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2009/12/09

発達障害と子育てのQ&A

このメルマガでは、発達につまずきをもつ子どもの子育て、保育・教育に関する悩
みごとに、現場で子どもの指導・相談にあたっている専門職がお答えしていきます。
また子育てや指導・相談に役立つ公開研修会、月刊誌等の情報も、合わせてお届け
します。


こんにちは。
Suzuです。

さて、今回の相談テーマ、
「家ではおとなしいのに、学校では乱暴な小学1年生」です。
前半部分を掲載します。 
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Q:「家ではおとなしいのに、学校では乱暴な小学1年生 前」 

小学校一年生の長男についてのご相談です。
アスペルガー症候群の傾向があるとお医者さんには言われています。
家ではとてもおとなしいのですが、二学期に入った頃から、学校で乱暴な振る舞いが出てきました。
先生が言うには、例えば全員が起立してあいさつをするときに、一人だけ立たなかったり、
掃除の時間に自分の担当以外のところにいたりするので、注意をすると、怒って大きな声を出したり、
手を振り回すことがあるとのこと。
家で話を聞いても「それはよくわからないな」といった感じで、何を考えているのかよくわかりません。
親として、本人や学校の先生にどう対応していくのがよいでしょうか。  
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A: 

学校生活では、学習をする以外に、掃除などの当番があったり、先生の指示を聞いてその場のルールに応じたり、仲間の気持ちを察したり……と、
状況をとらえて振る舞う場面がたくさんあります。 
息子さんの場合、皆と起立をする場面で一緒にやれなかったり、掃除の持ち場を間違えたり、皆が自然につかめる状況をとらえづらいということが考えられます。 
でも、これもうっかりの勘違いならば、指摘されて修正すればいいわけで、問題ではありませんが、
彼の場合は、怒ったり乱暴な振る舞いをしてしまうとのこと。
働きかけをスッと受け入れられないところも心配なところなのだと思います。 
家庭ではおとなしく、本人に尋ねても自分なりの言い分を言う訳でもない様子、おそらく人との関わりが少ないままに育ってきたのでしょう。
人と関わることで、自分の気持ちを感じたり、折り合いをつけたり、自分の考えを修正するような経験を彼はまだ積めていないのでは、と想像します。 
ご質問には、家庭での育てにくさについて書かれていない点が気になりますが、文面からの印象をもとにお答えしてみます。   

つまずきの背景をとらえる 

以前こんな女の子に会いました。
彼女は読書好きな子で、休み時間に本に夢中になっているときに、友だちに話しかけられて、
驚いて思わず持っていた鉛筆で相手を刺してしまった、といったエピソードの持ち主です。
私は彼女の発達テストを担当しましたが、大変成績はよいものの、何か追われるがごとく、課題に集中する姿が印象的でした。
「過集中」ともいえる状態は、周りが見えなくなり、知らず知らずに周囲に波風を立ててしまうものです。
彼女も「アスペルガー症候群」の傾向と診断をされました。 
息子さんの場合は、どんな姿でしょう。 まずはつまずきの背景をとらえたいです。 
・皆であいさつをする場面では、何かに気をとられて切り替えができていないかもしれない
・掃除当番で自分の持ち場へ行けなかったのは、週ごとに役割が替わるといったルールを知らないからかも……。 
ほかの場面でも、行動の切り替えができなかったり、周りの情報が入りにくい場面があるのではないかと思います。 
さて、援助ですが「何をやってるの」「話を聞いてない」といった注意や叱責では、彼には意味が伝わらないのでしょう。
はじめは、そっと肩をたたいて「挨拶だよ」と場面の変化に気づかせたり、掃除当番の変更を図で示したりわかりやすくして、知らせたいと考えます。
彼が上手く振る舞えるための援助を探り、ちゃんとやれた実績をつくってやりたいと思います。

*次号に続きます。

回答者:田宮正子(言語聴覚士・社会福祉士)
学習院大学文学部心理学科卒。(社)発達協会 事務局次長。葛飾区障害児保育巡回相談員など。
*2007年度発達教育10月号に掲載されたものです。

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●公開研修会のお知らせ

 New!!!
<春のセミナーのご案内です>

(社)発達協会では、2月に春のセミナーを開催いたします。
10のテーマで、発達や指導、教育に関する情報や知識、新たな考え方をお伝えします。

日時:2010年2月13日(土)、14日(日)、20日(土)、21日(日)、28日(日)
  各日10時15分~16時20分
会場:東京ファッションタウン(TFT)ビル東館9階研修室(東京都江東区)
定員:各講座約80~250名
主催:(社)発達協会
最新情報と詳細はこちらのサイトから。→http://hattatsu.or.jp


●月刊発達教育のお知らせ

12月号の特集は、
「不安や恐怖の強い子ども」です。
特定の物や場面にしり込みし、不安や恐怖を感じやすい子。状況に慣れるのに時間がかかったり、コミュニケーションが難しくなる子。
今回の特集では「不安」や「恐怖」の感情を持ちやすい子について、医学的側面から学びます。
また、場面緘黙の方たちの支援をしている専門家から、子どもたちへの対応法の実際を紹介します。

B5判40ページで年間購読料4,200円(税・送料込み)。
お申し込みはこちらのサイトから→http://hattatsu.or.jp



先日、職場内研修がありました。
若手の職員が、各自ケースをまとめて発表します。
丸一日。多くの発表がありました。
同じテーマでも、それぞれのものの見方、問題への切り込み方の角度が違います。
目の前の小さなことばかりに目がいって、もっと大きな問題や先のことを見落としてはいないか。
多面的なものの捉え方ができているか。
普段の自分の子どもたちへの接し方を考え直す、よいきっかけになりました。

仕事をはじめたばかりの頃は、「早く10年過ぎないか」と思っていました。
先輩方の背中が遠く感じられたものです。
今。いろいろな状況を経験し、子どもたちの「先」の姿が少しずつ見えてきました。
経験が支えになるのは、子どもたちばかりでなく、大人も同じです。

一つのことに固執したり、切り替えが苦手な、発達につまずきのある子どもたち。
この子たちにもたくさんの経験から自信をつけていってもらえるよう、
伝えていきたいと思います…。

担当はSuzuでした。
ではまた。


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発行:(社)発達協会 http://hattatsu.or.jp
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