2009/07/27
第126回 ばなな流 読書感想文の書きかた(2)
☆―――――――――――――――――――――――――――――――――☆ ばなな先生の おとなとこどものための おきらく 作文教室 No.126 2009.7.27 ☆---------------------------------☆ こんにちは、 「自分科塾ばなな」 の講師 「ばなな」ともうします。 本日もどうぞよろしくお願いいたします。 わたしの尊敬する 先輩の作家、 金治直美(かなじなおみ)さんの 『マタギに育てられたクマ―白神山地のいのちを守って』 が今年の課題図書になりました。 おめでとうございます。 マタギという熊の伝統狩猟の話 それを唯一継承している吉川さんが 母熊を撃ってしまたことから 子熊をひきとり育てる話です。 最後の別れのシーンでは 人間と自然の共存について考えさせられます。 良書だと思います。 ずっと、筆を重ねてきた方なので、 とっても嬉しく思います。 家も比較的近所です。 (感想文はたぶん好きだと思います) 以下に本のサイトをリンクしました。 よかったらご覧になってください。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4333023521/jidousyoehonn-22/ 今回は、感想文の2回目です。 ■□■ 目次 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■ □ □ ■ ■ □ ♪ ばなな流 読書感想文の書きかた(2) ♪ □ ■ ■ □ □ ■ ♪ 編集後記 ♪ ■ □ □ ■ ■ ■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■□■□■□■□■□■□■□■ =================================== ♪ ばなな流 読書感想文の書き方(2) ♪ =================================== わたしの作文教室では、 定型の書き出しに続けて文を書くことがあります。 なぜならば、 書き出しが最も難しいからです。 文を書くことは、 拡大から収縮するというプロセスだと わたしは思っています。 三角錐をさかさまにしたものを イメージすると分かりやすいでしょうか? 書き出しは三角錐の底面にあたります。 とっても広いのです。 ところが、結末は頂点の一点に凝縮されます。 たくさんの選択肢の中から その一つの結末を選び取る。 書くことは、 生きること、 行動すること にものすごく似ているな、 とこのごろますます感じます。 ですから、行動力や決断力は、 書くことによって身につく、 とわたしは感じています。 書けない、というのは、 その一歩に迷うことだと思います。 作文に限らず、社会全体に、 その一歩が単なる一歩ではなく、 すべてを決定づけてしまうような 印象があります。 ミスしたらおしまい、 取り返しがつかない。 そんな恐怖感があります。 おなじような感覚をもっている子は、 書くことに抵抗感があります。 最初の一歩を一緒に踏み出すことで、 視界が開けます。 そこから引き返したって、 予期せぬほうに進んだって、 しばらく立ち止まったって 何でもいいんだと思います。 大切なのは、 とにかく一歩出る、ということ。 混乱する書き出しから早く抜け、 あたりを見回す、 という点です。 感想文の書き出しを思いつくままに書きました。 よかったらお使いください。 そこから何かひらめかれたら続きを書けばいいのです。 また、あとになってその書き出しが気に入らなかったら、 消してしまえばいいのです。 お気楽に遊ぶように書きましょう。 「○○を読んで、わたしは是非、この物語を 映画化したいと思いました。その計画をお伝えします」 「わたしが本を閉じると、におい、音、色、 景色などたくさんのイメージが次々に浮かんできました」 「○○を読み終えたとき、わたしは、~さんにこの物語についての 手紙を書きたくなりました」 「○○を読み終えたとき、わたしは~君にプレゼントしたく なりました。なぜならば……」 「わたしは○○を読むことを楽しみにしていました。 ところが期待はずれでした。そこでこの作品をこう変えたら いいんじゃないか、と思いました」 「○○はストーリーもいいのですが、装丁という本の作りも 最高です。そこで、この本の装丁について感じたことを伝えます」 「ぼくが○○を手にしたのは、~という本屋でした。そのときの 様子をレポートします」 「ぼくにとってこの本は、ぼくが読んできた本のベストテン第△位 に入ります。 その理由ですが」 「○○のページを無造作に開いてみました。そこには~という台詞が ありました。」 「○○の作品舞台である~に今日引っ越すことになったら、わたしは~を 真っ先にしたいと思います。」 「○○に出てくる~は、わたしの友達の××に似ています。 どんなところが似ているか、というと」 「わたしはこの本を書いた作者に、言わずにはいられないことがあります」 「もしこの本をもってどこかに出かけられるのであれば、わたしは~ に行って読みたいと思います」 「○○というタイトルから、わたしは~というイメージを連想しました。 そのわけは」 「もし、○○が1200円だったら、ぼくは買わなかったでしょう」 「○○を読んでいると~の『××』という曲が流れてきました」 「不思議なもので○○を読み終えたら、~をしたくってしたくって 仕方がなくなりました」 「この本は~という作品に似ています。 どんなところが似ているのかというと」 「ぼくがこの本を手にしたとき(読み終えたとき) ぼくの妹は(誰でもかまわない)ぐうぜんにも~をしていました」 「この本を読むときにあったらいいな、と思うものを紹介します。 まず、食べ物は~がほしいところです」 「この本を読んでもいい人は、次の三人の人たちです。 一つ目は幸せな人、二つ目はスポーツ好きな人……」 「主人公の~が我が家にやってきたのならば、わたしは 間違いなく~を一緒にするはずです」 「わたしならこの本をこう宣伝します」 書き出しがあることで 人は安心します。 安心はイメージを広げます。 ゆとりや心の余裕を生み出します。 そして安心は、 まず一歩踏み出すことで 生じるものだと思います。 ================================== ♪ 編集後記 ♪ =================================== 以前、小さい頃、 読書感想文がものすごく得意だった、 という人がいました。 その人に話を聞くと、 「先生が何を求めているのか 手に取るように分かって、 それをそのまま書いたらほめられた」 と答えてくれました。 読書感想文の好きな人が すべてそうだとは言いません。 ですが、 入選するような作品を見ていると、 はずせない「ツボ」を見事に 押さえています。 それはいいのですが、 そればかりだとたいくつです。 好みもありますが、 わたしは 「『ちびくろサンボ』を 読んでホットケーキが食べたくなりました」 というような そんな人間の根本みたいなところを とらえた見解が好きです。 最後までありがとうございました。 -------☆☆☆--------☆☆☆--------☆☆☆--------☆☆☆--------☆☆☆


