2009/06/08
楽観論がまたコックピットから・・
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 日本経済フライトナビゲーション〜経済が分からない人を全て救います ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 〜2009年6月8日〜 日本経済は1億2000万人が乗る「巨大な旅客機」だ。 コクピットには総理大臣という「機長」と、 日銀総裁とういう「副操縦士」が乗り、 経済政策という「操縦桿」を握っている。 日本経済の飛行状況は? 経済指標というフライトデータは? 機内ではどんなトラブルが起こり、どうやって解決すればいいのか・・・。 このメールマガジンは、 「フライトナビゲーション」の形で、日本経済を分かりやすく解説、 GDPって何?と、いまさら聞けない人のためのメールマガジンだ。 メルマガ専用のホームページ http://www.keizai-navi.com/ を参照しながら、このメールマガジンを読んで下さい。 ****************************** 1 飛行概況:コックピットからさらなる楽観論が ****************************** 急降下を続けている日本経済という旅客機だが、コックピットか らは楽観論が引き続き出されている。 与謝野経財相は2日の記者会見で、景気は1〜3月期が「底打ち の時期だと思う」と指摘、さらに「4〜6月期以降はカーブは上向 きで行き年末か来春には元通りになる」と述べた。今回の景気後退 局面で「底打ち」の表現を使ったのは初めてのことだ。 また、コックピットからの飛行報告である月例経済報告について も、6月は景気の基調判断を2カ月連続で上方修正する検討に入っ たという。5月のは「悪化のテンポが緩やかになっている」から「 悪化」の表現を削除する見通しだというのだ。 しかし、飛行データは依然として良くない。これに加えて気流の 状況が悪化しつつある。長期金利が上昇を始めた上に原油価格も上 昇、これが下降気流となっているのだ。株式市場やドル・円相場は 上昇気流となっていることから、その影響は弱められてはいるが、 大きな懸念材料になり始めている。 楽観論が広がり、余裕が出始めたコックピットだが、本当に底打 ちしたかどうかは不透明のままだ。安心するのはまだまだ早い。 ***************************** 1. 最新の飛行データ:第2エンジン(設備投資)が大幅出力減 ***************************** @第1エンジン(消費)のデータ ・家計の支出総額(4月) 前年同月比−2.3% →13ヶ月連続の減少 第1エンジン(消費)の支出は相変わらずの減少だ。自動車やパ ソコンなどの高額商品の購入が低調で、全体の水準を押し下げてい る。 景気対策がデータの上では効果を上げていない状況で、日本経済 という旅客機の高度は引き続き下がる可能性が高いと言わざるを得 ない。 @第2エンジン(設備投資)のデータ ・設備投資額(1〜3月) 前年同期比−25.4% 設備投資は依然として厳しい状況だ。GDPの算出基準となる法 人企業統計上での設備投資額は大きく減少している。 4月以降の回復が期待されているが、先行きは不透明のままだ。 コックピットの楽観論を戒めるような厳しいデータといえるだろう。 ***************************** 3 気流の状況〜株式相場&円相場 ***************************** @株式相場〜上昇気流継続、1万円台乗せ挑戦か 株式市場の上昇気流は先週も継続、平均株価は9700円台と年 初来の高値を更新して終わった。 懸念材料だったGMの破綻処理がとりあえず終了、NY株式市場 に加えて上海の株価も上昇するなど、市場の環境は改善している。 株価は時間をかけながらも着実に上昇、1万円台の回復を目指す 展開となりそうだ。 @ドル・円相場〜ドル反発も方向感定まらず ドル・円相場は、ドルがじりじりと値を切り上げている。 アメリカの景気回復期待と、それに伴うFRBの金利引き上げ観測 がドルを押し上げる要因となっている。 しかし、アメリカ経済の不安が払拭されたわけではなく、依然と して不安定な要因を抱えている。 今週もドルはじりじり上昇し、100円台に迫る場面もあるだろ うが、それ以上のドル高は継続しないと考えたい。 @長期金利〜1.5%を挟んでの一進一退 長期金利は景気回復期待と国債の大量発行を材料にさらに上昇を 続け、一時1.55%を付ける展開となった。週末にかけては下落 して、終値では1.4%台に戻されたが、上昇トレンドに変わりは ない。 1.5%が次第に下限となり、じりじりと1.6〜1.7%台を 視野に入れる展開となるだろう。 @原油価格〜70ドルが視界に・・ 原油価格は引き続き上昇トレンドにある。終値は68ドル台だが、 近々70ドル台を突破する展開となりそうだ。 投機資金の流入が活発なこと、アメリカの景気回復期待がさらに 拡大していることが、原油価格を押し上げている。 ****************************** 発行者 玉手義朗 東京銀行(現東京三菱UFJ銀行)や外資系銀行で 外国為替ディーラーとして経験を積む。 その後、TBSへ転職、経済部などを経て、 「JNNニューズバード」の経済担当デスクとして、 CS放送にも出演。 著書:「円相場の内幕」(集英社) :「経済入門」(共著:ダイヤモンド社)。 ******************************



