2009/08/20
■こころの発達8【質問へのご回答その2】【 絵画によるメールカウンセリング】
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心理カウンセラー 高間しのぶ の【絵画によるメールカウンセリング】
No.115 [2009年8月20日]
毎週発行
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http://www.solea.main.jp/
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こころの発達については、一般的な話ですので、各個人では時期も内容も異な
ってきてあたり前です。両親から得られなかったものを周囲から吸収しながら、
発達の危機を乗り越えてこられた方も多いかと思います。また、大人になって
から幼児に得られなかった未完の感情を処理できた方もおられるでしょう。
現在、精神的な症状でお悩みの方は、ご自分の危機がどの時期にどのように存
在しているのかを理解するために、カウンセラーの方は、クライエントさんの
悩みがどの時期に固着しているのかを理解するために、この記事を利用してく
ださい。
今回も、読者からの質問の続きです。
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■こころの発達8【質問へのご回答その2】
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【いまがどうなのか、が大切なことはわかりました。でも、いままでちゃんと
育ててこなかったのかと思うと無力感がこみあげてきます。いったい自分は何
をしてきたのか、自責の念にかられるときがあります。】
このような感想もいただきました。
私の説明は下手で、なかなかはうまく伝わらなくて申し訳ありません。家族の
関係をコンパクトに説明した「家族の病をときほぐす」を参考にしながら答え
させてください。
この本は依存症とAC(アダルトチルドレン)と副題があるように、家族の関係
がうまく機能しないとき(機能不全)に依存症などの家族病が発症する経緯が
詳しく書かれています。コンパクトですが、一般の人が気軽に読める専門書で
す。ときどき私のクライエントさんに勧めたりしています。
家族の機能不全とは何かが欠けているということではなくて、機能不全とは英
語のdisfunctionalを翻訳した言葉で、もっと直訳的に翻訳すると「逆の機能」
ということです。つまり、子育て機能や自立を促す機能にマイナスがついてい
るような状態を機能不全と言います。何かが欠けている状態ではありません。
これだけでもまだよくわからないと思うので例をあげて説明します。例えば、
お母さんと毎日べったり10時間以上も一緒に過ごせたとか、お父さんがいつも
週末子どもと遊んでくれるとか、そういうことはプラスの機能になるわけです
が、その量の大小は、子どもが育っていく過程では、そんなに問題にならない、
ということです。
子どもはそれなりに、その家庭に限界があるのなら、その限界の中の上限の部
分でプラスの部分を受け取って育っていく力(創造力)を十分もっています。
愛情を受け取る量が少なくても問題にならないのです。子どもはそれほどヤワ
にはできていない、ということです。
だから、例えば、親から愛情の量を100受け取っている家族の子どもと、5くら
いしか受け取っていない家族の子どもを比較した場合、たとえ5くらいでもそ
れをきちんと受け取っていさえすれば、プラスの部分では大差はないのです。
どんなにたくさんプラスがあってもさほどの違いはないのです。ちょっと考え
ると、100の幸せと5の幸せには雲泥(うんでい)の差があるように思いがちで
すね。でも、ほとんど差はないのです。
ではどこで差がつくのか、それはdisfunctional、つまりマイナスの部分です。
子どもが、家族の関係の中でどこかマイナスな部分を少しでも受け取っている
と、子どもはそのマイナスに反応します。100のプラスには反応しません。100
のプラスの幸せを生きることができません。そのマイナスを打ち消そうとして
多大なエネルギーを注ぐのです。
つまり100の愛情を受け取っている子どもの家族にマイナスの部分が少しでもあ
ると、マイナスがついて-100になってしまうのです。5の愛情を受け取ってい
る子どもの家庭にマイナスの部分がないと、5のままです。つまり子どもにとっ
て機能不全disfunctionalというのは、愛情をかけてくれる頻度(量)よりも大
きな問題になってくるわけです。
