日本経済フライトナビゲーション~経済オンチ救います  RSSを登録する

まず、専用のHPを見て下さい!旅客機のコクピットが描かれています。これが日本経済の状況を示しています。このメルマガは、分かりにくい経済データを、旅客機のフライトデータに置き換えて解説、経済が苦手な人を快適な空の旅にお連れします。

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2009/06/15

墜落の危機を脱したが・・

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日本経済フライトナビゲーション〜経済が分からない人を全て救います
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        〜2009年6月15日〜

日本経済は1億2000万人が乗る「巨大な旅客機」だ。
コクピットには総理大臣という「機長」と、
日銀総裁とういう「副操縦士」が乗り、
経済政策という「操縦桿」を握っている。
日本経済の飛行状況は? 経済指標というフライトデータは?
機内ではどんなトラブルが起こり、どうやって解決すればいいのか・・・。

このメールマガジンは、
「フライトナビゲーション」の形で、日本経済を分かりやすく解説、
GDPって何?と、いまさら聞けない人のためのメールマガジンだ。
メルマガ専用のホームページ http://www.keizai-navi.com/
を参照しながら、このメールマガジンを読んで下さい。

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1 飛行概況:墜落の危機を脱したが・・
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 急降下を続けてきた日本経済という旅客機だが、飛行状況に大きな変化
が現れ始めた。
 景気動向指数が11ヶ月ぶりに改善、景況感を示す景気ウォッチャー調
査は6ヶ月連続の改善、輸出にも改善の兆しが見え始めてきた。こうした
状況を反映して、株式市場も8ヶ月ぶりの1万円台回復、飛行状況は急速
に好転している。
 こうした状況は日本経済だけではない。世界経済全体でも景気の底打ち
感が広がっている。週末に開催されたG8では、世界経済の状況について、
「株式市場の回復など安定化を示す兆候がある」との認識を示した。経済
運営が「危機対策モード」から「平常モード」となり、さらに、財政健全
化などの「事後処理」へと動き出した。
 墜落の危機を当面脱した日本経済という旅客機。しかし、今度は危機回
避行動によって生じた歪みが、新たな問題を引き起こす可能性もある。金
融危機の対応として、日本はもちろん、世界各国には膨大なマネーが供給
されている。燃料が大量に機内に供給されている状況なのだ。従って、金
融危機が回避され、安心感が広がるとこれらのマネーが一気に投機に走り、
原油価格などの一次産品の価格上昇、そしてインフレへとつながる可能性
があるのだ。また、景気対策が効き過ぎて、経済が過熱する恐れもある。
 墜落を阻止しようと、思い切り操縦桿を引いている日本経済という旅客
機。しかし、いつまでもこの状態を続けると、今度はコントロール不能な
急上昇と、機内温度の過熱であるインフレが新たな混乱を引き起こすこと
も十分に考えられる。もちろん、本格回復にはほど遠いなかで、景気過熱
を恐れて操縦桿を戻すのは勇気がいることであり、リスクも高いが、その
タイミングを間違うと、新たな危機に見舞われることになる。コックピッ
トの操作は、重要な転換点に差し掛かっている。

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2.最新の飛行データ:第2エンジン(設備投資)が大幅出力減
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@飛行全般のデータ
 景気動向指数  先行指数 75.6(前月比+1.0)
         一致指数 85.8(前月比+1.0)
         遅行指数 86.1(前月比−1.6)
 日本経済という旅客機の飛行状況を、機首に取り付けられた「先行指数」、
中央部に取り付けられた「一致指数」、尾翼に取り付けられた「遅行指数」
の3つのセンサーで示す景気動向指数。
 4月は先行指数が22ヶ月ぶりの上昇、一致指数が、11ヶ月ぶりの上昇
となった。遅行指数は引き続いて低下しているものの、日本経済という旅客
機が、機首から機体中央部まで上昇姿勢となったことを示す結果となってい
る。 
 まだ、上昇のペースは緩やかだが、日本経済という旅客機は危機的な状況
を脱出したことだけは確かなようだ。

