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世間を騒然とさせた凶悪犯罪。目がはなせない政治、教育の行方。話題のカルチャー、トレンド。私達の生活に関係の深い事柄を、筆者独自の視点で斬ってゆきます。かけがえのない現在をより良く生きるためのヒントを、それぞれの手で掴んでいただければと思います。

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2009/12/08

メールマガジン 平成の羅針盤 vol.41【2009.12.08】 神様はどこにいる?~日本画家、平山郁夫さんの人生

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メールマガジン 平成の羅針盤 vol.41【2009.12.08】
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神様はどこにいる?〜日本画家、平山郁夫さんの人生


日本画の巨匠、平山郁夫さんが亡くなった。79歳。脳梗塞だそうだ。
なんだか胸にぽっかりと穴が空いたような気持ちになった。
つい最近まで、精力的に活動されていたのに、人が逝くときは、本当に、突然なのだな。

平山郁夫さんの展覧会を竹橋の美術館で見たのは、2年ほど前だっただろうか、
平山さんの作品が醸し出すシルクロードの荘厳な空気に圧倒され、
仏教伝来をテーマに何十年も創作を続けてきた平山さんの偉大な画家魂に感銘を受けた。

いつか教会へ行った時に、牧師さんから
「クリスチャンは、イエス・キリストにすべてをささげなければいけないの」といわれたことがある。
当時は「!?」と思った。すべてを捧げるって何をするのだろう。一生教会で手を合わせることだろうか。
こんなことを言ったらクリスチャンに処刑されるかもしれないが、
聖書に書かれていることは私にはどうしても幻にしか見えなかったし、
幻と一緒に生きていくのだったら他のことに身を捧げたほうがいいと思った。
でも、平山さんの生き様を振り返ると、「すべてを賭けて生きること」がどういうことかわかった気がした。

美術に興味ない人から見たら、一生絵を描き続けるなんて、かったるいことだと思うだろう。
しかし平山郁夫さんは、美術の中に神を見いだしたからこそできたのだと思う。
美術の中で見いだした「仏教伝来」という神聖で崇高なテーマに導かれ、悟りの境地を目指したのだ。
それが心からわかるのは、私もまた美術の中に神を見いだし始めているからである。


神様はどこにいるのか。
たぶん、いろいろな姿をして、私たちのまわりにいるのだ。

人は自らの人生に誠実に生きようとしたとき、様々なところで神を見いだす。
音楽家は音の中に、冒険家は自然の中に、教育や福祉職の人は、人間の中に神を見いだしているのかもしれない。

そういえば、小説家も、人間の中に神を見いだしているからこそ、書けるのではないかと思う。
たとえば、恋愛小説を書く人は、人間の本能を心から受け入れ慈しんでいなければ、美しい物語は書けないのではないだろうか。

いずれにしろ、神様と出会うのは、誰かに頼るのをやめて自らの感性に目覚めた時なのだ。


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発行者 佐藤 智美
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