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2008/05/23

会計事務所への期待!経営者はこんな提案を待っている

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会計事務所への期待!経営者はこんな提案を待っている Vol:77
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会計事務所職員の自力営業力の強化、顧問先への経営提案力の向上を目指し、
事例を豊富に交えた情報を掲載しています。
これまで22年の経営コンサルタント経験と、13年間30を超える会計事務所の職員教育
の経験から、分かりやすくご提案したいと思います。
 
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第77 【給料を下げる交渉をする時】

ほんの1年前には、デフレの終焉はいつかと議論されていたのに、昨年の後半か
ら、スタグフレーション(原料インフレと需要減退による景気後退)が現実味を
帯びてきて、国内景気と経営者心理は一気に冷え込んでいます。

個別企業の努力だけではいかんともしがたい状況にある中小零細企業は確実に増
えているようです。

売上が下がると言う事は、当然原価や経費の引き締め対策が主流になりますが、
スタグフレーションの怖い所は、そんな折なのに、動力費の高騰、原材料の値上
げ、挙句の果てには家計を直撃する生活経費の値上げと、マイナス要因が重なっ
ている事です。

「努力しても下がる売上と粗利、否応なく上がる原価と経費」と言う事です。

恐らく、多くの中小零細企業では、これまで経費削減やムダの排除と、いろいろ
な対策を実施して来ているはずですから、残る下げられる経費といえば「人件費」
位になります。

しかし、その人件費も、リストラ時代の「人減らし」では、対処できないのです。

なぜなら、リストラ時代を経て、既にほとんどの企業で「人減らし」は実施され、
余剰人員を抱えている中小企業がほとんどないのですから。

そうなると、自ずと「1人当りの給与削減」と言う、難事に取り組まねばなりま
せん。

生活経費が上昇している折に、「給与削減」は労働者にとって受け入れられない
事です。

しかも、中小企業の場合は、賃下げと言っても、元々給与水準が低いケースが多
く、零細企業にいたっては、大企業の半分程度のところもざらです。

しかし、そこにメスを入れなければ、企業が立ち行かなくなっています。

さて、それではどうすべきか?

そして、その事に会計事務所職員は、どう貢献すべきでしょうか?

もちろん、会計事務所職員が、直接『賃下げ』を指示する訳ではなく、あくまで
も経営者へのアドバイスに徹するのですが、その際の姿勢として、徹底的に企業
サイド、いわゆる経営者側に立って頂きたいと思います。

この姿勢を間違い、労働者サイドに立つと、到底賃下げなどできず、経営者から
も否定される事にもなります。

厳しい言い方ですが、税理士事務所を決める権限を持っているのは、経営者であ
り、社員ではありません。

業界は異なりますが、私達コンサルタントがこういうケースに出くわすことは結
構多いものです。

だいぶ以前の事ですが、ある正義感の偏ったコンサルタントが、リストラを断行
しようとする経営者に、社員サイドに立った反論や提案を繰り返しました。

彼にも言い分があり、「ここでリストラをすれば、一気にモチベーションが下が
り、むしろ業績には逆効果。

ここは、賃下げも人減らしも控えて、社員に頑張ってもらった方が得策」と、判
断したのでしょう。

これ自体、考え方は間違ってはいませんが、経営者が熟考し、「生き残る為には
リストラやむなし」と腹で決めている所に、正議論を言えば言うほど、経営者と
の距離は開き、逆効果になるのです。

その時は、担当のコンサルタントでは駄目だと見切りをつけた経営者から、直接
私に相談があったので、それが発覚したのですが、要は、「どこに判断基準を置
いているか」と言う事です。

私達が判断する際の姿勢・基準としては、「経営者の意志を最大限尊重する事」
が大事だと思うのです。

私は、この点を担当コンサルタントに伝え、スタンスの重要性を説明しました。

その結果、その時は彼も渋々と従ってくれました。しかし、納得した訳ではなく、
またその本質を理解出来なかったのでしょう。

その後、何回か同様な場面を他社でも経験したはずですが、同じ事を繰り返し、
結果コンサルタント契約が次々と解約され、立ち行かなくなってしまいました。
つまり、先ずは「経営者のサイドに立つ」事、これが第一なのです。

次に、給与を下げる理由がない場合は、「経営者が頭を下げてお願いをする」
事です。

他の誰かじゃ効果も意味もありません。

考えてみてください。始末書を出したとか、問題を起こしたとかなら、「これこ
れこういう理由で、給与を下げる」と言う大義名分もあり、少しは「賃下げ」の
話もしやすくなります。

しかし、これと言って、非もない社員には「賃下げ」の明確な理由がありません。

ですから、「理論ではなく、感情論」でお願いするしかないのです。

もちろんその場合、先ず、経営陣の「賃下げ」を先に決めて、公開した上での
交渉が大原則です。

それなくして、賃下げの話はナンセンスなのです。

また、賃下げのケースとしては、ベテラン社員の給与だけを下げて、若手の給
与は下げない場合も出てきます。

この場合、ベテランほど生活経費が掛かり、給与ダウンはきついところでしょ
うが、若手の給与の実情を説明し、理解と協力をしてもらう事です。

多くの中小零細企業での、現在の若手の昇給額では、数十年経っても、今の50
歳以上の給与額には到達しない場合が多いのです。

今の中高年の給与は、バブルや景気拡大の中で、年収をあげる事が出来ましたが、

今の若手が入社してからは、景気拡大局面などなく、常に低い昇給幅になってい
るのです。

「人件費を上げずに若手へ給与配分」する為には、中高年に涙を呑んでもらう事
は避けて通れない事になります。

もし、理論的に賃下げをしたいなら、「給与に相応しい仕事能力と成果・評価項
目」を先に決めて、半年後、1年後に賃下げする事です。

これには理論的な根拠が生まれます。但し、これには、賃上げも同時に生まれます
ので、賞与制度とのバランスで考えねばなりません。

しかし、こういうテクニカルな問題は、給与や評価制度の専門家に相談して貰う
ようにする事が肝要です。

会計事務所職員がしなければならないのは、それ以前の動機付けという事なのです。

確かに「難しいテーマ」です。こんなテーマは、避けて通る事が懸命のようですが、
小規模企業は、相談する相手が会計事務所しかない場合が多いので、可能な限り丁
寧に応答すべきでしょう。

そこからまた、経営者の会計事務所職員に対する信頼感も生まれてきます。


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RE-経営ネットワークグループ〜時代を診る。継営を創造する〜
代表 嶋田利広
●RE-経営公式HP 
 http://www.re-keiei.com/
●税理士・会計事務所職員の自力営業力のサポート
 http://www.tukigenki.com/kaikei/index.html
 e-mail nouhau@tukigenki.com
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