2009/07/16
■こころの発達3【出産その1】【絵画によるメールカウンセリング】
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心理カウンセラー 高間しのぶ の【絵画によるメールカウンセリング】
No.110 [2009年7月16日]
毎週発行
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http://www.solea.main.jp/
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こころの発達については、一般的な話ですので、各個人では時期も内容も異な
ってきてあたり前です。両親から得られなかったものを周囲から吸収しながら、
発達の危機を乗り越えてこられた方も多いかと思います。また、大人になって
から幼児に得られなかった未完の感情を処理できた方もおられるでしょう。
現在、精神的な症状でお悩みの方は、ご自分の危機がどの時期にどのように存
在しているのかを理解するために、カウンセラーの方は、クライエントさんの
悩みがどの時期に固着しているのかを理解するために、この記事を利用してく
ださい。
今回と次回は出産のお話です。
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■こころの発達3【出産その1】
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こころの発達を考える上では、すべてが大事な時期なのですが、とりわけ出産
と幼児期、つまり0歳~4歳くらいまでは特に大事な時期です。これは三歳児神
話、三歳頃までは母親の手元で育てないと悪い影響が出る、というのとは全く
違います。別に育てられるのは母親でなくてもいいのです。産みの親より育て
の親が、その子の一生を左右します。
なぜ大事なのか、それは以下に述べる出生外傷を引きずることも一つの要因で
す。母体から生まれ出るというのは子どもにとって一つのトラウマです。特に、
不可抗力ですが、逆子(さかご)での誕生は、子どもに大きな傷を残します。
これらのトラウマを解放するには、親が子どもに安心を与えることです。子ど
もは出生のトラウマをこころに残します。親はだっこをしてあやして子どもを
支えます。このトラウマの記憶と支える記憶が子どもの中で交流を始めること
によって、トラウマの記憶はゆっくりと解除されていくのです。解除とは、そ
の記憶がなくなることではありません。その記憶が自分の中で新しいものに再
構築されていくということです。親からの「支える記憶」がないと子どもは出
生のトラウマをずっと無意識の内に溜め込んだままになり、思春期および更年
期にその未完了のトラウマが姿を表すこともあります。
出生外傷は、精神分析学の概念で,ランク(Rank, O.)が用いた用語です。ラ
ンクは根源的な不安(原不安 Urangst)の原因として,出生時における母親
(子宮)からの生理的分離体験がトラウマになることを指摘しました。つまり、
子宮という楽園に分かれを告げて、現実世界へやってくることを根源的な不安
と考えたわけです。そして成長して自己を確立していくためには、このトラウ
マ体験を克服することが必要と言っています。
ランクは出生がどうしてトラウマになるのか、その原因には言及していません。
精神分析はある意味、生理的な原因は排除していく流派なのでそれでもいいの
かもしれませんが、ここは具体的にどうして出生がトラウマになるのかを考え
たいと思います。なぜなら、出産の瞬間は、人間のこころの発達においても、
とても重要な瞬間であるからです。
トラウマ理論では、トラウマとは「自分あるいは他人の命の保全に関わるよう
な、大きな衝撃的な出来事に遭遇し、そのとき身体が凍りつきながら、戦慄と
恐怖、無力感を体験していること」です。自分の身体の中で、車のアクセルと
ブレーキが同時に最高のエネルギーで作動している状態です。アクセルを思い
切り踏み込んでエンジンを最高回転させ、同時にブレーキを思い切り踏んで車
を止めている状態です。これがいかに車にダメージを与えるかはすぐに想像で
きるかと思います。身体の中がこのような状態にあるということは、どんなに
心身に負担をかけているかはすぐお分かりになるでしょう。アクセルを踏むと
は過覚醒状態です。目がばっちり冴えて眠気のない状態。ブレーキを踏むとは、
身体が凍り付いている状態です。身動きのとれない状態。これが同時に存在す
る状態が、トラウマ状態です。
ブレーキとアクセルを同時に踏みつづけるとエンジンは破壊されます。同様に、
トラウマが解放されないと心身は疲労し、さまざまな症状に悩まされ続けるこ
とになります。
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関東は梅雨明けしました。
例年より早くうだるような暑い夜が始まりました。
冷たいものの取りすぎは体力を消耗させます。
気をつけてくださいね。
さて、那須にニキ美術館があります。
ニキ・ド・サンファルの作品を集めた美術館ですが、
残念なことに8月上旬で閉館します。
この女性作家の作品は、
特に、情緒不安を抱える女性・男性には超おすすめです。
あなたの身体を使って作品と出会ってみてください。
あなたの身体はニキのナナにどう反応するでしょう。
ニキの作品は眼で見る美術品ではない、というのが私の感想です。
絵画を使った相談もお待ちしております。
高間しのぶ(心理カウンセラー)
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