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2009/09/10

発達障害と子育てのQ&A「子どもと二人でいると、時間を持て余してしまいます。 前」

このメルマガでは、発達につまずきをもつ子どもの子育て、保育・教育に関する悩
みごとに、現場で子どもの指導・相談にあたっている専門職がお答えしていきます。
また子育てや指導・相談に役立つ公開研修会、月刊誌等の情報も、合わせてお届け
します。


こんにちは。
子どもたちは長い夏休みが終わり、
ほっとされる保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私が療育で担当しているお子さんたちは、
「充実していた」「だらけてしまった」「いつも通り過ごせた」「去年の夏よりは落ち着いていた」
など、保護者の方の声はさまざまですが、
みなさん、また期待と気持ちを新たに新学期を迎えているようです。

さて今回は、「子どもと二人でいると、時間を持て余してしまいます。」というご相談です。
前半部分を掲載します。

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Q:「子どもと二人でいると、時間を持て余してしまいます。 前」  

広汎性発達障害と診断された息子を持つ母親です。
四歳になる息子は、おもちゃや絵本にはほとんど興味を示しません。
「きかんしゃトーマス」は好きなようなのですが、絵本をパラパラと見ておしまい。
ビデオは見ません。
まだおしゃべりもしないので、家に二人でいると、時間を持て余してしまいます。
おもちゃの電車を走らせる線路を振っていることや、
意味のない声を出してフラフラしていることが多いので、
イライラしてつい怒ってしまうこともあります。
公園でも走り回っているか、砂場で砂を触っているかという状態で、
すぐに飽きて公園から勝手に出て行こうとします。 
週に一日は自治体の発達相談センターに母子通園しているからいいのですが、それ以外の日は本当に困ってしまいます。
子どもとどう過ごせばよいのか、アドバイスをお願いします。  

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A:
  広汎性発達障害と診断されるお子さんで、四歳になっても遊び方が広がらず、お話ができない場合、
自分からよい遊び方や過ごし方を作り出せない、という発達段階にあると考えられます。  
たとえば「見立て遊び」が分からないと、砂場に行って「小山」と言って作っても、
砂をコップに入れて「ハイ、ジュース」と渡しても、なかなかイメージが伝わりません。
また道具の扱い方が不器用なお子さんだと、おもちゃを操作して、色々な遊び方をするにも練習が必要です。  
お母さんが、四六時中そばにいて、遊びに誘っても、なかなか喜んでくれないという悩みは大きいですね。
危険な行動をさけるため、目や手が離せないことも大変だと思います。
「よい過ごし方がないか」というご質問は、とても切実なものだとお察しします。
しかし、発達に関わることなので、短期間には解決できない、難しいテーマです。
まずは通える場所を見つけたり、仲間を増やしたりしながら練習すると心強いと思います。
これからの成長を期待して、今できそうな過ごし方を探しながらお答えさせていただきます。  
 

Nくんの場合  

 自閉的で遊びの少ないN君は、幼児期、大人が手を取って着替えの練習をしていました。
毎日丁寧に教えてもらっていたので、小学校高学年で、だいぶ着替え方が形になってきました。
そして中学生になってやっと一人で着替えを終えて、部屋から出てこられることが増えました。  
この頃には縄跳びも一人で跳べるようになったのですが、お母さんは、
幼児期には、この子が今のように跳べるようになるとは、なかなか想像ができなかった、とおっしゃっていました。 
初めは歩く練習や階段の上り下りから始めたそうです。
ジャンプの練習だけで泣いてしまう時期もありました。
それでもお母さんと一緒に両足をそろえて跳ぶ練習、少しずつ遠くへ跳ぶ練習、高く跳ぶ練習、連続で跳ぶ練習と、
跳び方を工夫しながら、日頃から気長に練習をつづけていたそうです。  
小学校の高学年になって、長縄で跳ぶことができるようになり、中学生になって、一人で前回しで縄跳びが跳べるようになりました。
縄跳びをしていると、N君なりに達成感があるようで、表情がとてもよいのが印象的です。
縄跳びは、有り余る思春期のエネルギーの発散方法の一つになっているようでもあります。  
またお手伝いとしては、小学生になる前から、キャベツやレタスをちぎったり、プチトマトのヘタをとったりして、
サラダ作りの補助など、できることを広げる努力をしていました。  そのうちピーラーを使った皮むきの練習を始めました。
皮だけでなく実もむいてしまう時期が長かったのですが、あるときから、皮をむき終わると、手が止まるようになったとのこと。
料理は好きなようで、台所でお母さんが料理をしていると、いつものぞき込むようにして見ているそうです。  
中学生くらいからは、包丁を使った、簡単な切り方で、お母さんの料理の手伝いをして、活躍の場を増やしているそうです。
食べるふり、の見立て遊びより、実際に食べるための「お手伝い」のほうが楽しめる子がいます。


回答者:林 祐一(言語聴覚士・社会福祉士) 中央大学文学部教育学専攻卒。
(社)発達協会王子指導室室長。墨田区巡回相談員など。

*2007年度発達教育7月号に掲載されたものです。
*次号に続きます。
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●公開研修会のお知らせ

 <秋のセミナーのご案内です>

発達協会では、10月に秋のセミナーを開催いたします。
10のテーマで、発達や指導、教育に関する情報や知識、新たな考え方をお伝えします。

秋のセミナー:2009年10月4日、17日、18日、24日、25日

会場:東京ファッションタウン(TFT)ビル東館9階研修室(東京都江東区)
定員:各講座約80~250名
主催:(社)発達協会
詳細はこちらのサイトから。→http://hattatsu.or.jp


●月刊発達教育のお知らせ

9月号の特集は、
「反抗期を考える―思春期への対応とは」です。
 今まで素直に大人の言うことに耳を傾けていた子も、
思春期に入るとすぐには動かなかったり、反抗したりと、自分の主張をさらに持ち始めます。
それに対し、周りはそれまでの対応とは違った配慮をする必要も出てきます。
 今回は、発達障害のある子どもをお持ちの三名の保護者の方の体験談から、子どもたちの思春期の課題と対応法を考えます。

B5判40ページで年間購読料4,200円(税・送料込み)。
お申し込みはこちらのサイトから→http://hattatsu.or.jp

●10月に行われる秋のセミナーのお申し込みもまだ受け付けています。
一日単位でご参加できますので、夏に引き続き、皆様のご参加をお待ちしております。





東京もだいぶ涼しくなってきましたね。
日が落ちるのも早まり、夜寝る時に聞く虫の音にも秋を感じます。
息子は昨日、初めて保育園の芋ほりに行きました。
「おいもほり~」「おいもほり~」と朝はご機嫌。
いざ畑につくと、初めての畑とたくさんの芋の葉とつるにびっくりして固まったようです。
夜、尋ねてみると「こわかったの~」と言っていました。
それと「おおきいの」「おいも運んだ」。
来年は掘れるといいね~!
・・・と、秋を感じたエピソードでした。

それでは、また。
担当はSuzuでした。


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発行:(社)発達協会 http://hattatsu.or.jp
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