を思い浮かべてしまいます。」

所長:「すごい言葉がでてきましたね。
でもあそこまでコーチ達はマゾヒスティックに
選手達に苦行を課してはいけない。」

K:「所長は行法の専門家ですから(笑)。」

所長:「でもこれは笑いごとではなく。
あれは、悪しき意味での日本独特の精神主義ですね。
指導者はもっとフィジカルに身体の限界を知って
指導しなければいけない。」


K:「実際疲労骨折させてしまいました。」

所長:「野口選手に限らず、日本の女子マラソン選手の
疲労骨折は多すぎます。
まったくもって選手は自分の主体をなくして
コーチのモルモットになってしまっている。」

錦織研究員:「女子マラソンの世界は少し特殊な雰囲気があるのですが、
これは日本スポーツ界全体の縮図とも思われます。」

所長:「本番で走ることすらできないようにしてしまう
指導とはいったいなんでしょうか。
この体質は今も変わらず今月の世界陸上でも、
渋井選手が本番直前に棄権しています。」

錦織研究員:「身体の負荷やストレスの適切な管理、
コントロールという観点が全く欠如しているとしか
いいようがありません。」

所長:「錦織君には、是非日本スポーツ界の大改革を
やってもらいたい。」

錦織研究員:「はい。
身体哲学をベースに、日本スポーツ界を少しでも良くするために、
全力で取り組みます。」

K:「錦織さん、ぜひ頑張ってください。
本日はありがとうございました。」



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2.湧氣塾からのお知らせ
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1.湧氣塾からは、2本のDVDを発売しています。
ご興味のある方は是非お求めになって、
日常の中でご自身の身体を調整してみてください。

・DVD
『坐禅身法』
『女性身法』

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http://www.you-ki-juku.co.jp/dvd_info.html

2.女性身法チケット制導入ついて
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忙しくて行きたいけど、なかなか時間が取れないという方、
この機会にぜひご利用下さい。
詳しくはこちら
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3.塾長の著書の紹介
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『脳ひとり歩き時代 ヴァーチャル脳を身体が救う』(河出書房新社)
『「阿修羅」の呼吸と身体-身体論の彼方へ』(現代書林)
詳しくはこちら
http://www.you-ki-juku.co.jp/chosho_info.html


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●発行者
身体哲学研究所
http://body-mind-philosophy.org/

身体哲学道場 湧氣塾
http://www.you-ki-juku.co.jp/index.html

●バックナンバー 
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●お問合せ:info@you-ki-juku.co.jp
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