2009/03/09
株式市場の下降気流が一段と激化!
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 日本経済フライトナビゲーション〜経済が分からない人を全て救います ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 〜2009年3月9日〜 日本経済は1億2000万人が乗る「巨大な旅客機」だ。 コクピットには総理大臣という「機長」と、 日銀総裁とういう「副操縦士」が乗り、 経済政策という「操縦桿」を握っている。 日本経済の飛行状況は? 経済指標というフライトデータは? 機内ではどんなトラブルが起こり、どうやって解決すればいいのか・・・。 このメールマガジンは、 「フライトナビゲーション」の形で、日本経済を分かりやすく解説、 GDPって何?と、いまさら聞けない人のためのメールマガジンだ。 メルマガ専用のホームページ http://www.keizai-navi.com/ を参照しながら、このメールマガジンを読んで下さい。 ****************************** 1 飛行概況:株式市場の下降気流が一段と深刻化 ****************************** 日本経済という旅客機は、一段と強い下降気流にさらされている。 NY株式市場が金融不安の再燃などで値を崩し、東京株式市場もこ れに追従する形で下げ幅を拡大させている。 オバマ新機長になったアメリカも、まだその経済政策の効果が発揮され ず、高度を下げ続けている。 シティグループが事実上の公的管理となり、GMをはじめとしたビッグ3 の経営状況にも改善の兆しは見られない。こうした状況がNY株式市場の 強い下降気流となって現れている。先週末のダウ平均株価は一時6500 ドルを割り込んでおよそ12年ぶりの安値水準となった。日本の株式市場 もその影響で急落、強い下降気流で飛行環境は一段と厳しさを増している。 こうした中、コックピットではようやく「定額給付金」の支給が決定さ れた。これに伴って、客室乗務員が一人あたり1万2000円、子供とお 年寄りは2万円を配り始めた。これによって、まず第1エンジン(消費) の出力アップが期待される。しかし、その多くが貯蓄に回されるという見 方が強く、思ったような出力アップにはつながらないというのが一般的な 見方だ。こうしたことから、コックピットでは早くも、2009年度の補 正予算の策定が動き始めているのである。 日本経済という旅客機に襲いかかる株安という下降気流。墜落寸前の機 体にはあまりに大きな打撃となっている。 ***************************** 2 最新の飛行データ:第3エンジン(輸出入)の逆噴射続く ***************************** @第1エンジン(消費)の関連データ ・所定内給与(1月) 前年同月比ー0.1% →15ヶ月ぶりの減少 第2、第3エンジンに比べれば減少幅が小さかった第1エンジン (消費)だが、こちらも厳しさが増している。 給与所得が落ちれば消費が落ちるのは当然のこと。今後は第1エンジン (消費)の出力ダウンも深刻になることが予想される。 @第2エンジン(設備投資)のデータ ・設備投資額(10〜12月) 前年同期比−17.3% →7期連続の減少 ・建設受注(1月) 前年同月比ー38.7% →過去最大の減少幅 第2エンジンは深刻な出力ダウンが続いている。 法人企業統計に基づく10〜12月期の設備投資額はー17.3%、 製造業がー11.1%に対して、非製造業がー21.0%と落ち込みが より大きくなっている。 また、設備投資の指標の一つである建設受注も激減している。 生産活動が低下を続ける中、設備投資はさらに落ち込む恐れがあり、 これが景気を底割れさせる危険性を高めている。 ***************************** 3 気流の状況〜株式相場&円相場 ***************************** @株式相場〜バブル後最安値を更新 株式市場は先週火曜日、7162円90銭と、昨年10月27日に付け たバブル崩壊後の最安値を終値ベースで更新した。 底値の見えない株価下落に、コックピットからは株式市場への直接介入 を模索する動きが出始めた。 政府が株式を直接購入する株価維持策(PKO)だ。政府が公的資金で 株式を購入、強引に上昇気流を作ろうというわけだ。しかし、効果は一時 的で、長期的な株価維持は困難だ。 根本的な株価対策は、景気を回復させること。しかし、その見込みは全 く立っていない。株式市場の下降気流は、強まることはあっても、弱まる ことはほとんど期待できない。 @ドル・円相場〜100円目前まで円安加速 ドル・円相場は週前半、日本経済に対する不信感から100円目前の水 準まで円安・ドル高が発生した。 しかし、週後半になるとシティグループの公的管理やAIGの巨額追加損 失などのドル安要因が発生、 98円台に押し戻されて取引を終えた。 円安要因とドル安要因がぶつかるという展開だけに、大きな動きにはつ ながらず、97〜99円での一進一退が続きそうだ。 @長期金利〜一時1.3%へ上昇 1.2%台での一進一退が続いていた長期金利だが、少しずつ上昇基調 を強め、一時1.3%台をみるに至った。 株式市場が下落している状況下では、通常は長期金利は低下傾向を見せる ものだ。 しかし、増え続ける財政赤字を補うための国債大量発行を見込んでいるこ とから、むしろ上昇基調となっている。 一気に上昇することはないだろうが、少なくとも下げを期待することも できず、弱いながらも向かい風となっているのが実態だ。 @原油価格〜40ドル台前半での一進一退 前週同様に40ドル台を中心とした展開となっている。 景気の後退が進めば需要が落ちで価格が下がるという思惑がある一方で、 供給が落ち込むとの見通しも根強く、大きく動きにくい状況が続いている。 ****************************** 発行者 玉手義朗 東京銀行(現東京三菱UFJ銀行)や外資系銀行で 外国為替ディーラーとして経験を積む。 その後、TBSへ転職、経済部などを経て、 「JNNニューズバード」の経済担当デスクとして、 CS放送にも出演。 著書:「円相場の内幕」(集英社) :「経済入門」(共著:ダイヤモンド社)。 ******************************



