2009/03/23
円高と原油高~気流の状況が悪化
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 日本経済フライトナビゲーション〜経済が分からない人を全て救います ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 〜2009年3月23日〜 日本経済は1億2000万人が乗る「巨大な旅客機」だ。 コクピットには総理大臣という「機長」と、 日銀総裁とういう「副操縦士」が乗り、 経済政策という「操縦桿」を握あっている。 日本経済の飛行状況は? 経済指標というフライトデータは? 機内ではどんなトラブルが起こり、どうやって解決すればいいのか・・・。 このメールマガジンは、 「フライトナビゲーション」の形で、日本経済を分かりやすく解説、 GDPって何?と、いまさら聞けない人のためのメールマガジンだ。 メルマガ専用のホームページ http://www.keizai-navi.com/ を参照しながら、このメールマガジンを読んで下さい。 ****************************** 1 飛行概況:円高と原油高〜気流の状況が悪化 ****************************** 日本経済という旅客機を取り巻く気流が悪化している。ドル・円相場が一 時93円台まで上昇、強い下降気流となっている。FRBが長期国債の購 入を発表、これによって大量の資金が供給されるとの見通しからアメリカ の金利が低下し、日米の金利差が縮小したことが主因だ。原油価格も50 ドル台を突破、昨年12月以来の水準に上昇した。こちらもFRBの長期 国債購入を受けて景気回復が出始め、これが原油価格を押し上げている。 株式市場が回復して、上昇気流となっていることが救いだが、継続する可 能性は小さく不安定なままだ。 厳しい飛行環境が続く中、コックピットの動きは引き続き緩慢で、危険 回避行動はほとんどとられていない。春闘が始まったが賃下げの圧力が強 く、これが第1エンジン(消費)の出力ダウンを引き起こすことは確実な 情勢だ。高速道路の値下げや定額給付金の支給などが始まっているが、実 質的な効果は期待できないことは明白。景気対策を検討する「有識者会合」 が開かれたが、お題目を唱えるだけで、実効性は全く伴っていない。 飛行環境が一段と厳しさを増す中、日本経済という旅客機は、日々高度 を下げ続けている。 ***************************** 2 最新の飛行データ:先週は重要なデータの発表なし ***************************** ***************************** 3 気流の状況〜株式相場&円相場 ***************************** @株式相場〜緩やかな上昇気流継続、一時8000円台回復 東京株式市場は前週に続いて緩やかな上昇基調を継続、18日には一時 8000円台の回復となった。 NY株式市場が、長期国債の購入というFRBの新たな金融緩和策を受け て上昇、これに連動する形で東京株式市場も値を上げている。 しかし、株式市場の基調は下降気流であることに変わりはない。週末のN Y株式市場が値を崩したように、FRBの新たな金融緩和策のアナウンス メント効果もすでに薄れてしまっている。 一方で、円高・ドル安や原油価格の上昇といったマイナス材料が広がって いて、株式市場が再び下降気流に晒されるのは不可避の情勢にある。 @ドル・円相場〜一時93円台まで円高・ドル安進行 ドル・円相場は大きく円高・ドル安に振れた。長期国債購入というFR Bの新たな金融緩和策を受けてアメリカの金利が低下、金利差が縮小した ことでドルから円への資金流入が拡大した。 しかし、日本経済に対する不信感も根強く、このまま一気に円高が進む 可能性は小さい。当面は95円をはさんで上下2円程度の幅での値動きに なりそうだ。 @長期金利〜1.2%台へ下落 前週に1.3%台へ上昇した長期金利だが、FRBの長期国債購入策の発 表でアメリカの金利が低下していることに追従、1.2%大の半ばまで下 落した。 しかし、大型の景気対策を実行するための国債増発見通しから、長期金利 が大きく下がる可能性は小さい。1.2〜1.3%での一進一退がしばら く続くことになりそうだ。 @原油価格〜50ドル台へ上昇 40ドル台後半を中心に一進一退が続いていた原油価格だが、先週は大き く値を上げ、一時53ドルを付けた。昨年12月以来の高水準だ。長期国 債購入というFRBの追加金融緩和策が景気見通しを好転させ、これが原 油価格も引き上げている。 しかし、株式市場がすでに崩れ始めているように、FRBの追加金融緩和 策のアナウンスメント効果は薄れている。原油価格のさらなる上昇は考え にくく、再び40ドル台に戻される可能性が高い。 ****************************** 発行者 玉手義朗 東京銀行(現東京三菱UFJ銀行)や外資系銀行で 外国為替ディーラーとして経験を積む。 その後、TBSへ転職、経済部などを経て、 「JNNニューズバード」の経済担当デスクとして、 CS放送にも出演。 著書:「円相場の内幕」(集英社) :「経済入門」(共著:ダイヤモンド社)。 ******************************



