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【2007新人賞3位受賞】「パパ見てー」に「すごいね!」と答えたことは?実はこの返事、子どもの自立心や感性を伸ばすためには不適切かも。パパコーチくろさわが子どもゴコロを解説し、子育てに必要なスキルをお届けします。子ども理解力アップしたい全ての方へ。

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  • 最新号 2008/10/10
  • 発行部数 3142
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2008/04/11

【父親術 050】正論よりも

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子どもが育つ“父親術” 第050号(2008/04/11)

◇◆ 正論よりも ◆◇


子どもに何かをさせたい時、あるいは止めさせたい時に、
子どもが「なんで?」と尋ねてきたら、どう答えている
でしょうか?

「ご飯の後は歯みがきするものなの」
「家の中でサッカーしちゃダメに決まっているでしょ〜」
「お着替えしなきゃ出発できないでしょ」

こんな答え方をするケースもあると思います。
これらは、ルール・決まり・常識などを根拠とした
“正論”型の答え方。
確かに、ご飯の後には歯みがきをすることも、室内で
サッカーをすべきでないことも、着替えなければ出発
できないことも、異の唱えようのない常識です。

ただ、「子どもが歯みがきをする」「子どもがサッカーを
止める」「子どもが着替える」ということを目的とする
のであれば、正論型の言い方は、効果的でないというのも
事実です。

誤解がないよう補足しますと、私は決して『ルールを
教える・守らせることが悪い』と言っているわけでは
ありません。
単に子どもという生き物の性質として『正論とセットで
出された指示に対しては、実行しにくい』との事実を
お伝えしたいだけ。


逆に、子どもにとって実行しやすい言い方は何かというと、
・“事実”型
・“パパの気持ち”型
の2つが特に効果的です。

(1)“事実”型
「ご飯の後に歯みがきをしないと、虫歯になりやすいんだ。
 虫歯になるとすごく痛いし、虫歯を治すのも痛いし、
 かなり大変なんだ。
 でも、歯みがきをしていると虫歯になりにいくい。
 パパもご飯の後には歯みがきをすることに決めているんだよ」

「家の中には、サッカーボールが当たると壊れやすいものが
 いっぱいあるんだ。特にガラスの物は壊れるとカケラで
 ケガもしやすいし、片付けも大変なんだ」

「パジャマは夜に気持ちよく寝られるように作ってあるんだ。
 その代わり、外で遊ぶと破れたりひどく汚れたりしやすくて、
 向いていないんだよ。
 外で遊ぶのに向いている服は、一番下の引き出しに入って
 いると思うよ」

これらの言い方、ちょっと回りくどい・まどろっこしい
印象を受けるかもしれません。
でも、見方を変えれば、
「手短な“正論”で言うことを聞かせよう」という姿勢ではなく、
「じっくり説明すれば分かってもらえると親は信じており、
 その信頼をもって子どもの疑問『なんで?』に答える」という
姿勢を行動で示しているとも言えるのではないでしょうか。

それに、まどろっこしいと言っても実際の所要時間の差は
せいぜい5〜10秒程度。その後の歯みがき・着替えが
スムースに行くことを考えれば、正論を振りかざしてモメる
より、よっぽどコトは早く進みますよ。


(2)“パパの気持ち”型
「ご飯の後に歯みがきしないと、虫歯になりやすいでしょう。
 虫歯はすっごく痛いから、ミユの歯が虫歯になったら
 かわいそうだなぁ、ってパパは心配なんだ」

「サッカーボールが家の中を飛んでいると、パパは
 とても怖いんだ。
 パパに当たっても痛いけど、それ以上にガラスが
 割れたら…と思うとすごく心配な気持ちになるんだよ」

「パパの会社にね、パパがお仕事してあげるのを待ってる
 人が今日も大勢いるんだ。パパ、時間通りに会社に行って
 皆を助けてあげたいんだ。コウスケが今から着替えをして
 一緒に出発できたら、パパ、嬉しいよ」


しかし時には、子どもには子どもの“重要な事情”があって、
親の要望に応えたくないこともあるでしょう。

そんな場面でも、親の言い方の差は重要な違いを生みだします。

正論型で言われた時の子どもは、
「異を唱えにくい“正論”」と
「どうしても譲れない自分の“思い”」の
板ばさみになります。すると必然的に、子どもの取れる
対応が限られてしまいます。
具体的には、大きい子であれば理屈をこねて反論する、
あるいは「やーだー」とひたすらゴネるといった反論の
形になりやすく、小さい子は心の余裕を失って「怒る」
「泣く」などの反応になりやすいのです。

一方で、“事実”型で言われた時の子どもは
「どうしても譲れない自分の“思い”」と、
「それをそのまま実行していては都合が悪いという“事実”」
との視点を得ることができ、自然と
「じゃあ、どうすれば良いかな?」
との方向に意識が向きやすくなります。

もちろん、親が事実型の言い方をしはじめた初日から、
子どもが見事な代案を考えついて課題を解決する、なんて
ことはありません。
ですが、親がこの姿勢をとり続けることが
「子どもが見事な代案を考えついて課題を解決する」
スキルを養うことは、確かです。

また、“パパの気持ち”型で言われた時の子どもが持つのは
「どうしても譲れない自分の“思い”」と、
「それをそのまま実行するとパパが困ることへの共感」です。
仮に自分の思いを一時的に我慢することになったとしても、
それはパパへの共感をきっかけに、自己の中から出てきた
「自分の考え」です。
子どもは、親に強制される時とは比べ物にならないくらい、
スンナリ・スッキリと気持ちを切り替えることができるのです。


さらに、“事実”型・“パパの気持ち”型の両方に共通
するのは、“正論”型と違って気持ちが追い詰められて
いないので、親と冷静に話ができる、ということ。
冷静に話ができれば、親のほうも子どもの「どうしても
譲れない自分の“思い”」を理解することができますし、
代案も考えやすくなります。

--
今号のテーマからは逸れますが、ひとつ余談を。
私自身がこの言い方を始めて一番大きな収穫だったのは、
(子どもが言うことを聞いてくれるようになったことではなく)
子どもの持つ「どうしても譲れない自分の“思い”」そのものを
聞けるようになったことでした。

「へぇ、この子はそういうことを大切にしているんだなぁ」
「そんなに強い関心を持っていたんだ!」
「この子は、本を読み始めると一気に集中するんだ〜」
などなど、子どもひとりひとりへの理解がとても深まったことは、
私にとってとても充実感のある体験でした。

皆さんと子どもたちとの関係においても、理解が深まることに
(それと親の要望に応えてもらえることが多くなることにも!)
今号の内容がお役に立てば嬉しいです!


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ついにと言うか、ようやくと言うか、50号です。
毎週書き続けることは予想通り大変でしたが、皆さんにお読み
いただいていることが何よりの励みになって、ここまで続ける
ことができました。
ご愛読、本当にありがとうございます!

これからもメルマガをお読みいただきながら、ご意見・ご感想・
ご質問・ご相談など、皆さんの声をお寄せいただけたら嬉しいです。
お気軽にメールください!

発行者 くろさわ
kuro@snow.email.ne.jp
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 メール送信時は半角に直してご使用ください)

いろいろな事例を通じて、皆さんと一緒に『父親』として
進歩していけたら嬉しいです。
それではまた、来週!

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