ACの人は、いろいろな問題を表面化しますが、これはもともと健康に育ってい
く力を持っていることを意味しています。そういう力があるからこそ、余計な
マイナスを打ち消すためにその力を使って生き延びてきたのです。リストカッ
トや過剰服薬などを生き延びてきたのです。生き延びるのに必要とするエネル
ギーは並大抵なものではありません。もし、その余分なマイナスを打ち消すた
めのエネルギーの消費がなければ、そのエネルギーはプラスの部分を拡張する
ために使われたかもしれないのです。
このようにマイナスの部分というのは子どもにかなりの負担を強いるわけです。
しかし、ACの人にとっては、そのマイナスな部分を自分で切り開いて脱出して
生き延びてきたことが重要なのであって、そこから自分の未来が見えてくるの
です。
完全な家族などどこにも存在しません。どのような家族が正しいということも
ありません。他人に迷惑をかけずに成長してくれればそれでかまわない。完全
とか標準とかは幻想にすぎません。幻想を抱くということも機能不全の表れで
す。
ところで「他人に迷惑をかけない」というのは非常に日本的で教育的です。自
分の思いよりも他人の思いを優先させるというかなり高度なことをやっている
わけです。高度なことですからこれを親が子に伝えることのできる年齢という
ものがあります。しかし、たいていの親は就学前の子どもにこれをやるのです。
5歳までは子どもは全員、境界性パーソナリティ障害と思ってもいいでしょう。
つまり他人から見て理不尽なダダッコ行動に出るわけです(本人にとっては意
味のある行動なのですが)。そんな子どもに向かって、迷惑をかけるなという
ことは苦痛以外の何ものでもないでしょう。他人に迷惑をかけるな、と言うと
き、それは親にとって都合がいいからかもしれません。
しかし、思春期の子どもにそれを言うことは意味があります。それは自分で考
えて自分で失敗する能力が育ってきているからです。人は失敗の体験からしか
何かを学べないようにできています。ずっと成功を続ける人、ツイテいる人は、
何も自分のためになるものを身につけてはいないかもしれません。思春期の子
どもに他人に迷惑をかけるなという制限をかけると、子どもはなんとか考えて、
自分のできる道を模索します。それは失敗することは多いでしょう。そこで挫
折を味わいます。そのとき親は、挫折している子の横で、子を支えるわけです。
「それをやってもいいよ、自分で決めたことだから。でも失敗することもある、
そのときは相談しなさい、一生懸命考えるから。」そのように子に向かいます。
この親子関係があれば、子どもは安心して失敗することができ、一つ一つの失
敗を内面化して自分の糧(かて)にしていけるのです。
大人になって同じようなことで何度も失敗する人もいますが、そのような人は
その失敗を内面化できていないこともあります。それは、思春期に起源を持つ
つまづきである場合があります。親は何もたいしたことはしてあげられないか
もしれないけれど、子をしっかりと支えるということは、何にもまして、機能
不全disfunctionalではない家族関係を表現しています。
参考文献:家族の病をときほぐす(遠藤優子)
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お盆をすぎましたが、お盆の頃になると気持ちがザワツク人もいますね。
つまりあっちの世界とつながりやすくなるということです。
そのために不安定になる。
これは精神疾患ではなくて、
スピリチュアルな病ですので仕方ないことだと思います。
仕方のないことですが、
それが精神疾患のほうへにじみ出てしまうこともあります。
そのときクライエントさんは初めて、「こころの病」としてカウンセラーの前
に登場するわけです。
カウンセラーは、その病はスピリチュアルに背景があることを意識しながら
カウンセリングを進めます。
このようなカウンセリングの場合、たいがいはダイナミックな流れが生まれま
す。
カウンセラーはエクソシスト(悪魔祓い)にはなれませんが、
「それ」と一緒に居ることを体験します。
この「一緒にいる」という位置をセラピストが取ることができないと治療は空
回りします。
「それ」とはユング心理学で言うところの元型(げんけい)というものです。
元型とは、恐れ、制御不能の力、そして可能性です。
絵画を使った相談もお待ちしております。
高間しのぶ(心理カウンセラー)
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メールカウンセリングの方法などについては、
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