2009/04/13
麻生機長が過去最大規模の景気対策発表!高度引き上げなるか?
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日本経済フライトナビゲーション〜経済が分からない人を全て救います
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〜2009年4月13日〜
日本経済は1億2000万人が乗る「巨大な旅客機」だ。
コクピットには総理大臣という「機長」と、
日銀総裁とういう「副操縦士」が乗り、
経済政策という「操縦桿」を握っている。
日本経済の飛行状況は? 経済指標というフライトデータは?
機内ではどんなトラブルが起こり、どうやって解決すればいいのか・・・。
このメールマガジンは、
「フライトナビゲーション」の形で、日本経済を分かりやすく解説、
GDPって何?と、いまさら聞けない人のためのメールマガジンだ。
メルマガ専用のホームページ http://www.keizai-navi.com/
を参照しながら、このメールマガジンを読んで下さい。
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1 飛行概況:機体の上昇なるか?機長が追加の景気対策発表
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麻生機長がようやく動き出した。降下を続ける日本経済という旅客機
の高度を引き上げるために、追加の景気対策を発表したのだ。財政支出
の規模は15.4兆円、事業規模は56.8兆円という過去最大規模の
景気対策だ。これによって、GDP成長率を2%引き上げ、40〜50
万人の雇用創出が可能だとしている。今回の景気対策で、日本経済とい
う旅客機の高度が2%上昇し、新たに40〜50万人分の座席が増えて、
空席待ちの失業者を乗せることができるというわけだ。
これだけの財政支出を行えば、とりあえず機体の降下を止めることは
可能だろう。しかし、先行きは依然として厳しい。今回の景気対策は財
源は、いわゆる「埋蔵金」を活用すると同時に、大量の赤字国債に頼っ
ている。このため、今年度の赤字国債の発行額は30兆円を超える見通
しで、これが長期金利の上昇を引き起こしている。長期金利がこれ以上
上昇すれば、企業の資金調達コストを引き上げ、住宅投資にもダメージ
を与え、景気浮揚効果を低下させる恐れがあるのだ。
政府ももちろんこうした点は十分に認識している。政府の思惑は、今
回の景気対策で機体を引き上げ、その後は自律的な上昇基調に持ち込む
というのがそのシナリオだ。今回の景気対策は、機体の降下を止めるだ
けでは失敗で、持続的な上昇を実現できて初めて成功となる。しかも、
財源の上ではもう後がない状態であり、これが「最後の一手」となるの
だ。
全ての力を振り絞って操縦桿を引こうとしている麻生機長。その成果
が現れてくるのか、日本経済は正念場を迎える。
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2 最新の飛行データ:第2エンジン(設備投資)が改善
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@飛行全体のデータ
・景気ウォッチャー調査(3月)
現状判断指数 28.4 (前月比+9)
→3ヶ月連続の改善
日本経済という乗客に乗り心地である景況感を聞く景気ウォッチャー
調査。3月は定額給付金の支給や高速道路値下げなどの効果を期待して、
消費者心理が幾分改善したことから、乗り心地が改善した。
しかし、乗り心地は最悪の状態が緩和されただけであり、乗り心地が
良くなったわけではない。機体の降下が続く中、日本経済という旅客機
の乗客は、依然として極めて不快なフライトを余儀なくされているので
ある。
@第2エンジン(設備投資)のデータ
・機械受注(2月:船舶・電力除く民需) 前月比+1.4%
→5ヶ月ぶりの増加
出力ダウンが続いてきた第2エンジン(設備投資)だが、ようやく下
げ止まった。しかし、水準そのものは過去4番目の低水準で、厳しい状
況に変わりはない。
@機体の破損状況のデータ
・企業倒産件数(08年度) 1万6146件 前年度比+12%
→6年ぶりの高水準
企業の倒産件数は、日本経済という旅客機の壊れて落下した部品の数
だ。その件数は前年度に比べて12%も増加、上場企業という主要部品
の落下も相次ぎ、負債総額は前年度比2.4倍の14兆189億円に達
している。
企業倒産件数の激増は、日本経済という機体の損傷が、いかに激しい
かを物語っているのである。
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3 気流の状況〜株式市場の上昇気流継続!
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@株式相場〜NY市場中心に上昇気流強まる
東京株式市場は上昇基調を継続、週末には一時3ヶ月ぶりとなる90
00円台を回復した。NY株式市場の上昇に加えて、政府の追加経済対
策を評価しての買い注文も増えた。
今後のポイントはNY市場の動向だ。金融システムの不安が解消した
との思惑から、値を上げているが、ビッグ3の処理など懸案事項は山積
しているだけに、再び急落する展開になることも十分に予想される。
予断を許さない株式市場。つかの間の上昇気流を上手く利用したい。
@ドル・円相場〜100円台中心の展開
前週、100円台に乗せたドル・円相場は、引き続きドル高の水準を
維持している。アメリカの景気底入れ期待やNY株式市場の上昇などが
ドル相場を支えている。
日本経済という旅客機にとっては、輸出企業が多いだけに追い風とな
るドル高・円安が、今しばらく継続する可能性が強まっている。
@長期金利〜1.5%目前に上昇
長期金利は1.5%目前まで上昇、4ヶ月半ぶりの高水準となった。
政府が追加の景気対策に伴い、大量の国債発行が予定されているからだ。
長期金利がこれ以上上昇すれば、企業の資金調達コストを引き上げ、
住宅投資を圧迫することになる。操縦桿を思い切り引いて機体を引き上
げようとしている麻生機長だが、その副作用としての金利上昇が、その
効果を弱めてしまう。そんなジレンマが忍び寄っているのだ。
@原油価格〜50ドル台の足場固め
原油価格は50ドル台を中心とした一進一退が続いている。株式市場
の上昇がアメリカの景気回復につながるとの思惑から上昇する場面もあ
ったが、先行き不安はぬぐえず、結局50ドル台に引き戻された。50
ドルを中心とした展開がまたまだ続きそうだ。
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発行者 玉手義朗
東京銀行(現東京三菱UFJ銀行)や外資系銀行で
外国為替ディーラーとして経験を積む。
その後、TBSへ転職、経済部などを経て、
「JNNニューズバード」の経済担当デスクとして、
CS放送にも出演。
著書:「円相場の内幕」(集英社)
:「経済入門」(共著:ダイヤモンド社)。
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