2009/08/25
第130回 共感力(1)
☆―――――――――――――――――――――――――――――――――☆ ばなな先生の おとなとこどものための おきらく 作文教室 No.130 2009.8.25 ☆---------------------------------☆ こんにちは、 「自分科塾ばなな」 の講師 「ばなな」ともうします。 今回もどうぞよろしくお願いいたします。 インフォメーションです。 友人、登坂将司さんが本を出しました。 タイトルは、 「~海底ハウス~田中和栄物語」 です。 今から40年くらい前に 世界で初めて、 海底に住まいを構えた田中さんの物語です。 ご本人へのインタビューや多くの人の証言をもとに 著者が独自の熱い視点でまとめた作品です。 「海底村」という名前は、 小さい頃、ニュースやワイドショーなどで 目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。 現在でも、お台場「船の科学館」には その資料が残されています。 先日、彼の出版記念に行き、 田中さんにもお会いしました。 ご本人が「999回失敗しても1000回目ですべてふっとぶ」 と言ったのが印象的でした。 田中さんは、「行動」を通して己を表現されました。 この昭和を駆け抜けた巨人の生き様から、 これからの生き方を学べるような気がします。 一人でも多くの方が手に取ってくれるといいな、と思います。 興味のある方はこちらによろしくお願いします。 http://kilei.ocnk.net/product/16 ■□■ 目次 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■ □ □ ■ ■ □ ♪ 共感力(1) ♪ □ ■ ■ □ □ ■ ♪ 編集後記 ♪ ■ □ □ ■ ■ ■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■□■□■□■□■□■□■□■ =================================== ♪ 共感力(1) ♪ =================================== 皆様は、 「これからの教育に 必要な資質を一つ挙げるとしたならば 何だと思いますか」 という問いに どのようにお答えになりますか。 色々な考えがあると思います。 また、一つに絞ることは難しいかもしれません。 それでもあえて選ぶのでしたら、 わたしは『共感力』じゃないか、と思います。 他人の立場や境遇を想像し、 自分にできることを 「行動」という形で表現する。 独善的でもなく、偏見でもない。 同情でもなく、 表現の先に相乗効果が生じる。 共感する力は、今、 ものすごく必要な資質だと思います。 先日、十年前に クラス担任として関わらせてもらった子が 事故でなくなった、という連絡を受けました。 とっても悲しい知らせでした。 まだ二十台という若さでした。 本来ならわたしよりも長く この世の中に貢献できたはずでした。 本当に残念でなりません。 (この場を借りてお悔やみ申しあげます。) そのことを知らせてくれた方は、 クラスの同級生でした。 親族から頼まれたのではなく、 その子との会話の中に かつてわたしの名が出てきたことを思い出し、 迷ったすえ、連絡をくださったようです。 電話口で 「自分の判断による行動だから……」 と繰り返してくれたことが ものすごく印象的でした。 その子からの連絡がなければ、 わたしは何も 知らないままでした。 その子の優しさが とてもありがたく感じられました。 そして、 「共感する力」が育っていることに 感動せずにはいられませんでした。 共感は、 次の二つの資質が育っていないと バランスを欠いてしまいます。 同情や独善に陥ってしまいます。 一つは相手の状態を 思いはかる想像力です。 場合によっては、 相手の状態を知る 質問力や観察力も必要になります。 そして二つ目は、 相手の思いに答えるような表現力です。 創造力といってもいいかもしれません。 そして、それは、 相手を思う気持ち「愛情」を 原動力にして 生み出される気がします。 ================================== ♪ 編集後記 ♪ =================================== 現在、テレビ番組や雑誌で 「こうしたら優秀な子になった」 「こうして子どもを優秀な大学に入れた」 なるものが頻繁に紹介されています。 先日も、たまたまつけた テレビに 『子どもたちを優秀大学に入れた母親の教育法』 なるものを紹介していました。 どんなことを伝えるのかな、 と楽しみにしていましたが、 残念ながら方法論のオンパレードでした。 これはわたしの個人的な意見にすぎませんが、 方法を模しても うまくいかない、と思っています。 なぜならば、 その子どもは、 その方法を施したから大学に受かったのではなく、 その方法を提示することも含まれた 母親の愛に共感したからと思うのです。 ひらたく言うと、「愛」があったのです。 「愛」の表現が一つ一つの技術に結びつき、 子どもたちが共感して 勉強という行動を生み出したのです。 その母親は、子どもたちが 仮にすべての大学に落ちても 笑顔でその子を抱きしめたはずです。 わたしたちにも経験がないでしょうか、 どんなに優れた実践をしても、 「愛」のない先生には なかなか共感がもてなかった、 ということが。 最後までありがとうございました。 -------☆☆☆--------☆☆☆--------☆☆☆--------☆☆☆--------☆☆☆