・景気ウォッチャー調査(5月) 現状判断指数 前月比+2.5
→5ヶ月連続の改善
 日本経済という旅客機の乗客に、景況感という乗り心地をたずねる景気ウ
ォッチャー調査は、改善が続いている。
 企業の受注や出荷に下げ止まりの兆しがあるほか、省エネ家電のエコポイ
ント制度など追加経済対策の効果で消費が持ち直す動きもあった。 本格的
な回復にはほど遠い状況ではあるが、墜落の恐怖から次第に解放されている
のが現状といえるだろう。

@第2エンジン(設備投資)のデータ
・機械受注(4月:船舶電力除く民需) 前月比−5.4%
→2ヶ月連続の減少
 設備投資は依然として厳しい状況が続いている。4月の機械受注は2ヶ月
連続の減少で、受注額は22年ぶりの低水準となった。
 景気底打ちの兆しが強まる中、企業は設備投資に慎重な姿勢を崩していな
い。消費と並ぶメインエンジンである設備投資が回復しない限り、日本経済
という旅客機の上昇は弱いものとならざるを得ないだろう。

@機内温度のデータ
・企業物価指数(5月) 前月比−5.4%
→87年3月以来、22年2ヶ月ぶりの下落幅
 日本経済という旅客機の天井付近の温度である企業物価指数だが、下落が
続いている。データの上ではデフレ懸念が強まっている形だが、実態は必ず
しもそうではない。
 今回のデータは、比較している前年が原油価格が高値を付けていたい時期
のもの、そのまま受け取ると判断を誤ることになる。加えて、原油価格は7
0ドル台と上昇に転じていて、今後再び物価を押し上げる可能性が高い。
 日本経済という旅客機はデフレ懸念から一転、再びインフレ懸念に晒され
る可能性もある。企業物価指数がそうした動きを先取りするものだけに、今
後はその動向に注意を払う必要があるだろう。

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3 気流の状況〜株式相場&円相場
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@株式相場〜1万円台乗せ、さらに上昇も
 株式市場の上昇気流が続いている。先週は「天井」と考えられてきた1万
円を突破した。昨年10月7日以来の1万円台だ。
 世界的な株価回復と景気回復期待、さらには原油価格の上昇も株価をサポ
ートしている状況だ。
 自信を取り戻した個人投資家や、信用収縮を克服した海外の投資家も、日
本株への投資を再開しつつある。
 今週は1万円台の足場を固め、さらに高値を目指す展開となりそうだ。

@ドル・円相場〜ドルが緩やかに上昇
 ドル・円相場は、引き続きドルが値を切り上げる展開だ。日本にも景気回
復期待があるがアメリカはそれ以上であり、FRBの金利引き上げ観測も手
伝って、ドルが上昇する展開となっている。
 当面はこうした状況が続き、100円に接近する場面もありそうだ。しか
し、大きなドル高トレンドにつながる可能性は小さく、95〜100円のレ
ンジの中での動きとなりそうだ。

@長期金利〜上昇継続、1.5%台を足固め
 長期金利は景気回復期待と国債の大量発行を材料にさらに上昇を続けてい
る。先週は一時1.56%まで上昇し、1.515%で終了と1.5%台を
足固めした形だ。
 当面、長期金利が下落する要因は考えにくい。今週は1.6%台乗せの可
能性があり、さらに中長期的にも上昇して行くと予想したい。

@原油価格〜70ドルへ突入、さらなる上昇も
 原油価格はついに70ドル台へ突入、その後も上昇の勢いが止まらない。
投機資金が復活、アメリカの景気回復期待がさらに拡大していることが、原
油価格を押し上げている。
 原油価格が再び、世界経済の大きな変動要因になり始めているだけに、そ
の動きには細心の注意を払っておきたい。

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発行者 玉手義朗
東京銀行(現東京三菱UFJ銀行)や外資系銀行で
外国為替ディーラーとして経験を積む。
その後、TBSへ転職、経済部などを経て、
「JNNニューズバード」の経済担当デスクとして、
CS放送にも出演。
著書:「円相場の内幕」(集英社)
  :「経済入門」(共著:ダイヤモンド社)。
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