会計事務所への期待!経営者はこんな提案を待っている
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会計事務所への期待!経営者はこんな提案を待っている Vol:78
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会計事務所職員の自力営業力の強化、顧問先への経営提案力の向上を目指し、
事例を豊富に交えた情報を掲載しています。
これまで22年の経営コンサルタント経験と、13年間30を超える会計事務所の職員教育
の経験から、分かりやすくご提案したいと思います。
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第78回 【取引先へ値上げ交渉をする際のポイント】
「潮目が変わった」と評される昨今の景気後退局面で、多くの中小企業・零細企
業は、業績悪化の真っ只中にいるようです。
その原因の第1位は、やはり「原材料・燃料の値上げ」による、利益圧迫にあると
いえます。
徐々に、生産財・消費財の値上げの影響が出ており、その結果、買い控えが増え
れば、「原価上昇の販売不振」と言う最悪なケースになります。
元々、国内の需要と供給のバランスは、需要よりも供給先が多い、「オーバース
トアー」状態の業種がほとんどです。
従って、値上げを取引先に要請しても、円滑に受け入れてくれる保証はありませ
ん。
経済全体がインフレなら、値上げ交渉も比較的スムーズに行くのでしょうが、取
引先も業績不振の状況では、値上げを受け入れる事は、自社の利益悪化に一層の
拍車を掛けることになり、なかなか受け入れがたいところなのです。
この「値上げ交渉」は周知の通り、立場的に強い取引先や、選ばれる立場の商材
を持っている取引先は、強気で交渉をしてきます。
もし「値上げを受け入れなければ、取引はしない」と言うスタンスですから、ど
うしてもその商材が欲しい企業にとっては、渋々でも受け入れざるを得ないでし
ょう。
しかし、どこにでもあるような商材を販売している企業では、取引先から見れば
「別に、御社でなくても構わない」と言う立場になりますから、「値上げ交渉=
取引先の消失=売上ダウン」に繋がります。
それが怖くて、利益圧迫で厳しい状況なのに、なかなか値上げ交渉に踏み切れな
い企業もあるわけです。
会計事務所職員が触れ合っている顧問先でも、「利益捻出には、値上げしかない」
企業は多いかと思いますが、実際に、「値上げ交渉の仕方が難しい。
どうしたらいいのか?」と質問をうけたら、皆さんはどう答えるでしょうか?
現実に、これといった付加価値がない商材を取り扱っている中小零細の顧問先は、
社長自ら「泣きを入れる土下座交渉」を行なうケースも多いようです。
これはこれで、ある一定の効果はありますが、長続きはしません。
実は、こういう値上げ交渉が必要な時こそ、「自社の付加価値サービス」を見直
す時なのです。
現実は別としても、理想の姿は、「あそこは、少し高いが、あのサービスや信頼
は他社ではできない」と思わせる事ができれば、ベストなのです。
では、この難しいテーマに、どういう手順で取り組むかを整理します。
これは、ある企業で実際に行なったケースです。
先ず、「値上げの根拠を数値化」する事です。
これは、取引先に「原材料値上げと、物流費の上昇で、商品当りの利益が、どれ
位減少しているか、実際に赤字なのか」を数値で出します。
これは、「本当に厳しい数値」だと言う事を先方に理解してもらう為です。
取引先によっては「厳しい厳しいというけれど、本当は結構利益がでているんじ
ゃないの?」と誤解しているところも多いからです。
余談ですが、値上げ交渉の際に、ある企業のTOPが、ドイツの高級車で訪問したら、
先方の担当者から、「社長のところは、厳しいと言うけれど、まだまだあんな高
級車に乗って、営業に来るんだから、余裕があるでしょう」と、皮肉を言われた事
があるそうです。
そんな細かい事、と思われるかもしれませんが、本当に厳しさを伝えたいのなら、
相手に揚げ足を取られないよう、多少の気配りが必要のようです。
次に、「値上げを受け入れてもらうには、先方が納得する付加価値の提示」が条
件になります。
単に、「原材料や燃料が上がったから、その分値上げしてくれ」では通用しない
と言う事です。
ここで言う付加価値とは、新たなサービス体制・人員配置の工夫・情報提供等、
今までやってこなかった事を少しだけ実現し、先方のプラスになる事を、訴求す
る事です。
例えば、納期に工夫を出すとか、新商材を導入するとか、業界情報やソフト的な
付加価値サービスを提供するとか、こちらもそれ相応の努力が必要です。
それを、短期間で実現出来るような計画を立てて実現する事が肝要です。
第三に、「取引先の泣き所を十分に調査して、3つ位の条件を提案する」事です。
第二の付加価値と関連しますが、値上げ交渉をする場合、「正面突破の値上げ依
頼」では芸がありませんし、効果も薄いでしょう。
また、何か付加価値を提案して、値上げの論拠にしても、先方がそれに価値観を
持っていなければ、玉砕してしまうだけです。交渉の持ち駒として、3つくらい
の奥の手を準備し、相手がYesといわざるを得ない状況に追い込みます。
これは、営業マンに任せるだけでなく、会社グルミで検討した方が良いでしょう。
実際には、取引先別に交渉の仕方は異なりますから、全てを一括りで行なう事は
出来ませんが、姿勢としては上記3つを、個別に当てはめて、会社の仕組みとす
べきでしょう。
では、会計事務所の職員は、これらにどのように関わればいいのでしょうか。
こういう営業ノウハウについて、会計事務所の職員に、具体的なノウハウ提供を
期待している顧問先経営者はそう多くはないでしょうし、業界の事に関しては、
会計事務所職員より、経営者自身の方がはるかに詳しいのですから、経営者の中
にある答えを引き出すための会話に徹するだけで構わないと思います。
あくまでも、経営者がより良い考えに辿り着く為の、質問やヒントを心がけなが
ら会話をすることです。
一番いけないのが、「社長、何とか値上げをしないと、利益が益々減少していま
す。
値上げ交渉の努力をしてください」と言うだけの職員です。
総論を言われれば、経営者はフラストレーションが溜まるばかりで、「そんな事
は誰でもわかっている。
どうしたら良いのか分からないから困っているんだ」と、叱られるだけです。
もう少しだけ、突っ込んだ会話をするよう心がけるべきでしょう。
3つの内容について、社長の意向を聞くだけであっても、もし社長自身に何らか
の気付きがあれば、それだけで、親身な姿勢であると評価されると思います。
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RE-経営ネットワークグループ〜時代を診る。継営を創造する〜
代表 嶋田利広
●RE-経営公式HP
http://www.re-keiei.com/
●税理士・会計事務所職員の自力営業力のサポート
http://www.tukigenki.com/kaikei/index.html
e-mail nouhau@tukigenki.com
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